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令和4年4月27日臨時知事記者会見

GWを控えて

まずは府民の皆様、事業者の皆様には、この間の様々な感染防止対策へのご協力について心から感謝申し上げます。また、この瞬間も医療現場でご奮闘いただいております、医療従事者の皆様にも心から感謝申し上げます。本当にありがとうございます。

 

まずは、新規陽性者数と病床使用率の推移についてですが、昨日の新規陽性者数は627人、7日間の移動平均は843.71人、前週増加比は1.00倍ということでございます。これまでの感染拡大の波ではあまり経験したことのない、減少してからある程度高い水準で、全体を総じて言えば、ほぼ横ばいの状況が続いている状況です。ただ、病床使用率は25日現在で18.4%、高度重症病床使用率は3.9%ということで、一定落ち着いている状況だと思っています。

 

そうした中で、いよいよ緊急事態宣言のないゴールデンウィークを3年ぶりに迎えると言うことで、改めて「感染を拡げないため、3つを意識した行動を」ということで、(自分が)「感染しない」、(ほかの人に感染)「させない」、(感染を)「ひろげない」といった観点からの対応をお願いしたいと思っております。

ゴールデンウィークは旅行や帰省もありますが、それ以外にも様々なイベント等もございまして、普段あまり会わない人との接触機会も増えるということなので、その場合でも基本的な感染防止対策を守っていただければ、感染防止の効果があるということです。

まず「自分が感染しない」ではマスクの着用等も含めた基本的な感染防止対策です。ワクチンにつきましては、希望される方は積極的な接種をお願いします。

「ほかの人に感染させない」ということでは、のどの痛みや咳、発熱等の症状がある場合は、外出を控えて、医療機関へ相談していただくことです。特に、高齢者や基礎疾患を持つ方と接触される方は注意をお願いします。

それから「感染をひろげない」ということでは、大勢の方が集まる場面・場所に行く際は感染防止対策の再確認をお願いします。飲食時については、引き続き「きょうとマナー」をお願いします。

 

その中でも特に気をつけていただきたいことといたしましては、「自分が感染しない」では、今回、エアロゾル感染等も国立感染症研究所で指摘されておりますので、換気、もちろん手洗い・手指消毒といったことも徹底していただきたいと思います。

「ほかの人に感染させない」では、体調不良時の外出を控えること、それから正しいマスクの着用、特に屋内や人が密集する場所では注意をしていただきたいと思います。

それから「感染をひろげない」では、最近、イベントなどの主催者もかなりしっかりとした感染防止対策を示されておりますので、それを守っていただきたいと思います。

現在の感染状況を見ると、20代以下の方が5割以上を占めているということなので、特に行動的な年代ということもありますので、ゴールデンウィークということで注意してください。

 

次に、ワクチン接種についてです。特に若者世代にということで、4月28日から京都タワー会場での「予約なし接種」の対象を拡大します。これまでは65歳以上の高齢者のみでしたが、18歳以上を対象にします。

また、前回発表しておりますが、「大学・企業等団体接種」についても是非とも積極的にご活用いただきたいと思います。

 

次に、ゴールデンウィーク期間中の医療検査・相談体制の確保ということで、受診可能な医療機関につきまして、ホームページにおいて公表しますので、是非ともご活用いただきたいと思っています。

 

また、ゴールデンウィーク期間中の相談窓口(を開設し、)24時間受付しています。発熱症状のある方、後遺症、ワクチン副反応などの相談について、それぞれ専門の相談窓口を設けております。24時間受け付けておりますので、少しでも不安がございましたら積極的にご活用いただきたいと思っています。

 

最後に高齢者施設等での対応についてです。これは高齢者施設従事者への研修の実施、それから従来から施設内感染専門サポートチームがございましたが、できる限りこれを強化するということで、24時間以内にファーストコンタクトすることや、訪問支援、WEB相談等も受け付けています。少しでも感染が確認されれば、できるだけ早く施設内での感染拡大を防ぐということです。もう一つは、施設の中に医師・看護師等が配置されている施設はいいのですが、そこが手薄な場合については、治療を行う医師等を派遣し、中和抗体薬の投与等も含めた治療を行うとともに、施設内で様々な支援をする必要がある場合に、看護師を確保しておいて、高齢者施設等での支援に繋げていきたいと思っています。

 

