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令和2年4月17日臨時記者会見

新型コロナウイルス感染拡大防止のための京都府における緊急事態措置

はじめに、新型コロナウイルス感染症により、京都府内において3名の方がお亡くなりになりました。改めて、心よりお悔やみを申し上げますと共に、ご冥福をお祈りいたします。また、ご遺族の方に対しましても、衷心よりお悔やみ申し上げます。
また、京都府民の皆さまにおかれましても、この間、外出自粛をはじめ、学校の休業など色々な面でご負担ご不便をおかけしておりまして、この間の皆様のご協力に対しましても、心から感謝を申し上げます。

昨日、新型インフルエンザ等特措法に基づき、全都道府県が緊急事態宣言の対象となりましたが、特に京都府を含む6府県につきましては、先行している7都府県と同様に蔓延が進んでいることから、特定警戒都道府県に位置づけられたところで、我々も要請していましたが、改めて気を引き締めて感染拡大防止に全力で取り組む決意です。

それでは、先ほどの対策本部会議で決定いたしました「京都府における緊急事態措置」について、府民の皆さまに要請をさせていただきます。

最初に、「外出自粛の要請」です。
区域としては京都府全域。期間は本日から5月6日まで。外出自粛要請につきましては、医療機関への通院、生活必需品の買い出し、やむを得ない職場への出勤など、生活の維持に必要な場合を除き、外出の自粛をお願いいたします。特に、「3つの密」(密閉、密集、密接)が濃厚に重なる夜の繁華街への外出自粛については強く要請をいたします。

2つ目は、「イベントの開催自粛の要請」です。
イベントの主催者に対し、規模や場所にかかわらず、開催の自粛を要請いたします。

3つ目は、「施設の使用制限(休業)等の要請」です。
これは、4月18日0時からお願いいたします。まず、基本的に休止を要請しない施設については、適切な感染防止対策の協力要請になります。これは社会生活を維持するうえで必要な施設で、例えば社会福祉施設や医療施設、生活必需品の販売店、食事提供施設、交通機関などです。ただし、飲食店の営業時間は午前5時から午後8時までで、酒類の提供は午後7時までとすることを要請いたします。
次に、基本的に休止を要請する施設につきましては、遊興施設、劇場、運動施設などです。また1,000平方メートルを超える大学や学習塾、博物館、集会用に供するホテル又は旅館などについても同様です。先行の7都府県では問い合わせが殺到したと聞いており、各府県で細かな資料を掲載しているとのことですので、問い合わせ対応には、なるべくわかりやすく説明いたします。

次に、「休業要請等に協力いただいた事業者への支援」です。
京都府からの休業要請に協力いただいた中小企業・個人事業主に対して、京都府独自の支援給付金を創設します。中小企業は20万円、個人事業主は10万円になります。これは新型コロナウイルス感染症による京都経済への影響が、雇用も含めて非常に長期間にわたり深刻になっていますので、全体として手厚く支援をしていくという考えのもとに、特に休業要請に伴い協力をいただいた方に対しての支援措置です。

その他、国においての、例えば法人に200万円、個人事業者に100万円支給する「持続化給付金」ですとか、雇用では「雇用調整助成金」、それから、府独自で既に2月議会で議決いただきました支援金、更に相談窓口へ9割以上の相談がある資金繰り等の金融面の支援など、これらを総動員して京都府の中小企業、小規模企業、また雇用されている方々等を支援いたします。

これらにつきましては、議会とも調整いたしまして、来週にも補正予算について審議させていただき、対応してまいりたいと思います。

最後に「緊急事態措置のコールセンター設置」についてです。今までは感染症のことや中小企業支援についてもありましたが、緊急事態措置になりますと、休業要請の対象施設等の問い合わせが多いので、コールセンターを設置することとしました。平日とありますが、今週末は土日も開設したいと思います。わからないことがあればここで一括で電話を受けたいと思います。これについてもPRしていただければと思います。

先週の金曜10日に国に対しまして「緊急事態宣言」の要請をするということを発表しまして、その週末以降の行動自粛についてはご協力いただきまして、民間調査や交通事業者の統計でも、ターミナル、観光地において、一定の人出の抑制が行われていることが認められていますが、昨日京都市長もおっしゃいましたけれども、他府県ナンバーの車がいるのではないかとか、京都だけが安全だという風に勘違いされると大変なことになるという危惧を、今回の宣言をもって、先行7都府県と同じように感染拡大を防止する措置をとれることになります。

