ここから本文です。
結核は、過去の病気というイメージを抱きがちですが、今でも年間約1万人程度が発病しているわが国最大の感染症です。
結核は、主に肺の中で結核菌が増殖して起こりますが、他の臓器にも影響を及ぼすことがあります。
“せき、たん、微熱、身体のだるさ”といった風邪に似た症状で始まることが多いです。一方で高齢者などは、咳や痰が出ず、食欲不振や元気がないだけなどはっきりした症状が乏しい場合があります。
結核にかかり、症状が進むと、せきなどで、そのしぶきに含まれる結核菌が飛び散ります。
飛び散った結核菌は乾燥して空気中に浮遊するので、たとえ離れていても同じ空間では感染させる力があります(空気感染)。
「感染=発病」ではありません。
結核に感染しても、すぐに発病するのは1〜2割程度です。
8割〜9割の人は体内に持っている免疫力によって結核菌は眠ったままの状態になります。その他の病気や加齢等により免疫力が低下したときに、発病する場合があります。

結核の治療で最も大切なことは、決められた期間、薬を内服し続けることです。
なぜなら、自己判断で勝手に薬を変えたり止めたりすると、それらの薬が効かない「薬剤耐性結核」になってしまい治療が難しくなるからです。症状がなくなっても治療期間中は、薬の飲み忘れに注意しましょう。お薬の一包化等を希望される方は、医師等にご相談ください。
薬剤耐性(下記項目)を防ぐため、同時に殺菌効果のある何種類かの薬を合わせて使用します。
結核菌は症状が落ち着いても体内で緩やかに活動しているため、長期間の治療が必要です。期間は最短でも6か月以上、治療終了まで服薬します。
発熱や発疹など副作用が出た場合や、薬剤耐性菌の感染が分かった場合などでは治療期間が延長されることがあります。
本来、菌の発育を抑えるはずの薬に対して抵抗力が強くなり、効かなくなった状態をいいます。一度、耐性ができると治療が困難になり、治療期間も長くなります。
結核の治療には、患者さんが安心して治療いただけるよう公費負担制度があります。
詳しくはお住まいの地域の保健所にお尋ねください。
窓口:お住まいの地域の保健所(リンク)
《結核で入院治療が必要な場合》 ※感染症法に基づく勧告入院
■入院結核医療費の全額公費負担
※ 個室料や結核以外の治療費等は除く。
※ ただし所得に応じて一部負担が発生する場合があります。
《通院医療の場合》 ※入院勧告によらない入院時の結核医療費を含む
■通院結核医療費(指定項目あり)のうち5自己負担
※ 国の「結核医療の基準」に規定されている結核医療費に限ります。治療においては、公費の 対象とならないものもあります。
また、結核以外の治療費や勧告入院(排菌あり)以外の入院治療費は対象になりません。
結核治療が終了しても、再発することがあります。
そのため、治療終了後2~3年は年2回の胸部X線検査による経過検診により、再発がないことを確認していくことが必要です。
咳、痰などの症状が続く場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
人にうつす可能性が高い結核患者さんと接触する機会が多かった方(ご家族や身近な方)は、結核にかかっていないか、早く病気を見つけるために健康診断を行う必要があります。
接触の時間や状況などを保健所が詳しくお聞きした上で、健診の対象者や方法を決めます。調査や健診についてのご協力をお願いします。
健診の方法としては、感染の有無を調べるIGRA(イグラ)検査や、発病の有無を調べる胸部X線検査などがあります。
詳しくは保健所にお尋ねください。
お問い合わせ