いずれにしても高齢者へのワクチン接種が相当進んでいますけれども、集団感染の状況を見ても、やはり高齢者施設での集団感染は4月になってもまだまだ発生していますので、ここについては特に早期の医療的な対応が可能な体制を構築していきます。

 

私からは以上です。よろしくお願いします。

 

GWを控えて(PDF:980KB)

質疑応答

記者

これからゴールデンウィークを迎えるに当たって、現在の感染状況について、懸念材料も含めて改めて知事の認識を教えてほしい。

知事

まん延防止等重点措置が終了したのが(3月)21日、その後少し下がって、やや横ばいから上昇気味で、ついこの間までやや減少局面でしたが、ここにきて横ばいという状況です。細かい分析は別にしても、引き続きオミクロン株の感染力の高さと、BA.2への置き換わりについては、ゲノム解析のサンプル数が限られていますけれども、直近で約5割です。全国的にもより感染力の強いBA.2への置き換わりが進んでいます。一方、感染予防にも一定の効果があるワクチン接種が進んできているということと、季節がよくなってきて、窓を開けて換気をする環境が良くなってきています。そういった全ての要素が作用し合った結論でして、どの要素がどれくらい寄与したかはわからないのですが、確実に言えることは一定の感染者が毎日出ているということですから、市中にコロナウイルスが存在していることは間違いないですし、特に無症状の方もかなりおられるということは、誰も気づかずに感染し、うつし合っている可能性もあります。今の状況という意味においては、そういう複合的な形で横ばいの状況になっていると考えています。

ただ問題は、この後、ゴールデンウィークの要素だけではないのですが、どういう形で更に減少局面に入るのか、人出の要素やまたBA.2の影響があって上昇するのか、ここは本当に警戒感を持って注視していかないといけない局面だと思っています。

記者

「感染をひろげない」呼びかけの中に「きょうとマナー」について、「きょうとマナー」は継続するという理解でいいのか。継続するのであるならば、なぜ継続するのか。

知事

今回は、ゴールデンウィークを控えて人出が多くなることや、旅行・帰省、イベントお祭りもあると思いますので、改めて感染防止への注意をお願いするということです。「きょうとマナー」は(従前から)お願いしているものです。感染状況が改善したり悪化したりという状況ではありません。引き続きお願いしたいというのは、感染状況は同じだからということです。

特に、マスクを外した長時間の会話や、多くの方で飲食をすることは感染リスクが高いことは間違いないですし、特にエアロゾル感染では、大声で話せばかなりウイルスが飛び散る可能性があるということなので、強化はしていませんが、引き続き「きょうとマナー」についてはこの局面では継続が必要だと考えたということです。

記者

ワクチン接種について、今回、予約なしですぐ接種できる取り組みをされるが、高齢者以外の接種が全国的にも進まない中で、知事は府内の現状の接種ペースをどのように捉えているか。

知事

京都府は全国的な順位が低いこともありますが、年齢別で若い世代の方のワクチン接種が進まないのは全国同じ状況です。これは、おそらく副反応の心配に比べて、コロナに感染した時の(症状が)軽症や無症状が多いという意識が働いていることは間違いないと思います。しかし、若年層でも後遺症もあるし、皆さんが無症状ということでも無いので、特に、重症化予防の観点からもできる限り接種をしていただきたい。ただ、強制はできませんので、なるべくその気になっていただくような取組として、「大学・企業等・団体接種」を始めました。お1人おひとりだと(3回目は接種しなくて)いいかなとなるのが、周りの仲間や、500人以上という職域接種の基準に達しない中小企業等が会社単位で接種できるのであれば、接種のインセンティブになるのでないかと始めました。

副反応の心配がないようにし、ワクチン接種の効果等について積極的かつ正しい広報をすることによってお願いしていくしかないのですが、若年層のワクチン接種の推進は国を挙げての課題だと考えています。

記者

「きょうとマナー」について、全国の自治体では、会食時の人数を4人から8人に緩和したところもあるが、京都府はどのような検討を行って、継続の判断となったのか。

知事

元々大人数で集まるリスクから4人と決めておりました。感染状況に大きな変化が見られないことから継続するということです。8人と言われましたが、4人のところが圧倒的に多くなっています。今のWITHコロナの状況で次の段階に入るのであれば、もっと様々なエビデンスを集めて次の新しいステップに進むべきだと考えています。

