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ナゴヤダルマガエル Rana porosa brevipoda Ito, 1941

+ 基礎データ +

項目の解説.....
分類群 両生類
目名 カエル目
科名 アカガエル科
ナゴヤダルマガエル画像



+ カテゴリー +

(各カテゴリーをクリックすると解説を表示します)
京都府カテゴリー 絶滅寸前種
環境省カテゴリー 絶滅危惧IB類(EN)


+ 詳細 +

項目の解説.....
選定理由 環境庁レッドリスト2000年版に掲載され、府内における分布が局限されている。限定された環境を生息場所としているため、環境変化に弱く減少傾向にある。環境指標性が高い。
形態 頭胴長はオスで49mm、メスで60mm程度。体の背面は緑褐色で、それぞれが孤立した黒褐色の斑紋があり、背中線をもつこともある。腹面は白色であるが、淡黒褐色の地衣状斑紋をもつ個体もいる。後肢は短く、体軸に直角にして膝関節を曲げても両かかとは接しない。
◎近似種との区別
トノサマガエルと混同されやすいが、本種の背面の斑紋は連続しないこと、腹面に斑紋の出る個体がいること、後肢が短いこと、鳴き声がゲーと長く続くことなどで区別できる。しかし、幼生段階での区別は困難である。卵塊は不定形でトノサマガエルほど大きな塊にはならない。
分布 本州(東海、近畿、山陽)、四国の瀬戸内海沿岸に分布する。
◎府内の分布区域
中・南部地域。
◎近似種との区別
分布域のほとんどでトノサマガエルと混生する。
生態的特性 低地の湿地や水田、河川周辺に生息する。4〜6月に2回にわたって産卵することが多い。卵を小さな塊に分けて水中の草などに産みつける。ふ化した幼生は7〜8月に変態して上陸する。オスは変態した年の秋に、またメスも翌年の繁殖期の後半には性的に成熟する。成体や幼体は水辺から遠くには離れず、産卵場付近の草地や湿地などで生活し、昆虫やクモなどを捕食する。
生息地の現状 本種の生息する低地の湿地や水田地帯は、様々な開発行為によって破壊され、各地で絶滅が生じた。たとえば、京都市内では左京区、伏見区などでは、かつての生息地のほとんどは壊滅してしまった。水田が残されても、圃場整備などに伴って乾田化や畦の減少、水路のコンクリート化等がおこっており、また河川敷でも公園整備や道路の建設が進んで、本種の生息に大きな悪影響を及ぼしている。
生存に対する脅威 本種は水辺での生活に固執するため、田植えの時期にしか水の存在しない乾田の増加は生息に支障をきたしている。水田に水の入る時期が遅くなると、従来、産卵時期のずれていた近縁種トノサマガエルと同時期に繁殖を行わざるを得なくなり、その結果、両種の間に交雑がおこって、それぞれの種の存続が遺伝的にも危ぶまれる事態となっている。さらに、田植え後、速やかに水が抜かれてしまうと、少しでも水の残っている水路に多くの個体が取り残されてしまうことになるが、そのような状況では、強力な天敵の来襲や伝染病の発生などによって、直ぐさま壊滅的な打撃を被ることになりかねない。各地でウシガエルの侵入も本種の減少に拍車をかけており、農薬散布の影響も大きいと考えられる。
必要な保全対策 卵と幼生の生息場所としての水環境と、それに連続した、成体や幼体の生息場所である陸環境を一括して保全することが最も重要である。生息場所を確保するためには湿地や湿田が必要なので、圃場整備の際などには一部にそのような環境を残存させねばならない。また、池沼、川、用水路の岸辺をコンクリートで固めないことも重要である。遺伝的にも形態的にも変異の著しい種であり、個々の個体群の維持が重要なので、安易な移植は行うべきでない。
その他 日本固有種(亜種)

文献:岩沢(1981) 松井(1996) 松井(1998) 松井(2000) Matsui & Kokuryo(1984) 守屋(1955) 守屋(1979)  
執筆者:松井 正文  
最終更新 2008.3(種名の変更)
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