◎中小企業の人材確保で連携＝京都府・市 9月3日15時46分

京都府の西脇隆俊知事と京都市の松井孝治市長は3日、京都府公館で会談した。中小企業の人材確保を目指し、従業員の奨学金返済を支援する中小企業に補助金を支給する府事業の拡大に向けて連携することで一致。松井市長は会談後の記者会見で、独自の財政支援を検討していることを明らかにした。

府と市が連携するのは府の就労・奨学金返済一体型支援事業。松井市長は「利用者の6割が京都市内事業者で、周知に協力したい」と表明した。一方、「府内の大学を卒業して府内に就職する学生は少なく、もう少し府内に定着してほしい」と指摘。「府市連携で企業の負担をもっと軽減できないか」と提案した。

西脇知事は「中小企業や学生の数に比べると潜在的なニーズがあり、周知への協力はありがたい」と強調。「現状の利用実態や補助を実施している他の市町村の動向を踏まえ、制度を充実できるかを含めて検討する」と述べた。

会談では他に、10～11月を京都アート月間、12月を京都映画月間とし、関連イベントの連携強化や一体的なプロモーションの実施で合意。10月に京都市内で開く子どものまち「京都版ミニ・ミュンヘン」の拡充、府立・市立大など4大学長と府市の懇談会設置、京都市消防ヘリコプターの運用拡大、京都の文化を支える人材の確保に関する会議の開催でも意見が一致した。（了）

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