私自身は、特にゴールデンウィークを意識すれば、より「きょうとマナー」を守っていただくことが感染防止につながるということから継続させていただきました。

例えば、非認証店はそもそも入場制限を4人にしているケースもあり、自治体によって少しずつ違うのですが、基本的には4人の単位が一番多いと思います。「4人は大丈夫だけど8人ではダメだ」というところまでは検討はしていません。これは、今後のBA.2も含めたオミクロン株の感染状況がどのように推移するかによって次の検討をすべきだと考えています。

記者

高齢者施設の対策強化について、研修の実施や体制強化はいつから行うのか。医師の体制は何人になるのかといった、具体的なことを教えてほしい。

知事

既に実施しているものもあれば、強化したり新設したものもあります。

事務方

研修については4月初頭から始めて、数回実施しております。医師の確保については、関連する保健所等と連携をとって、覚書を交わすことについて、各所働きかけているところです。また看護師の確保等については準備を進めているところです。今後、予算を伴うものについても順次進めてまいります。

記者

このゴールデンウィークに多くの観光客が京都を訪れる可能性があるが、特に観光客に対する呼びかけや対策を講じる予定はあるか。

知事

人の移動そのものにリスクがあるというよりも、それぞれが基本的な感染防止対策をきちんと守っていただくということです。これは京都府民への呼びかけもありますが、観光だけでなく、京都に訪れる全ての方に同様のことをお願いします。

昨日も全国知事会があり、そういう所での呼びかけも行われています。観光客の方についても感染防止対策を万全にした上で、安全な観光をお楽しみいただければと考えています。

記者

死亡事案の状況について、(対策本部会議で)第6波での死者数が375名ということで、じわじわと膨らんできている印象を受けるが、この全体の数についてどういった要因があるのか。また、自宅死亡が16名ということで、全体的にどういったケースであったのか。

知事

まずは、新型コロナウイルス感染症で亡くなられた全ての方に心からご冥福をお祈り申し上げます。また、ご遺族の方に心からお悔やみ申し上げます。

亡くなられた方は70歳代以上の方が9割、基礎疾患のある方が8割ということで、一つは高齢者が多い集団への感染が要因と考えております。自宅での死亡者16名については、そのうち3名は亡くなられた後にコロナ陽性と判明した方でございます。残りの13名のうち12名の方は陽性が判明された方で保健所の判断や、ご本人やご家族から自宅療養をしたいという希望があり、それで自宅療養中に亡くなられた方がおられます。残り1名は陽性判明直後に亡くなられた方で、どうするかの判断のいとまが無いまま亡くなられたということです。

これはご本人やご家族のご意見を伺いながら、どういう形での療養を行うか判断した形で行った結果だと考えております。

記者

(対策本部会議の資料でも)2月から3月にかけて高齢者福祉施設でたくさんのクラスターが発生していたとあり、高齢者福祉施設で亡くなったケース例も多くあったと思うが、コロナでの死亡とどういった関連性があるのか。

知事

死因がどうなのかによりますが、高齢者の方は基礎疾患を持っている方も多くおられますし、高齢者施設で亡くなられたということは当然高齢者であるし、基礎疾患をお持ちの比率も高く、リスクが高いことは間違いないと思います。(施設内に)皆さん集団でおられますので、集団感染しやすい状況にあるため、なるべく早く集団感染を抑える努力をしなければいけないと考えております。

高齢者施設での感染拡大防止は全国的にひとつの大きな課題だと思っております。第6波で見ますと高齢者施設で亡くなられた方が50名おられ、対策本部会議資料の死亡者の状況での基礎疾患や高齢者の数の中に含まれております。高齢者施設での感染防止対策が一つの大きな課題として認識されたことは間違いないです。

記者

今回のきょうとマナー等の呼びかけについて、ゴールデンウィークに向けた呼びかけということで、ゴールデンウィーク期間だけでなく、その後も引き続き要請するものか。

知事

これは営業時間短縮要請など行動制限ではないので、明確に期間を設けている訳ではないのですが、少なくともゴールデンウィークが終わればしなくてもいいということではなくて、当面の間やっていただきたいということです。私自身としては、ゴールデンウィーク期間中は人の動きが多い訳ですから、それによる感染状況への影響を見て次のステップに進むべきだと考えています。5月中下旬、あるいはそれより前に影響が出てくるかもしれませんが、それを見た上で、どういうお願いをするのかということになります。