非常に重い責任があるということで、そうした宣言を機に、より一層の終息にむけて努力してまいりたいと思いますので、この間のご協力に対しまして感謝いたしますとともに、これから終息に向けて非常に大変な思いをさせますけれども、府民の皆様にはご理解、ご協力を賜りたいと思います。いずれにしましても、これからが正念場になりますので、よろしくお願いします。

 

新型コロナウイルス感染拡大防止のための京都府における緊急事態措置(PDF:343KB)

 

京都府民の皆様へのお願い(PDF:155KB)

 

主な質疑応答

記者

昨日知事は「重い権限」と仰っており、その効力が昨夜から発生し、今日このように要請を行う事態となった。知事はこのことをどう受け止めているのか。

 

知事

従来から、京都府内の感染状況は先行7都府県並に厳しい状況にあり、切迫していると呼びかけてまいりました。そのことが昨日の政府の諮問委員会でも認識が一致し、6道府県が新たに追加されたことで、我々の要請や主張が取り入れられ、ご理解いただけた部分については感謝申し上げたいと思います。休業要請だけではなく、法令上の権限も付与されますので、そうしたことを背景に一層気を引き締めて感染拡大防止にあたっていかなければいけないという認識をより強くしております。緊急事態宣言が全国で発令されたということは、全国的にも危機感が高まっていますので、一つの地域だけで収束するものではなく、全国の都道府県や政府と一致協力して、収束に向けて努力をして参りたいという意志を改めて強くしています。

 

記者

全国に緊急事態宣言が出され、さらに京都府は特定警戒都道府県の指定がされた。特定の地域に指定されたことによる違いや、今後どうしていかなければいけないか、権限の違いもあると思うが、その部分をどう考えているのか。

 

知事

昨日から緊急事態宣言が全国に広がり、全国の知事が記者会見やインタビューに答えられ、皆さんが問題意識を持たれたことや、政府の中でも、都道府県域を越えた移動は特に感染拡大の危険性があるため、慎んでほしいという発言がありました。京都はもともと全国から人を惹きつける都市ですので、そういったことを言っていただいたことは京都府民・市民の健康や命を守る上でも有効であり、それぞれの地域でも感染拡大防止にも繋がります。全国に発令されたということは都道府県間の移動を抑制する効果があるので、最終的には人と人との接触を減らすという意味において、非常に大きい発令であったと思います。

また、大阪府、兵庫県の隣接する府県では、既に指定されていましたが、もともと関西は経済圏・生活圏として一体ですので、関西として特定警戒都道府県ではないその他の県に対しても、我々としては感染拡大防止に一層努力しなければならないと思います。

 

記者

知事は、経路不明の感染者の背後には見えないクラスターがいると言っている。見えないクラスターを追ったときは、短期で終わる場合と長引く可能性の両方を秘めていると思う。見えないクラスターと戦うという意味でもPCR検査等を続けていく必要があるが、事態が刻々と変化する中で知事として府民にどのように理解を求めながら進めるか。

 

知事

感染拡大防止のための行動自粛も休業要請の協力も府民の皆様のご理解がなければ進みません。感染状況について危機感が共有できるという意味でも、特定の警戒都道府県になったことは非常に大きな意味があると思っています。ただ、緊急事態宣言が出たということは、医療崩壊を防ぐために医療提供体制の整備と合わせて、患者の発生をできるだけ抑制していくことを両輪としてやっていかなければいけないことです。ウイルスとの戦いがどうなるかは我々も予測がつかないところですが、感染者が増えることで必ず病床を占有し、医療に対する負荷をかけていきます。感染拡大防止に最も有効なのは、人と人との接触機会を減らすことです。特に見えないクラスターがある中では、それが最も有効だという専門家の意見ですので、見えないものに対する努力ですが、ここは是非ともご理解いただき、ご協力いただければと思います。

 

記者

全国で医療資機材が逼迫する中、医療関係者をはじめ、宿泊施設での受け入れが始まったが、そこで従事する方の奮闘の日々が続いている。そうした方に対して知事はどのように思うか。

 

