トップページ > インフラ > まちづくり・上下水道・電気 > 京都まちとみどり写真コンクール平成26年度第30回講評

ここから本文です。

京都まちとみどり写真コンクール平成26年度第30回講評

審査委員長 井上 博義(京都写真家協会会員)

 応募作品総数が541点、応募者数は178名(最年少13歳、最高齢94歳)の多くの方々から寄せられました。これらの作品には、水と戯れる子供たち、緑に囲まれた華燭の二人、草木の花や樹木の色付きに憩う人々、緑煌く公園で寛ぐ友達や家族、桜花散華に歓喜のショット等々。移ろう四季の彩りに陶酔する人々と紡がれた様々な情景を捉えた素晴らしい写真群に、選考委員を悩ませる選考となりました。しかし残念ながら、これ等の多くの作品の中に、甘ピン、テーマ外、過剰調整など、特に今回、府内を題材にされながら極彩色の写真数十点が選外となりました。これらは恐らく御自身のパソコンやプリンターで加工され、独自の色合いで誇張プリントをされて居られるものと思われます。自然を題材とした写真コンクールでは、極彩色調の作品は必然的に選外となりますのでご注意を。故に一言アドバイス『四季を織り成す彩色を今一度、ジックリと見定めて下さい』。

京都府知事賞 「散歩道」

 秋意漂う爽やかな朝の一コマ、作者のコメントに『早朝の光芒狙い』との事。画面左の上部には朝霧が棚引き光芒の斜光が綺麗に射し、作者の想いどおりに捉えられている。下部には橋の欄干の朱色が、作品を見る者の目線を上手く女性へ誘導する働きをして決して邪魔をしていない。 むしろ画面を引き締める役目を担っている。画面中央右には淡く色付いた樹木を配し、木々間から覗く宇治川の川面に人の頭を、そして路面に照る僅かな光に体が上手くはまり、さり気無く配置されて良い。清々しい空気感の有る素晴らしい写真です。

京都市長賞 「波紋」

 疏水の周囲に桜花爛漫の桜が咲き誇り、桜の幹がほぼ斜めに画面左から上半分を流れるように占めている。しかも奥の建物を上手く桜並木で隠されている。下半分は青空を映す水面に散り初めの花笩が、緩やかな蒼の流れに列を成して流れ下っている。この流れに舟遊びの舟がゆっくりと行き交い、等間隔にうねる綺麗な模様の波紋を描きながら水を切り進む。何れの舟に憩う人達もこの春の情景に陶酔され、時間の移ろいを忘れられているのでは。上手く構成されたすばらしい写真です。

特別賞(京田辺市長賞)

 楓葉三色が機を織るように綺麗に入り混じり、まさに晴の衣装の裾模様を見るが如しです。また参道の敷石に目を向けると頭上の競演を鈍い輝きで照り返している様は得も言われぬ美しさです。また側面の杉苔の緑との対比が実に素晴らしいです。少し前を行くお二人は作者のご両親でしょうか?お二人の背中からこの場を彩る錦秋の感動に浸る会話が聞き取れそうな姿を捉えられているのが良いです。ただ、画面下部が詰まり過ぎ、もう少し距離をとって敷石と両脇の苔を入れ、余裕のある作品に仕上げられればと思います。

お問い合わせ

建設交通部都市計画課

京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町

ファックス:075-414-5183

toshi@pref.kyoto.lg.jp