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令和5年7月27日定例知事記者会見

令和4年度一般会計決算の概要について

令和4年度一般会計決算の概要について御報告申し上げます。

なお、詳細については、この後、財政課長から説明をさせていただきます。

令和4年度の決算は、新型コロナウイルス感染症対策のために、3年連続で1兆円を超える決算規模となりました。

新型コロナウイルス感染症対策や原油価格・物価高騰対策の規模が約3,290億円で、府民の安心・安全の確保、京都産業への支援や府民生活を守るための対策に全力を尽くしたところです。

コロナ対策や物価高騰対策を除いた歳出は約8,658億円で、文化庁移転施設整備や社会保障関係経費は増加する一方で、臨時的な府債管理基金の積立金の減などにより、約548億円の減少となりました。

歳入は約8,819億円で、地方交付税や臨時財政対策債の減少により、約526億円の減少となりました。

収支については、実質収支が約121億円、単年度収支が約17億円となっております。ただ、コロナ対策関連の国庫支出金が含まれており、これを除けば単年度の収支は約6億円台の黒字となっております。

しかしながら、今後とも社会経済情勢の先行きが極めて不透明なことから、原油価格・物価高騰等による府民生活や事業活動への影響を引き続き注視していく必要があると考えています。

2ページ以降で令和4年度の主な取組と成果をまとめています。

例えば、文化庁移転施設の整備が完成し、今年3月から業務を開始され、明治以来初となる中央省庁の移転が実現するとともに、「WEラブ赤ちゃんプロジェクト」の展開や京都府版の母子健康手帳「親子健康手帳」の作成など、子育てにやさしく、誰もが温もりを感じられる京都の実現に向けた取組を進めて参りました。

また、3ページには、JR奈良線の複線化やバイパス整備、防災・減災対策としての河川整備など、府域の均衡ある発展に向けた基盤整備も着実に進めてきたところです。

このように、コロナ対策や物価高騰対策にも注力しながらも、誰もが未来に夢や希望が持てる「あたたかい京都づくり」の実現に向けた施策を積極的に取り組んできたところですが、引き続き、新たに策定した総合計画を着実に推進するとともに、複雑化・多様化する課題にも迅速かつ的確に対応するよう引き続き全力で取り組んで参ります。

京都学び直し体感フェア2023の開催について

2点目は、「京都学び直し体感フェア2023」についてです。

京都府では、人生100年時代を見据え、誰もが学び・働き続けることのできる生涯現役・共生の京都づくりに向けて、誰もが能力を発揮し働き続ける、あるいは地域社会に寄与し続けることで満足感や生きがいを感じることのできる環境づくりのため、学び直しの推進に取り組んでいるところです。

この度、より多くの府民の皆様に“学び直し”に触れていただくため、新たな取組として「京都学び直し体感フェア2023」を8月27日(日曜日)に京都経済センターで開催いたします。

当日は、映画字幕翻訳者の戸田奈津子(とだ なつこ)さんによる学び直しをテーマとした講演をはじめ、リカレント教育に先進的に取り組む大学によるパネルディスカッション、文化庁の都倉長官と京都府観光連盟の田中会長と私による鼎談などを実施します。合わせて、京都府生涯現役クリエイティブセンターの卒業生及び現役生4名と私が語り合う「行き活きトーク」を開催いたします。

また、「親子で見て、学び、体感できるDX」をテーマに、京都のDX関連企業などのブースを設置し、子供から大人まで、楽しみながらDXを体感していただけるよう、様々な企画を御用意しております。

様々な角度から学び直しに触れることのできるイベントとなっておりますので、多くの府民の皆様に御来場いただけるよう周知いただくとともに、当日の取材についても御協力をよろしくお願いします。

最後に

資料はございませんが、最後に夏の健康管理について一言申し上げます。

今日もそうですが、梅雨が明けてから猛暑が続いています。また、学校の夏休みも既に始まっていますが、これからお盆の時期を迎えますので、帰省や旅行等、お出かけをされる機会が増える時期です。