知事

新型コロナウイルス感染症の検査から治療、入院における看護も含めて、現場では医師、看護師、看護助手そして、保健所を含め多くのスタッフが24時間体制で努力されていることについては、心から感謝しています。まだ続く戦いですが、今後とも奮闘をお願いしたいと思います。他の都道府県でもそうですが、新型コロナウイルス感染症にかかった人だけでなく、その他の救急医療を含めた医療提供体制全体に負荷を掛けている実態が出てきていますので、新型コロナウイルス感染症以外の疾病から命と健康を守るという意味でも、新型コロナウイルス感染症対策の医療提供体制を整えていくことは大きな役目であり、全体として医療提供体制を支えていかなければいけないと思っています。

 

記者

自粛要請も表明されたが、京都府内では既に隣接する大阪府・兵庫県で緊急事態宣言が発出されたことから、割と早い段階から自主的に営業を自粛している業者もあった。明日の0時から自粛開始を要請する判断に至った理由は何か。

 

知事

先行7都府県は、政府の最初の方針で行動自粛の状況を見極めた上で休業要請するということでしたが、宣言から1週間ほどかかったと思います。今回は先行7都府県の状況も先例としてわかっていましたし、大阪府・兵庫県等で休業要請をし、休業しているところがあれば、京都府に流入があるのではないかという不安の声もあったので、私としてはいつ国の宣言があるかわからなかったのですが、出ればなるべく速やかに休業要請を出したいと思っていました。たまたま昨日が木曜でしたので、この週末も大型連休には入りませんが季節がよくなっておりますので、やるならば週末に入る前にやる。ただ非常にたくさんの業界があり、関係の方がおられますし、全域でやるということであれば全ての市町村の負担も地元への影響も大きいということで、いきなりということにならないようにすることなど総合的に判断し、本部会議の決定として明日の午前0時と決めました。

 

記者

期間は5月6日までとして、現段階では要請に留めているが、要請に従わずに人が集まっていることが確認された場合、知事としては強い権限を持って対応する気持ちがあるか。

 

知事

法律上そうした権限を与えられていますが、私としてはこれまでも宣言地域でなくても一定の要請に基づいてご協力いただいていたので、まずは要請の趣旨を徹底してご理解・ご協力いただくことに努力をすべきものと考えております。もともと全体の方針としても法律上の私権制限は最小限にすべきだという方針であり、全国知事会でもそうした趣旨の要望を政府に出しておりますので、そういう法律の権限を執行することを前提としないで要請に協力していただくように粘り強くお願いしていくことが重要ではないかと思います。

 

記者

学校の休業要請の話もされた。南丹市以南は5月6日(水曜日)まで休業と各市町村と教育委員会と足並みを揃えていたが、京都府北部の学校も府全域で公立学校の休業が決まった。これをどのように考えるか。

 

知事

前回は、全国に緊急事態宣言が出る前に、学校の休業について教育委員会に対し検討を要請しました。ただ、当時の判断としては地域によって感染の状況が大きく異なるということと、高校生と小中学生の通学手段なども違うということで、最終的に教育委員会の判断で今の状況になっております。

この間北部でも若干感染者が出ていますし、隣接するところで緊急事態宣言が出たということで、感染症に対する不安の声も出ていました。一方で生徒の心身に対するストレスなどご不便をかけておりますが、今回緊急事態宣言が出て全体として収束を図っていくということであれば、ご協力いただくということで教育長から報告があったことについては、感謝申し上げたいと思います。

教育現場、保護者の方、地域の方にご負担をおかけしますので、子どもさんの健康・安全のためではありますが、是非ともご理解ご協力を賜りたいと思います。

 

記者

休業に関して、京都は国内外から寺社仏閣を目当てに観光に来られている方が現在は減っているとはいえ、寺社仏閣への要請は今後どのように考えているか。

 

知事

先行7都府県についてもそうですが、寺社仏閣への休業要請は法令上、対象としておりません。そこは同じ扱いにしたいと思います。観光業の話がありましたが、これは都道府県域を越えた行動の自粛や生活に必要な外出以外を自粛してほしいと言っております。京都府民だけではなく、全国でご協力をいただいて行動自粛の中で対応していくのがいいのではないかと思います。我々としては全国に緊急事態宣言が出たので、そこは非常によかったと思います。

 

記者

要請の期間は5月6日(水曜日)までだが、本当にそこで収まるかという疑問があると思う。短期的な対応としてこの協力給付金があると思うが、先々も含めて知事は京都の経済の復活に向けてどのように考えているか。

