ここから本文です。

特集1 地震発生時どう身を守る?


いつ、どのような規模で起こるか分からない大地震。
いざというとき、どのように行動すれば良いかを日頃から考え、必要な備えをしておくことが大切です。
今号では、地震直後のさまざまなシーンにおける行動と対処について紹介します。


京都府知事 西脇隆俊

自宅にいるときの地震直後5分間行動イメージ

監修 京都大学防災研究所 牧 紀男 教授

津波や土砂災害が予想される地域は、発災後できるだけすみやかに避難しましょう

地震発生
最初の大きな揺れは約1分間
まずは自分の身を守る

緊急地震速報を受信

丈夫な机の下などに隠れる

すぐに動けないときは低い姿勢で頭を抱えクッションで落下物から頭を守るなど、とにかく身を守る行動を。

窓やドアを開けて出入り口を確保

揺れによって扉がゆがむと、外に出られなくなる恐れがあります。

緊急地震速報は、最大震度が5弱以上と予想されるときに、震度4以上が予想される地域に対して発表されます。大きな地震が起きたと知ってから実際に激しく揺れ始めるまでに、せめて10秒の時間があれば、頭を守るなどとっさの対応を取ることで、大地震の被害をいくらかでも減らすことができるでしょう。

地震発生時のNG行動!

慌てて火を消しに行く

コンロの火などは無理して消しに行かず、揺れが収まるまで待ちましょう。手元にあるなど、すぐ消せるときは消します。

慌てて外に飛び出す

思わぬ落下物などの危険があります。

電気のスイッチに触る

火災や爆発の危険があります。

ただし避難時には必ずブレーカーを落としましょう。

エレベーターを使う

閉じ込められる危険があります。

1分から2分
安全の確保と初期対応

火元を確認

コンロや暖房器具などの火を消し、出火していたら落ち着いて初期消火を。

ケガへの対応

自分や家族のケガは応急処置を。下敷きになって動けなければ大声で助けを呼びましょう。

家族の安否を確認

特に一人暮らしの高齢者や、要配慮者がいる場合は積極的な声掛けを。

Check!
安否確認手段を決めておく

災害時には電話がつながりにくくなります。電話を掛ける以外に安否確認の方法を決めておきましょう。

災害用伝言ダイヤル(171)
電話機から音声の伝言を録音・再生

災害用伝言板(Web171)
Web上で安否情報を登録・確認

携帯電話各社の災害用伝言板サービス
携帯電話で安否情報を登録・確認

SNS
LINE、Twitter、Facebook

など

3分から5分
情報収集と周囲の確認

余震に注意

大きい揺れが収まった後に、余震が続くことが多いので、注意して行動しましょう。

隣近所の安否を確認

特に一人暮らしの高齢者や要配慮者がいる家庭には留意し、必要に応じて救護を。

靴をはき避難できる準備を

ガラスの破片などから足を守るため靴をはき、非常持ち出しバッグを手元に。

Check!
すぐ持ち出せるよう事前準備を

非常用持ち出しバッグ

飲料水
懐中電灯・乾電池
携帯電話の充電器・バッテリー
救急キット・携帯用トイレ
非常食
消毒液
ティッシュ・ウエットティッシュ
ゴム手袋
体温計
マスク

非常持ち出し品

免許証・健康保険証・お薬手帳のコピー
医薬品・乳児用品
現金・貴重品

その他

衣類・下着
紙皿・紙コップ・割り箸・ラップフィルム

など

5分から
情報収集と避難の判断

災害情報を収集

今いる場所の災害情報を、スマホなどで信頼性の高い情報源から収集しましょう。

避難するか否か判断

避難情報が出たときや倒壊の危険があるときは、ためらわず避難を(車は極力使わない)。

避難するときはブレーカーを落とす

停電からの復旧時はショートして火災が発生する場合も。避難時には必ずブレーカーを落としましょう。

再度火元の確認を

感震ブレーカーを事前に設置しておくとより安心です。

5分以降は余震に注意して行動

近隣住民と協力して消火や救出活動を

壊れた(壊れそうな)家などには絶対に入らない

避難所では集団生活のルールに従う

生活必需品は自己備蓄でまかなう

※水と非常食は最低3日分(7日分が望ましい)を家庭で備蓄

想定しておきましょう
自宅以外の場所で地震にあったら…

屋内の場合

学校

  • 廊下、運動場、体育館などでは、中央部に集まってしゃがむ
  • 通学路が危険なこともあるので、自己判断で帰宅しない

職場

  • 窓際から離れる
  • OA機器などの落下に注意

(日頃から整理整頓を)

