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オウミガイ Radix onychia

+ 基礎データ +

項目の解説.....
分類群 淡水産貝類
目名 基眼目
科名 モノアラガイ科



+ カテゴリー +

(各カテゴリーをクリックすると解説を表示します)
京都府カテゴリー 絶滅寸前種
環境省カテゴリー 準絶滅危惧(NT)


+ 詳細 +

項目の解説.....
選定理由 府内での記録が少なく、また近年の生息が確認されていない。
形態 殻は薄く半透明で、右巻である。螺塔は低く、尖らない。殻口が特に大きく広がり、殻口を正面にすると殻表はほとんど見えない。殻高より殻径の方が大きく、成貝は最大で殻径17mmに達する。殻表は滑らかで、淡黄色から淡褐色である。触角は扁平な三角形であるが、ほとんど頭部を殻から出さずに移動するため、外からは見えにくい。
◎近似種との区別
本種以外で琵琶湖・淀川水系に生息するモノアラガイ類は、モノアラガイ、ヒメモノアラガイ、ハブタエモノアラガイとコシダカヒメモノアラガイの4種である。これらの4種では、螺塔は高く明瞭で、殻口は殻高の半分以下の大きさしかなく、本種とは容易に識別できる。
分布 滋賀県と京都府に分布し、府内では宇治川と琵琶湖疏水で記録がある。
◎府内の分布区域
淀川水系。
◎近似種との比較
他のモノアラガイ類は広域分布するが、オウミガイは琵琶湖・淀川水系のみに分布する。琵琶湖では他のモノアラガイ類と混生する。
生態的特性 ふ化後1年で性成熟し、交尾・産卵は3〜4月に行われる。ふ化後2ヶ月ほどで産卵を始めるモノアラガイと比べると、本種は成熟までの期間が非常に長く、繁殖期が限られているという特徴がある。繁殖に参加した成貝はその後1〜2ヶ月で死亡し、本種の寿命は12〜14ヶ月と推定されている。ゼラチン質に覆われた卵塊は堅い基質に付着している。岩石に付着していた卵塊の平均サイズは20.81mm、卵塊内の平均卵数は69.0個であり、カワニナ類に付着していた卵塊の平均サイズは12.21mm、卵塊内の平均卵数は44.8個である。母貝が大きいほど卵塊サイズは大きい傾向がある。琵琶湖では、あらゆる底質の湖岸に、人工湖岸に広く分布している。幼貝は石の裏面や側面だけでなく、上面にも付着しているが、成長するにつれて上面より裏面や側面に多くみられるようになる。しかし、繁殖期には裏面より上面に多くみられるようになる。
生息地の現状 宇治川にはかつては多く生息していたが、最近は確認されていない。疏水では琵琶湖から流入した個体が定着していたと考えられる。微小な貝であるため、調査時にも見落としている可能性は高いが、現存個体数は極めてわずかと考えられる。また、生息場所の環境も河川改修や水質汚濁で悪化している。本種はモノアラガイ類の中では特異な生活史を持っており、学術的に貴重である。
生存に対する脅威 河川改修による生息地の破壊や、水質汚濁による生息環境の悪化。
必要な保全対策 微小で目立たない種であるため、本種が生息している可能性のある場所を開発する際には、注意深い調査が必要である。
その他 琵琶湖・淀川水系固有種

文献:瀧(1928) Itagaki(1959) 吉葉(1965) 西野(1991) 上西(1998a) 
執筆者:近藤 高貴
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