 

知事

京都は既に2月から外国人観光客の大幅な減少があり、それから国内の観光客も減り、まず観光業を中心に影響が大きくなりました。その後、製造業を含めてあらゆる人と物の動きが止まっていることの影響が大きいので、京都の中小・小規模企業、個人事業主、雇用者の生活を守ることについては、国の制度を含めあらゆる手段を活用して取り組んで参りたいと思います。

その上で、今回は知事の法律上の権限として休業要請を行うということで、その協力に対して幾ばくかの支援給付をさせていただきますが、全体の経済・雇用の維持のためにはより大きな枠組みで、ある程度中長期的な形でご支援をしていかなければいけないと思っており、現在、補正予算を詰めていますが、全体の中で真剣に取り組まなければいけないと思います。

 

記者

府民の方にいろんな自粛やお願いをしているが、改めて府民にどのように今の状況を一緒に戦っていってもらいたいか、どのようにウイルスの収束に向けて取り組んでいきたいのか。

 

知事

昨日、政府が緊急事態宣言を全国に拡大し、京都府は特定警戒都道府県として、先行7都府県並に蔓延していると位置づけられ、まさにこれからこれを収束させることが非常に重要です。これまでも府民・市民の皆様への行動自粛や事業者、大学等に対しましても、休業の要請等様々なご不便をおかけしております。効果が少しづつ出ていると思いますが、今回の宣言によって新しい段階に入ったと思っております。経済・雇用については非常に甚大な影響が出ていますが、これは新型コロナウイルス感染症が収束をしないと本当の回復は望めないものでありますので、まずは感染拡大防止と収束に向けたご協力をお願いし、それが実現した暁には昔の輝きを取り戻すために全力で取り組んで参りますので、ここはわたくし共々一緒になって感染拡大防止に取り組んでいただきますようお願いします。

 

記者

支援給付金の財源と規模、給付までのスケジュールについて聞きたい。また、休業要請が長くなる可能性があるが、これを第一弾として第二弾、第三弾の支援を考えているのか。また、10万円、20万円は十分な額か。

 

知事

休業要請と支援給付金について同時に発表しましたのは、休業要請するにあたって、このメッセージが何も無いと協力していただくのに心苦しいと思い、額のイメージを出したものです。どういう形で、どういうルールで行うか、財源構成も含めての制度設計は予算ですので、議会のご承認を得なければなりません。来週以降に議会を開いていただけるよう調整しておりますが、予算編成の中で明らかにしていきたいと思っており、まだ決め切れていません。

 

記者

来週に議会に提示するのか。

 

知事

来週以降に議会に提示したいということです。それに合わせてこちらも来週中にも案を示します。規模はどれだけの事業者に協力の要請にこたえていただくかにもよりますが、20億円台の半ばと思っております。長い間続いた場合は、資料に書いていますが、もともと支援給付金以外に例えば持続化給付金は、法人は200万円、個人事業主は100万円など、様々な制度があります。会社からは、人件費や雇用の話も出ていますが、国の雇用調整助成金もかなり拡充され、今まで使えなかった業態も使えるようになっています。どれだけの期間ということはありますが、全体の総合的な支援策としてご支援申し上げないといけないと思います。

今回は休業要請をしますので、先行7都府県でも一定の財政の支援をされますし、我々としても東京・大阪のような財政力はないので心苦しいのですが、こういう形で支援金をお示しし、是非とも要請に協力していただきたいという気持ちを示したとお考えいただければと思います。

 

記者

今回の措置は府独自の措置なのか。他府県では市町村に折半を求めているところもあるが。

 

知事

他府県で市町村負担を前提に全額を補てん対象とするところもありますし、そこはまだ検討中だと聞いていますが、これはもともと知事が特措法に基づいて休業要請をすることに伴う支援金と考えており、何かの事業で負担を求める性格ではないので、20万円、10万円は府独自の支援として示しております。

 

記者

今回の支援は先行都府県の中でもばらつきがあり、それは財政力におおむね由来するものだが、新型コロナウイルス感染症という世界的にも流行しているものに対して支援を地方自治体の財源に依存する現状をどのように考えるか。

 

