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木津川右岸運動公園(仮称)整備計画検討委員会第2回委員会の開催結果概要

1 開催日時

平成15年7月29日(火曜)
13時30分から16時

2 場所

ホテルセントノーム京都 「平安」
(京都市南区)

3 出席者(50音順)

委員

【出席9名】
吉田博宣委員長(日本大学教授)
小泉和子委員(京都府スポーツ振興審議会委員)
田中偉晃委員(社団法人京都府サッカー協会会長)
竹上一郎委員(城陽商工会議所会頭)
野瀬雅代委員(京都新聞社論説委員)
服部明世委員(大阪芸術大学教授)
深尾昌峰委員(特定非営利活動法人きょうとNPOセンター理事・事務局長)
深町加津枝委員(独立行政法人森林総合研究所関西支所主任研究官)
脇坂孝委員(株式会社JTB京都支店支店長)

【欠席3名】
唐松秀幸委員(財団法人京都府体育協会専務理事)
林春男委員(京都大学教授)
槇村久子委員(京都女子大学教授)

行政委員

【出席5名】
伊藤康行委員(国土交通省近畿地方整備局建政部公園調整官)
小林憲史委員(京都府土木建築部技監)
高橋正典委員(城陽市助役)
坊嘉宏委員(木津川右岸開発整備促進協議会代表 宇治田原町助役)
山本世志男委員(京都府企画環境部スポーツ生涯学習室室長)

【欠席1名】
浜野令子委員(京都府府民労働部女性政策監)

4 議事

(1) 開会

(2) あいさつ

事務局長の坂本宏二京都府土木建築部公園緑地課長が挨拶した。

(3) 議事

ア 庁内整備計画検討会の検討状況等について

事務局から庁内整備計画検討会で収集した以下の事項に係る資料等について説明した。

  • 全国の主なスタジアムの整備状況、利用状況、収支状況など
  • 府内のスポーツ施設の整備状況、利用状況など
  • 諸アンケート調査結果
  • 広域的な防災機能の強化、充実を図るための防災設備の配備
  • 「緑豊かな環境再生モデル地」として全国に発信できる公園整備
  • 子どもからお年寄りまでがスポーツに親しむことの出来る空間創出
  • 住民参加等、多様な主体の参画と連携による公園づくりや管理・運営
  • 遊びや体力づくり空間の創出と体験型学習プログラムの整備
  • ユニバーサルデザインや男女共同参画の推進に配慮した公園整備

イ 委員の質疑並びに意見要旨(事前聴取した欠席委員の意見を含む)