屋外での行動では十分な暑さ対策をお願いします。また、屋内でもエアコン等を活用して暑さを避けるとともに、のどの渇きを感じなくても細目に水分をとるなど、熱中症には十分気を付けてください。

また、新型コロナウイルスなどの感染症にも注意が必要です。

感染症の予防には手洗いや手指消毒、換気が有効です。また、通院や高齢者施設を訪問する際には、着用が効果的な場面でのマスクの着用が推奨されています。

高齢者の方など重症化リスクのある方は、この夏の期間もワクチン接種ができますので、接種を是非とも御検討ください。

非常に体調を崩しがちな夏ですが、体調管理に十分気を付けて、この夏をお過ごしください。

私からは、以上です。

 

質疑応答

記者

令和4年度一般会計決算についての受け止めはどうか。

知事

令和4年度は、4月に知事選挙があり、私の知事としての2期目がスタートした年度でした。まずは、新型コロナウイルス感染症から府民の皆様の命と健康を守ることを最優先に対策を進めるとともに、コロナで傷んだ事業や府民の皆様の暮らしを立て直すということで、課題が山積する中で令和4年度がスタートしました。

しかも、経済活動では、コロナ禍の影響に加え、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化による世界的な物価高騰や記録的な円安などに見舞われ非常に大きな影響が続くほか、令和5年度から本格化するゼロゼロ融資の返済も間近に控え、あらゆる施策を動員して対策が迫られた時期だったと考えています。

そうしたこともあり、昨年度の6月の肉付け補正予算でも、原油価格・物価高騰等に対する緊急対策を講じましたが、令和4年度は延べ14回の補正予算を編成して、緊急的な課題に対応しました。

それから、昨年12月には、2022年は歴史的とも言える大きな社会の転換点だという認識の元に、「安心」と「ぬくもり」と「夢実現」の3つの視点で「あたたかい京都づくり」を進めるために、「京都府総合計画」を1年前倒しで改定したということで、そういう意味では令和4年度は大きな節目でした。

先程説明いたしましたけれども、歳出面で(資料)4ページの上段にありますように、新型コロナウイルス感染症対策に全力を挙げて取り組んだということと、社会経済活動を取り戻すための事業者支援や、府民生活を守る為の対策に決算総額の約3割を占める3,290億円を投下したところです。

一方、歳入面では(資料)5ページ上段にありますように、府税収入が令和3年度と同程度確保できたことに加え、国の財源も最大限に活用するなど、何とか6億円の黒字を確保することができました。

また、府債残高については(資料)6ページにありますように、交付税の代わりに発行を余儀なくされている臨時財政対策債を除いた残高が、平成22年度以来12年ぶりに減少に転じ、将来への財政負担にもある程度配慮した財政運営ができたのではないかと考えています。

令和4年度の個別の施策の取組成果については、(資料)2ページから3ページにかけていくつか挙げていますが、先程も申し上げましたけれども、何と言っても文化庁の京都移転の実現ということで、旧警察本部の建物の改修と新行政棟の建設に取り組み、令和4年12月28日に竣工し、今年の3月27日から文化庁の業務が開始されています。

2つ目には、子育て環境日本一に向けた取組を掲げております。コロナの影響で若干思うように行かない部分もありましたが、新たな出会いの場づくりや、「親子健康手帳」の作成に取り組んだということも、私としては大きな成果だったと考えています。

また、産業創造リーディングゾーンを展開すると申し上げていましたが、その中で比較的熟度の高いアート&テクノロジー・ヴィレッジの整備に着手したということも大きかったと考えています。

それから、府域の均衡ある発展に向けた基盤整備ということで、資料にも掲げておりますが、引き続き、総合計画に掲げる8つの広域連携プロジェクトをはじめ、府内各地域での取組を更に積極的に進めてまいりたいと考えています。

