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令和4年12月22日臨時知事記者会見

新型コロナウイルス感染症に係る年末年始の対応について

新型コロナウイルス感染症に係る年末年始の対応について御説明いたします。

コロナ新規陽性者数等の推移

府内の感染状況についてですが、昨日(12月21日)の新規陽性者数が3,618人、7日間移動平均が2,607人、7日間移動平均の前週比が1.14倍ということです。56日間連続して前週比が1倍を超えており、感染者の増加傾向が続いています。

それから、(21日現在の)確保病床使用率は55.3%、高度重症病床使用率は13.7%ということで、確保病床については、感染者数の増加に伴い一定のレベルに達していますが、高度重症病床使用率については落ち着いている状況です。

年末年始への備え

感染拡大がまだ続いているということと、年末年始に医療機関は休診となるところがあります。そうした中でもまずは安心して受診できる体制を確保するためにということで、受診可能な発熱外来をできる限り確保することと、感染に不安のある方の相談できる体制を確保するため、相談センター等の体制を拡充いたします。

一定の方向性については、先日の会見(11月22日)で申し上げましたが、そこを具体的に発表させていただきます。

医療提供体制の確保

年末年始も受診・検査ができる医療機関については、12月27日から京都府ホームページにて掲載いたします。現在のところ、262箇所の予定ですが、できる限りということで引き続き拡充のお願いをしておりますので、27日になるとこの数字については変動の可能性がありますが、現在のところ262箇所を予定しております。

それから、コロナ患者受入の確保病床を本日から1,027床に拡充します。従来から14床増床いたします。

きょうと新型コロナ医療相談センターの体制拡充

きょうと新型コロナ医療相談センターについては、12月29日から電話回線を22回線から50回線に増加いたします。また、看護師の皆様に年末年始の期間中も24時間体制で対応していただきます。どちらにしても症状がある場合には、きょうと新型コロナ医療相談センターへ御相談いただければと思います。

発熱・症状のある方の受診相談の流れ

元々、開いている医療機関であれば受診できますし、検査キットによる自己検査で感染を確認されている方もいらっしゃいます。今回、特に年末年始ということで、医療相談センターに相談いただくと、相談内容に応じて受診可能な医療機関がある場合には、そちらを御案内します。もし時間が掛かるなどで難しい場合は、検査キットの配布場所を御案内させていただき、自己検査によって陽性の場合は従来から行っている健康フォローアップセンターに陽性登録をお願いします。そうすることで、体調悪化時の相談や支援物資、場合によっては療養施設での療養希望などについても相談をお受けさせていただきます。休みに入るということで、医療相談センターへの相談が増えることを想定し、先ほど申し上げたとおりセンターの機能を拡充させていただきます。

なお、検査キットの配布場所については、症状などがある方への検査ということですので、配布場所については、医療相談センターで個別に案内させていただきます。

健康フォローアップセンターの体制拡充

健康フォローアップセンターについては12月29日から体制拡充いたします。

まずは、陽性者登録班の人員を6人から15人へ拡充します。これは自己検査の方で陽性者の方が増える可能性があるということで増員します。

また、総合相談班、健康相談班をそれぞれ6回線から9回線へと拡充いたします。

さらに、先日から陽性になれば登録をお願いしておりますので、それについても引き続き健康フォローアップセンターのホームページから登録いただきますようお願いします。

各種相談窓口の開設状況

後遺症やワクチンの副反応についての相談窓口も365日24時間対応しております。不安な方には是非御相談いただければと思います。また救急車を呼ぶかどうかを迷った際には、「#7119(一般)」「#8000(小児)」を活用いただきたいと思います。

しっかり備えて、よい年末年始に

最後に年末年始を迎えるに当たって、従来から申し上げていることと重複する内容もありますが、改めて、「正しいマスクの着用」「手洗い・手指消毒」「こまめな換気」といった基本的な感染防止対策と、コロナ及びインフルエンザのワクチンの早期接種の検討をお願いします。それから、解熱鎮痛剤等のあらかじめの準備をお願いします。

また、お出かけの際には、特に年末年始ですので、多くの人が集まる場所では感染防止に十分気をつけていただくこと、体調に不安がある場合には外出を控えていただくこと、12月24日から1月12日までは全国で検査が無料となりますので、こちらも是非活用をお願いします。

昨年よりもコロナの感染者数はある程度増えている段階で年末年始を迎えることになりますので、感染対策については一人ひとり徹底していただきますよう、改めてお願い申し上げます。

年末年始には医療従事者の皆様には御苦労いただいておりますので、非常に大変だと思いますが、医療従事者の皆様には改めて感謝いたしますとともに、年末年始においても引き続きの御協力をお願いいたします。

私からは以上です。よろしくお願いします。

質疑応答

記者

感染状況の認識について、先週の時点ではレベル2とのことだったが、現時点で変更の考えはあるか。

知事

昨日の新規陽性者数が3,618人、7日間移動平均は2,607人、その前週比が1.14倍ということで、急激ではありませんが増加傾向が続いています。また、確保病床使用率は(昨日時点で)55.3%という状況です。レベル分類については、目安として確保病床使用率や高度重症病症使用率を掲げていますが、元々、保健医療体制を含めた総合的判断としているところであり、現在のところ、レベル分類を変更することは考えていません。

今のところ、季節性インフルエンザがそれほどの流行を見せていませんが、年が明けてからも含め、非常に強い警戒感を持って注視していますが、現在のところ、レベル分類についてはレベル2のままと考えています。

記者

季節性インフルエンザについての府内の感染状況はどうか。

知事

直近の国のまとめでは、定点医療機関当たりの患者数で、全国平均が0.53、京都府は0.57で全国順位としては10位となっており、平均より少し上という状況です。1以上が流行の目安ということで、まだそこまで達していないという状況です。