ただ、お願いしている内容は、(3月21日の)まん延防止等重点措置を終了した時にお願いいした内容とほとんど同じ内容です。

要するに、今年のゴールデンウィークは緊急事態宣言は出ていませんが、感染防止して欲しいという思いを伝えたものです。期限としては、ゴールデンウィークで終わるということではなくて、ゴールデンウィーク以降も是非とも注意をしていただきたいと考えています。

記者

5月中下旬には、ある程度感染再拡大していると考えているのか。

知事

これは、昨日の全国知事会でもほとんどの知事が発言されていましたが、今の状況が(改善するのか、悪化するのか)どっちに行くのか、ずっと横ばいになるのかということです。北海道、沖縄、九州など感染再拡大しているところもございます。

(その時の)感染状況と、どのような感染の特徴があるのかということを捉えた対策を講じるべきだと考えていますので、そこは(感染状況を)注視していくべきだと考えています。

記者

今日、厚生労働省の専門家会議で4回目のワクチン接種の対象者を限定することについて案が出されたが、知事の受け止めと京都府はいつ頃から始めるのか。

知事

本日の厚生科学審議会(の予防接種・ワクチン分科会)4回目のワクチン接種を特例臨時接種に位置づけられ、ファイザーとモデルナを使い、対象は60歳以上か18歳以上60歳未満でも基礎疾患を含めた重症化リスクのある方と決まりました。また、3回目接種からの間隔が5カ月以上となりました。(従来の)6カ月から1カ月短くなりました。高齢者施設(入所者等)についてはたぶん6月頃からですし、(5カ月という)間隔から言って、集団接種等は7月上旬頃から本格化します。

今後、厚労省の中で政省令等々のいろいろな手続きがあると思いますが、審議会で方針が示されましたので、早速、市町村や我々も含めて準備に入るよう指示をしたいと考えています。高齢者の方は3回目を早く打っていますので、5カ月ということであればすぐにやってきますので、速やかに準備をしてまいります。

記者

京都府では4回目接種について、高齢者施設での6月が一番早いということか。

知事

(3回目接種から)5カ月に達した人から順次、対象者が出てきます。高齢者施設の入所者から先に接種したと思いますので、全員がそうではありませんが、5カ月経過した方から速やかに接種できるようにするということが基本的な考え方です。

記者

(対策本部会議での決定事項の)入院待機ステーションの移設について、これはなぜ移設するのか。

知事

現在は府民利用施設の島津アリーナを臨時的に活用しており、4月29日から様々な大会の予選等も含めて利用されることになっています。これまでも様々な利用がありましたが、府民利用に供するために代わりの場所を探しておりました。

移設先は東山区の老年サナトリウムで、この病棟を使います。今までは体育館でしたが、より療養環境は整います。機能をやや強化した形で、同じ病床数で引き続き実施します。

基本は府民利用施設の利用を再開させたいということと、療養の機能を高めたいということの両方からです。

記者

現在の入院待機ステーションの利用状況はどうか。

知事

ここのところほとんど利用はありません。入院待機ステーションは救急搬送が困難な時に、医師や看護師が滞在し、一定の治療をして、入院が必要な場合は入院し、そうでなければホテルや自宅に戻ることもあります。感染がピークの時は利用しておりました。累積の利用者は4月25日までで195名の方に利用していただいています。

現在は病床使用率も2割を切っているので、入院待機ステーションとしての機能は果たしていません。ただ、今後、どのような形で感染者数が推移するか分からないので医療提供体制は現行の体制を維持しておくべきだという判断で、今回は同じ病床数を維持することにいたしました。

記者

集団感染の関連で、学校などへ呼び掛けることはあるか。

知事

3月に感染の特徴に合わせて保育や学校現場、高齢者施設に絞った対策をして、その時に対策を講じているので今回は特段、新しいことをする訳ではありませんが、引き続き学校現場でも感染防止対策を続けていただきたいと考えています。ただ、高齢者施設は4月に入ってからも集団感染が他に比べて多いということと重症化リスクが高いので今回の強化を考えました。学校現場については、(集団感染事例は)ポツポツとは出ているものの、ノウハウやこれまでの実績がありますので引き続き今の感染対策を継続していただきたいということです。

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