財政状況は非常に厳しい訳ですが、その中で様々な工夫をしながら、出来る限り必要な施策の推進に取り組み、しかもコロナやウクライナ情勢など大きな転換期における府政運営でした。改めて、多くの皆様に御協力いただいたことにも感謝を申し上げます。

記者

財政調整基金について、全国の中でも少額だが、知事の考えはどうか。

知事

財政調整基金は、何らかの事態が発生した時に使うため、年度間の財源調整のために積み立てるものです。先程申し上げたように、特に現下の重要課題である原油価格や物価の高騰への対応や、子育て環境日本一に向けた例えば「京都府子育て支援医療助成費制度」など、これまでから基金に積み立てるか、その時に必要な財政需要に対応するのかという選択をしてきた訳です。そうしたものは、どちらかいうと、府民サービスの方に還元するという政策運営ということで、(財政需要に対応した結果)基金への積立額が少なくなっているという状況ですが、そこは施策の必要性や、税収などを総合的に勘案した上で、財政運営をしてきたつもりです。

ちなみにですが、今回の決算で生じました剰余金につきましては、地方財政法上2分の1以上積み立てることになっていますので、令和4年度の決算の実質収支が120億9,600万円でありましたから、この2分の1に相当いたします60億4,800万円につきましては、令和5年度の2月補正において積み立てをしたいと考えています。

少子高齢化や人口減少も続いていきますし、経済状況もまだ厳しいということで、その都度、財政調整基金に積み立てるか、府民サービスの確保に充当するのかにつきましては、その時々の税収動向や社会経済情勢も踏まえて、適切な財政運営に努めて参りたいですし、持続可能な財政運営に意を用いていきたいと考えています。

記者

コロナについて、先週の定点観測では1定点当たりの平均値が10人を超えているが、冒頭知事からもコメントがあったが、メッセージの出し方も難しい時期だとは思うが、その辺りの考え方はどうか。

知事

まず定点当たりの患者報告数の速報値では、今週は14.06人です。

8週連続で定点観測の数字が増加しているということで、感染者としては増加の傾向にあることは間違いないと考えていますが、非常に急激な感染拡大状況にあるかどうかというと、感染者数の推移のカーブを見てもそうではないと考えています。

それから医療機関の状況は、我々の方で丁寧に聞き取り調査を行っていますが、患者は増加しているけれども、逼迫している状況ではないと聞いていますので、我々としては、感染は拡大傾向にあるけれども、逼迫している状況ではないと受け止めています。それはこの間からも変わらないと考えています。

ただ、過去も、デルタ株でしたが第5波や、第7波の時にも、夏場に感染拡大が生じていますので、ここは感染状況を十分に注視していかなければならないと考えていますが、逼迫した状況ではないと考えています。

ただ、先程も申し上げましたが、高齢者施設に行く時や、通院など医療機関に行く時はマスクの着用を推奨していますし、高齢者の方のワクチン接種については、夏場でも接種が無料で可能ですから、出来る限り検討していただきたいと考えています。

記者

高浜原発1号機の再稼働について、府内の地域協議会や自治体の首長から安全性や関西電力の不祥事に対して厳しい意見もあったようだが、改めて知事の見解はどうか。

知事

まず、原子力発電所の運転は何よりも安全が最優先であるという基本認識は、これまでも、これからも変わるものではありません。

エネルギー政策については国全体で考えていくべきことだと思いますが、とりわけ原子力発電については、原子力発電をエネルギー政策に位置付ける国の責任において、万全の対策を講じていただきたいと考えています。

電力事業者に対しては、原子力発電の安全性に対する懸念を払拭するために常に高い緊張感を持って安全対策を徹底するように、これまでから繰り返し申し上げてきたところです。