  • 山砂利採取跡地の再生について、城陽市東部丘陵地利用計画との関係はどうか。
    →【事務局】城陽市の計画に当事業地は入っていないため直接関係するものではないが、緑の再生のモデル的なものになって、東部丘陵地全体に広がっていけばよいのではないかという思いである。
  • スポーツ施設については、詳しい資料から判断して、大規模かつ高度なスタジアムは不適当と思われ、自分としてはそれに代わる施設のイメージが掴めてきた。
    防災については、既存の周辺公園が防災上どのような機能を有しているか、この地域にどのような防災機能強化が必要なのか、等を明確にしないと検討できない。その点の詳しい資料が十分でない。
    環境再生モデル地については、当事業地(34ヘクタール)の規模での潜在自然植生による再生をもって全国発信できるかは疑問に思う。全国発信できるような再生のモデルにするにはどうすれば良いか。山砂利採取跡地全体(420ヘクタール)の中の当事業地(34ヘクタール)として再生するのか、山砂利採取跡地全体(420ヘクタール)を再生のモデル地とするのかなどによって、いろいろなやり方がある。ここが重要な視点であるが、いずれにしても420ヘクタール全体を勘案してこの拠点の緑の再生を検討すべきと思う。
    →【事務局】次回の委員会で資料を提出する。
  • 3万人規模のスタジアムは必要でない。例えば、Jビレッジ(福島県)のような多くのグラウンド面数を造ってはどうか。網野町では毎年夏に80チームほどが集まる大会があるが、地域の活性化につながっている。それと、観客席に少しでも屋根のある都道府県大会が開催できる規模のものやアンダー6が戯れる芝生もいいのではないか。
    また、天然芝は効率が悪くなるが、都道府県大会のレベルなら効率の良い人工芝でも構わない。
  • 府民ニーズや経費を勘案し、緑を再生すべきということは時代の流れであり理解するが、地元としては21億円をつぎ込んで道路整備しているので、スポーツ施設ができるものと期待している。
    また、横大路スタジアムの件については、聞くところによるとまだあまり話は進んでいないようだ。
  • 運動公園なのでスポーツ施設をつくるのはそのとおりだと思うが、山砂利採取跡のあの景観を地元の方の精神的な面からも、目で見える形での再生を緊急に図っていくことがまず必要だと思う。再生に当たっては、潜在自然植生や二次的な環境など造りながら経過も見ていくといった、まちづくりの参考となるような公園にしてはどうか。この地の歴史や文化を示していただきたい。
    →【事務局】次回の委員会で資料を提出する。
  • 京都市の新スタジアム構想については、横大路で2万人規模との話がされているが、府としては、実現するのかしないのかどの程度に捉えているか。
    また、西京極のようなL2クラスの球技場が近畿に何箇所あるか。当事業地は埋め戻し地になると思うが、地盤沈下の恐れがあるのではないか。資料を示していただきたい。
    →【事務局】横大路スタジアムについては、伏見桃山城キャッスルランド跡地の調査費を計上したと聞いているが、京都市のスタジアム構想が現在具体的にどのように進んでいるかは新聞報道以外には承知していない。
    また、近畿におけるL2クラスの球技場及び当事業地の地盤の状況については、次回の委員会で資料を提出する。
  • 運動公園銀座のようなこの地で施設を造るなら、何故必要なのかという説明がいる。周辺の公園の施設の稼働状況や利用状況など客観的に評価できるようなデータを示してほしい。
    →【事務局】次回の委員会で資料を提出する。
  • 市としては、従来から集客力のある総合球技場を要望してきたが、市の関係団体からも次のとおり要望があるので紹介させていただく。
    (施設等)
    陸上競技場と併設でない専用球技場、多目的大芝生広場、ジョギングマラソンコース、野球場、テニスコート、陸上練習用トラック、散歩コース、グラウンドゴルフやエコロベース等の専用コート
    (コンセプト)
    南部のスポーツ拠点、メインになる施設、子供から大人まで使える施設、全国に認められる施設、南部地域の活性化につながる施設、子供会の行事ができる施設、山城総合運動公園と連携ができる施設
  • 府民ニーズの見極めや財政難の状況の中で、スタジアムありきでなく、慎重に検討していかなければならない。運動公園ありきで進んでいるが、青少年から高齢者まで使える施設がよいと思う。
    また、山城総合運動公園と連携しながら木津川右岸地域の発展につながるようなもの及び地球環境に配慮したもの、さらに木津川右岸地域を縦貫する道路の整備まで考えてもらいたい。
  • ハイキングやウォーキングなどで小学生からお年寄りまでが楽しめる施設を整備すれば、必然的に緑の再生もできるのではないか。また、サポーターの集いなどで利用できる施設があっても楽しめるのではないか。
    野外活動施設やトレーニング施設などの整備は行政が担ってもらわないといけないと思うし、そうすればスポーツの振興につながると思う。
  • 過去の経過は一旦白紙にして検討すべきでないか。また、検討すべき事項の防災、環境、府民ニーズについては、それぞれを突き詰めると完全に共存させることは無理であるので、複数の視点から検討すればいいのではないか。
    結論を急いではいけないと思うが、大規模スタジアムの建設は無理があるのではないか。だとすれば、原則自然に帰すのがいいのではないか。そのときには、地域の歴史や文化を考慮した空間を創ればいいのではないか。また大規模な施設よりも市民スポーツができる最小限の施設を整備すればいいのではないか。
  • 財政状況が厳しい中、新しい施設を整備する上では、周辺施設との関わりがどうかということが重要であると思う。防災の面については、府にも広域的な防災計画があるであろうから、そこでの位置づけがどうかということを見る必要がある。また、スポーツ施設では何が不足するのかというところを精査すべきと考える。
  • 周辺に同種施設が多いとか財政状況厳しいとかという意見もあるが、高度成長期の中で山砂利採取がなされ、現状のとおり荒廃してきた。行政としても責任を感じるところである。そこで、ワールドカップのときに住宅地しかない城陽市に目玉となるものをということで署名活動し候補地に名乗り出た。惜しくも落選したが、道路整備も行っているところであり、何とか地域の活性につながる施設をお願いしたい。
  • 3万人規模のような大規模スタジアムについては、管理運営上非常に困難であると思われるので、やめた方がいいのではないか。スポーツ施設は限られた人しか利用できないので、芝生広場やジョギングコースなど、多くの人が利用できるものを整備すべきと考える。
    自然再生の観点では、山砂利採取跡地全体として計画を立てる必要がある。そうすれば、全国のモデルになるような自然再生事業ができるのではないかと思う。
  • 現在の府民ニーズからは、グラウンド等は必要ないとは言えない。府民が望んでいる活動ができる場所(全面芝生の球技場、芝生の多目的広場、ランニングコースなど)が必要であろう。
    また、スポーツ関係者としては、生涯スポーツの観点や子供の体力向上の観点からも、活動できる場所が一つでも多く設置してほしい。小・中・高校生の大会ができる公認施設や普及の進展が早く愛好家が増加している状況にあるニュースポーツができる場所の確保が必要であろう。
    また、資料から、国内スタジアムの管理運営の大変さを痛感した。
  • 子育て中の親子が出かけていって、「また来よう」という気になる公園であることが大切と考える。
    そのためには、幼い子供を安心して遊ばせておけるような何もない広い芝生広場やせせらぎなどの水辺と、小・中学生などのやんちゃ盛りの子供がたいくつせずに遊べるような自然の森やフィールドアスレチックなどが併設されており、両親が役割分担してそれぞれで子供を遊ばせられ、あまりお金をかけずに半日~1日過ごせるような公園が望ましい。木陰や清潔なトイレ、ベビーシート等は不可欠である。
    リピーター獲得のためには、利用者が自ら遊び方を考え楽しめるようにすることが必要である。例えば、子供は広い芝生にちょっとした丘があるだけで自分で遊ぶ。予め決められた遊び方を強いるような設備は最小限に止めることが必要と思う。
    また、公園の維持管理経費が高くつくような植栽・植え込みでアレンジするようなことは避け、容易に維持管理ができることを視野に入れることも大切である。