局所的には、京都市内で学級閉鎖が1学級出たと聞いており、そういった状況もよく見ておかないといけないと考えていますが、現在の状況は、全国的な評価としてもまだ流行期に入ったということには至っていない状況です。

記者

年末年始に当たって、帰省や旅行などに係る行動制限は考えていないということか。

知事

そうです。移動そのものには、それほど感染リスクが潜んでいる訳ではありません。それよりも、行った先で基本的な感染防止対策を徹底していただきたいです。ただ、日頃会わない方と会ったり、比較的多くの人数で集まる機会は、感染リスクが高まる可能性があります。行かれる方も、迎える側も、基本的な感染防止対策をきちっとしていただくことによって、安心・安全な年末年始を迎えたいと考えていますので、行動制限については考えていません。

記者

レベル分類については医療負荷への状況を総合的に判断するということだが、その一つである発熱外来の今の逼迫状況はどうか。

知事

個別の医療機関で見ると、受診される方が増えてきて混雑や予約が取れないような状況があるということは聞いていますが、地域全体として逼迫している状況ではないようです。

他の医療機関を御紹介されたり、場合によってはキャパシティ以上に診察をしていただいたりして、何とか対応していただいているということですが、感染者数の増加に伴って、受診されている方が増えているのだと考えています。

まだ逼迫しているという総合的な評価はしていませんが、個別の医療機関によっては混雑してきているという報告を受けていますので、引き続き注視していきます。

私としては、年末年始となって受診できる医療機関が減ることの方を気にしています。年末年始も受診できる医療機関をホームページに載せる予定ですが、先程申し上げました流れで相談センターに相談いただければ、症状をお聞きして開いている医療機関を御案内できます。また、自分で検査していただいて陽性だと分かれば、その後は健康相談や療養支援もできますので、そこの流れをできるだけスムーズにしたいと考えています。

記者

開業医の逼迫状況についてデータはあるのか。

知事

(逼迫状況というのは)一つ一つの病院の聞き取りや保健所が把握している状況なので、数字にして表すということはしていません。

記者

インフルエンザのように(医療機関での)定点観測はしていないのか。

知事

(そのような制度ではないため)していません。

記者

レベル分類を引き上げる場合は、病床使用率だけではなく総合的に判断するということだが、具体的に何か目安はあるのか。

知事

京都府では、国が示されている指標に準拠することとしていますので、確保病床使用率の50%と高度重症病床使用率の50%の2つの数字です。

高度重症病床使用率は13.7%でまだ達していないのですが、それ以外は総合判断ということになっていますので、数字についてはその2つ以外は想定していません。

全国的にもほぼそういう形だと思います。実際に、京都府も含めて26の都府県で確保病床使用率が50%を超えていますが、レベル分類を引き上げた所はありません。少なくとも確保病床使用率が50%になったというだけでは判断していないということです。

それ以外の指標は高度重症病床使用率しかないので、そこは総合判断だということで御理解いただきたいと思います。

記者

高度重症病床使用率が50%になったら、レベル3に上げるということか。

知事

そういうことではないです。高度重症病床使用率もあくまで目安で、それを含め最終的には総合判断するということです。

記者

検査キットの配布場所は、どこか1か所に設けるのではなく、相談されてきた方に個別に案内するのか。

知事

どこに置くかについては、京都府の場合は基本的に医療機関を想定しています。(検査キットは)限られた資源なので、あくまで症状があって相談された方を対象にして、感染者を把握するために必要なものだと考えているためです。

検査キットの配布場所については、相談された方に個別に御案内させていただく形で配布の準備をさせていただいているということです。

記者

検査キットは無料で配布するのか。

知事

そうです。なお、京都市内については別途京都市から発表されると聞いていますが、京都市も配布場所を発表するということではないと承知しています。京都府では基本的には医療機関を想定していますが、それ以外でも信頼性の高い所に協力していただけるのであれば、お願いするかもしれません。ただし、あくまで相談者との1対1の関係で御紹介するということにしたいと考えています。

記者

配布するのはコロナのみの検査キットか。

知事

そうです。インフルエンザとの同時検査キットではなくて、あくまで新型コロナの抗原定性検査キットを配布する予定です。

記者

先日の府議会の質疑の中で、第7波の時に高齢者の入所施設でお亡くなりになった方が92人と明らかにされた。第6波の時の52人と比べてかなり多くなっているが、受け止めを伺いたい。また、7月から8月にかけて医療が逼迫したと思うが、それがどの程度影響していたと考えているのか。

知事

ますは、お亡くなりになられた方に心から御冥福をお祈りし、御遺族に対しましてお悔やみを申し上げます。

施設以外も含めた亡くなられた方全体の内、70歳以上の方の割合が9割を超え、基礎疾患のある方の割合も9割近くになっています。それと第6波以降の全体の傾向として、直接の死因が新型コロナウイルス感染症ではなくて、コロナ感染による基礎疾患の悪化や療養中の体力の低下など、死亡の要因が多様化しています。

ただ、やはり感染者数が増えれば、当然重症化リスクのある方の感染も増えて、それに伴って亡くなられる方が増えているということがあります。政府が一部の地域で行った分析によれば、ウイルスの毒性は全体的に弱まっているようなのですが、それでもやはり感染者数が増えれば、亡くなられる方が増えるということだと考えています。

医療提供体制につきましては、議会でも答弁しましたように、年齢や基礎疾患等の重症化リスクと症状を総合的に判断して適切な療養に結びつけていまして、入院が必要な方については入院していただく体制を整えています。全体として入院療養体制については万全を期していますので、引き続き的確に対応してまいりたいと考えています。

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