エレベーターの中

  • 全ての階のボタンを押して、停止した階で降りる
  • もし閉じ込められたら非常ボタンで外部と連絡を

スーパー・デパート

  • 商品などの落下・転倒に注意し、商品の少ない場所に身を寄せる
  • 慌てず、係員の指示に従って避難

地下街

  • 一つの非常口に殺到せず落ち着いて地上へ脱出
  • 脱出するときは、壁づたいに歩いて避難

映画館・劇場

  • 天井からの落下物などに注意
  • 慌てず、係員の指示に従って避難
  • 慌てて出口や階段に殺到しない

屋外の場合

海岸・川べり

  • すぐ安全な高台や3階建て以上の建物へ避難
  • 川の流れに対して直角方向に避難

オフィス街・繁華街

  • かばんなどで頭を保護し、建物から離れる
  • 看板などの落下・転倒物に注意

住宅地

  • 塀から離れる
  • 電柱や室外機などの落下・転倒物に注意

駅構内

  • 案内板などの落下に注意
  • 大きな揺れが収まるまで近くの柱に寄り添い構内アナウンスに従う
  • 改札口に殺到しない

電車やバスの中

  • つり革や手すりをしっかり握って転倒を防ぐ
  • 座っている場合は低い姿勢で頭部を保護
  • 停車後は、乗務員の指示に従う

運転中

  • 徐々にスピードを落とし、道路の左側に停車してエンジンを切る
  • 揺れが収まるまで車外に出ない
  • 車から離れて避難する場合、キーはつけておく

参照:政府広報オンライン、首相官邸ホームページ、警察庁ホームページ、消防庁防災マニュアル

日ごろから準備しておきましょう
いざというときのための備え

災害情報ツールを活用しよう確認しておこう

きょうと危機管理WEB(外部リンク)

気象や地震情報、土砂災害、避難などの情報をひとまとめに紹介しています。

京都府防災・防犯情報メール

地域の気象情報や防災情報などがリアルタイムに配信され、危険をいち早くキャッチすることができます。

登録方法

空メールを送信で登録

京都府マルチハザード情報提供システム(外部リンク)

地震発生時に想定される震度や液状化危険度など、任意に災害情報を複数選択し重ね合わせて表示することができます。また、お近くの避難所なども確認できます。

住まいの地震対策

地震対策として家具の固定などが重要です。
「たおれる・うごく・おちる・われる・とぶ」を防ぐことを意識しましょう。

  • 寝室に防災用スリッパを常備
  • 照明器具の固定
  • 転倒防止ポール
  • 転倒防止マット
  • ガラス飛散防止フィルム
  • 感震ブレーカー※

揺れを感知して自動的に電気を遮断
※左:簡易タイプ、右:分電盤タイプ(後付型)

地震保険に加入する

地震保険とは、政府と損害保険会社が共同で運営する公共性の高い保険です。火災保険の付帯条件として加入でき、地震や津波、噴火により住居が焼失、損壊、埋没、流失した場合に保険金が支払われます。
住宅、生活の再建には、住宅の建て替え費用だけではなく、家財・引っ越し費用など他にもお金がかかります。火災保険への加入・見直しの際には、もしもの時に備えて「地震保険」加入の検討を。

津波フラッグを知る

緊急を知らせるアナウンスやサイレンが聞こえない場合でも、目で見て津波の危機を知ることができる「津波フラッグ」。津波警報が発令されたという意味で、海水浴場などでこのフラッグを見かけたらすぐに避難しましょう。

住まいの安全性を高める

まずは、耐震診断!

「昭和56年5月以前に着工」の木造住宅は今すぐ耐震診断士による「耐震診断」を。費用負担はわずか3,000円です。

耐震改修には補助金を

住まいの地震対策を進める3つの補助金制度があります(下表)。昭和56年5月以前着工の木造住宅が補助対象になります。

耐震工事補助金一覧

耐震シェルター設置

耐震シェルター設置費用 補助率4分の3
最高30万円

簡易改修

屋根の軽量化などの簡易耐震改修費用 補助率5分の4
最高40万円

本格改修

耐震改修設計および耐震改修費用 補助率5分の4
最高100万円または120万円

個別のご相談は各市町村の窓口まで

※多雪区域において補助額を拡充しているなど、市町村によって補助率、補助額が異なる場合があります。

[お問い合わせ]
建築指導課
TEL:075-414-5346 FAX:075-451-1991

[お問い合わせ]
災害対策課
TEL:075-414-4475 FAX:075-414-4477

次のページへ

お問い合わせ

知事直轄組織広報課

京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町

ファックス:075-414-4075

koho@pref.kyoto.lg.jp