ウ とりまとめ

吉田委員長が次のとおり意見集約及び本日のとりまとめを行い各委員から了承された。

〈意見集約〉
各委員から事務局で収集したデータ等をもとに意見を伺ったが、本公園における3万人規模のスタジアム建設については困難であるとの意見が大半であった。
しかしながら、府内では運動施設が不足していることから、球技場等運動施設の充実や多くの府民が利用できる大芝生広場の整備を図るべきとの意見が多く出され、地元委員からは府南部のスポーツの拠点となり、南部地域の活性化につながる施設整備を目指してほしいとの要望があった。
また、本公園整備の大きな柱として、山砂利採取跡地の環境の再生を目指すべきであるとの観点から貴重な御意見が多数出された。

〈本日のとりまとめ〉
本公園における大規模スタジアム(3万人規模)建設については、西京極競技場等国内のスタジアムの利用状況や管理運営等総合的に判断して困難であるとの本委員会での意見であったと考えるので、事務局において本日の意見・議論を踏まえ、大規模スタジアムに代わる運動施設や環境の再生にかかわる新たなゾーニング図等のたたき台を複数案作成し、次回委員会で目指すべき公園像について具体的に意見交換していくこととする。
また、スタジアム以外についても貴重な御意見を多数いただいたところであり、本日の意見を踏まえ、追加資料(周辺施設の状況、植生の歴史など)を事務局で整理し、次回委員会で議論を深めたい。

エ 次回委員会について

平成15年9月10日(水曜)午前10時からこの会場で開催の予定とする。

(4) 閉会

5 問い合わせ先

建設交通部都市計画課公園担当 電話 075-414-5271

お問い合わせ

建設交通部都市計画課

京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町

ファックス:075-414-5183

toshi@pref.kyoto.lg.jp