知事

地方の財源について国がどうするのか明確に示されていないわけですが、全国知事会も自粛要請をする時に必要な財源の裏打ちについて国にお願いしております。我々としてもどうやって財源を作るかも含めて知恵を絞らないといけないと思っております。週末に入りますので、今日休業要請するなら今日示すしか無いということで総額を示しましたが、財政力によって休業要請の協力金に差が出るというのは私もおかしいと思っています。どの都道府県も経済が疲弊し、雇用も大変な状況のため、もっと大きく長期的な視点で支援をしていく必要があると思っております。国がある程度全体として枠組みを示していただくことが非常に重要だと思います。

 

記者

施設の使用制限の要請の対象施設は、大阪などと足並みを揃えていると思うが、京都府独自のものは入っているか。

 

知事

基本的には大阪・兵庫並を考えています。というのは、隣接しているのであまり齟齬があると「こちらは空いている」となってしまいます。

 

記者

休業要請に伴う企業への融資制度について考えているか。

 

知事

京都の場合は、早い段階から新型コロナウイルス感染症の影響が出ましたので、2月の定例会でも初日と最終日に補正予算を計上して、独自の緊急融資制度を国より前に作りました。その後、国でも様々な低利融資ができ、政策金融のポイントが示されましたが、今回の国の補正予算の中に、例えば民間金融機関が行う融資についても実質無利子にするような制度もあります。逆にたくさんありすぎて事業者の方からは相談が多数寄せられており大変なことになっていますが、当然京都府としては国の制度を最大限活用した融資制度にしようと思っていますし、場合によってはその中で独自色を出すものがあれば出しますが、京都府は京都経済対策トップ会議や京都金融対策トップ会議を開き、その都度京都府内の企業や金融機関の要請を取りまとめて国に要請をし、国の制度設計の中に京都府の意見は入れられており、国の予算の中で融資についてはかなり手厚くしていただきました。まずはそれを最大限活用ということです。これが今、検討中の補正予算の中身になります。

 

記者

先日、京都大学附属病院と府立医大附属病院の両病院長が、無症状の方に対するPCR検査の保険適用や公費負担について共同声明を出された。京都府にも要請があったと思う。厚労省にもするという話だったが、府としてなんらかの対応や府から国に対して働きかけていく考えはあるか。

 

知事

私も要請を受けましたし、京都府からも厚生労働省に対して要望をつないでいます。私も様々な場面で発言をさせていただいています。医療の現場の切実な声だと思っております。国において是非とも実現していただきたいですし、共同声明でもおっしゃっていましたが、京都府だけでなく全ての医療現場で必要な措置という位置付けで出されていますので、全国制度として対応していただくことが極めて重要だと思います。

 

記者

京都府独自に何らかの支援をするというのは難しいということか。

 

知事

この話は基本的には全国どこでも同じという話なので、まずは国にお願いし、それが叶わないとなると財源の関係もありますが、京都府としてどうするのか様々な対応があると思います。私としては、全国の高度な医療現場で起こっている状況だと認識しておりますので、是非国に実現してもらいたいと思います。

 

記者

支援給付金について、休業要請に協力した事業者に給付するということだが、すでに自主的に休業している飲食店は休業要請の対象外ではあるが、要請対象に入れて、支援給付金が欲しいという声もあると思うが、どのように考えるか。

 

知事

飲食店については休業要請対象ではなく、営業時間についての短縮を要請しています。制度運用の細目になりますが、全国でも短縮に協力したところには出すところもあり、それは制度設計の問題です。

京都だけでなく、全国的にも既に自主的に閉めておられる方やそもそも経営が苦しい方など全般的に困っている方がたくさんおられますので、そこは要請に伴う支援給付金ではなく、より大きな枠組みの中でご支援していくことが期待に一番合っていると思います。よくお声を聞いて、きめ細かく寄り添ってご支援してまいりたいと思います。要請に対する支援給付金で対応するというよりも、京都経済全体のために支援していく形で対応していくのが寄り添った形の支援なのではないかと思います。

 

記者

制度設計上、対象になる可能性はまだあるのか。

 

知事

細かな範囲には様々な考え方がありますが、要請に協力していただいた方に支援給付金としてお支払いをするということが基本的な考え方です。

 

記者

1,000平方メートル以上の施設は基本的には支援金の対象から外れるということか。

 

知事

検討の審議はそこまでしておりません。いいご指摘だと思います。検討いたします。

 

記者

制度設計や休業要請対象の業種などは、予算案を議会に提案してからになるのか。

 

知事

休業要請の対象については、今きめ細かく対象になっているかどうかを明確にしないといけません。支援金の運用については予算が承認されることが前提ですので、議会との関係も含めて制度は詰めています。

 

記者

休業要請の対象は今日中にも公表する予定か。

 

知事

本日、ホームページに掲載します。先行7都府県もそうされていて、法令上ではわからない非常に細かい問い合わせがあるので、例えば大阪府などもかなり細かく分けてホームページ上で掲載しておりますので、同様の対応を考えております。

 

記者

休業要請の対象となる施設の場合で、自主的に休業していた施設は今回の20万円の対象にならないということか。

 

知事

基本的に休業要請したこところと同様の形で、同様の種類の施設として先行的に休業していた場合であっても同じ扱いにすべきではないかと思います。制度の趣旨と要請の趣旨を照らし合わせて、ある程度合理的な判断ができるのかと思います。そこも含めて一つ一つ詰めていかなければいけないのですが、そうしたきめ細かなところまできちっと議論ができていません。

 

記者

明日の0時から閉めた、ではなく、もしかしたら遡って閉めていたところも対象になる可能性があるか。

 

知事

同じ業態であれば対象にするというのが制度の趣旨にはかなっていると思います。同じ業態であれば事前に閉めていても充分可能性はあると思います。

 

記者

新型コロナウイルスの影響下にあって閉めたというところは対象ということか。

 

知事

新型コロナウイルスの感染の影響下にあったかの判断は難しいと思いますが、要請対象は明確にして、要請した業態で同じ施設であれば、その前から閉めていても基本的には要請後と同じ形で閉めていることなので同じようにできると思います。

 

記者

財源に関して、おおむね20億円ということだが、この予算はどこから捻出するのか。

 

知事

もともと京都府は財源が豊かではありませんが、今回は国において相当支援策を用意しているので、そういうものを活用できれば非常にありがたいですが、あくまで国のお金なのでこういう使い方がいいのかどうかやってみないとわからないこともあります。もし本当に必要で独自でやるということになれば、財源が必要です。なるべく国の制度等を活用していくのが予算編成の常ですが、どちらにしても税金なので府民の負担が少なくなるようにするのは当然ですが、そこはまだわかりません。

 

記者

国が全国の自治体に配分する1兆円の交付金を使えるようにということもあるが。

 

知事

他の府県でそういう発言をされていますが、この交付金が使える制度設計がされているとは聞いておりません。当然、候補の一つだと思います。総額の枠も決まっていますし、ほかにもいろいろな事業に使う前提になっていくと聞きますので、候補の一つにはなると思いますが、今のところ「それでやります」と言えるほど検討ができる状況ではありません。

 

記者

特定警戒都道府県に指定されたことで付与される知事の権限は、他の地域と違いがあるのか。

 

知事

変更された基本的対処方針において、特に重点的に感染拡大の防止に向けた取組を進めていく必要がある13都道府県が「特定警戒都道府県」に位置付けられましたが、新型インフルエンザ等対策特別措置法上知事の権限は他の34県の「特定都道府県」と同じです。例えば第45条第2項では施設の使用停止などの措置を講ずるよう要請、指示、場合によっては公表したり、病院等の施設について土地の使用などの法律上の権限を持ちます。ただ、これは先ほど申し上げましたように非常に権利制限が強い権限なので、全国知事会でも行使については、特に慎重であるようにという意見が強く、当然そういう権限が強いということは間違いないです。

 

記者

社会福祉施設について、保育所や放課後の児童クラブについて京都市は自粛を求めているが、知事はどのように考えるか。

 

知事

社会福祉施設は、社会生活維持に必要な施設と位置づけております。もちろん、感染予防等を徹底してもらわないといけませんが、要請の中身としては、休業を要請しないで社会生活を維持する方に分類しています。

 

記者

コールセンターが平日午後6時までとあるが、働いている人などは相談が難しいかもしれない。夜間はどうか。

 

知事

突発的なものというよりも休業要請の対象になっているか、支援金はありますか等、緊急的な問い合わせとしてはイメージしていませんのでこうした時間になっていますが、ご提案として承っておきたいと思います。

 

 

お問い合わせ

知事直轄組織広報課

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