高浜の1号機・2号機については令和2年から3年にかけて、京都府のUPZ内の市町で構成する地域協議会を3回開催し、国や関西電力から安全対策の説明聴取や現地の確認、また2回の住民説明会を経て、令和3年4月に地域協議会の総意として再稼働の安全確保に万全を期すことを要望書の形で国と関西電力に求めたところです。

今年の5月18日に地域協議会の幹事会で改めて関西電力と原子力規制庁に対して事前点検・検査を徹底的に行うことや、スケジュールありきではなく安全最優先で十分慎重に進めること、何か異常が生じた時には直ちに運転を停止すること等、原子力発電所の安全対策に万全を期すように厳しく求めたところです。

引き続き関係の各市町と連携しまして、避難道路の整備や訓練なども含めて府民の安心・安全を最優先に対応していきたいと考えています。

記者

高浜原発再稼働に対する知事のスタンスを伺いたい。

知事

元々、京都府は立地県ではないということで高浜原発の再稼働における同意のプロセスから除外されていることについては、我々も住民避難に責任を持っていることから、令和3年4月に改めて遺憾の意を表明しているところです。

京都は原発から30キロ圏内に立地県(福井県)を上回る人口がありますし、全国で唯一、立地県以外で5キロ圏のPAZがあるということで、国に対しても同意を求める自治体の範囲や同意の判断基準などの法的枠組みの整備を求めてきました。それは、その都度、まずは枠組みを作るように訴えています。

府民の安心・安全を最優先するという立場からすると、その時々に国や関電に対して申し上げるべきことを申し上げてきました。

ただ、法的枠組みがない中で我々が再稼働の是非だけを申し上げる環境にはなくて、私たちとしては求めるべきことは国や関電に求めていくこととしています。それから、地域協議会の中で説明を求めたり、現地確認を行っています。

府民の皆様にできる限り安心・安全に、不安を無くすという立場からの取組は引き続き進めたいし、法的な整備についてこれからも国に求めて参りたいと考えています。

記者

先日、総務省から住民基本台帳に基づく総人口の発表があり、全都道府県で減少したという結果が出たが、これに対する受け止めや国に対する対策の要望があれば伺いたい。

知事

私は知事就任以来、我が国が抱えている構造的な課題の一番は、人口減少だと言っており、その傾向がコロナを経て更に加速したということで、引き続き強い危機意識や課題意識を持っています。

おそらく国も同様の危機意識から、今年に入って「次元の異なる少子化対策」を表明されて、6月に「こども未来戦略方針」を決めて、予算倍増に向けた大枠を示されました。年末には戦略を策定する予定と聞いています。

まずは国の「次元の異なる少子化対策」について、これまでにない取組に期待したいし、求めたいと考えています。

一方、人口減少社会を止めていくという方については、少子化傾向はすぐに改善されないと思いますし、生まれてから生産年齢に到達するには一定の時間があります。しばらくは人口減少下の社会において様々な課題に対応する必要があります。一番は人口減少しても我が国の経済や社会システムが維持されるように、例えば人手不足の対策やデジタルトランスフォーメーションによって、より生産性を高めていくことも当然課題意識としてあります。

国内マーケットも、一定の人口規模によってマーケットが成り立っているところがありますし、そういったところでも、当然、人口減少に伴う対応は迫られてくると考えています。

全体の人口減少の課題もありますが、もう一つは、過疎等、地域におけるコミュニティ維持の話もあります。そういうことについては、人口減少がすぐに止められる訳ではありませんので、対応が必要です。

昨日まで全国知事会が開催されていましたが、そこでも少子化や人口減少が非常に大きな問題意識としてあるということで「山梨宣言」が採択されました。

もちろん国の施策に期待をしなければいけないのですが、国だけではなく、国と地方、場合によっては企業等も含めて国を挙げて取組が求められる状況ではないかということです。これは関係者が一丸となってこの人口減少社会に対応していかなければいけないのではないかと考えています。

記者

京都府においても人口が減少しているが、それに対する受け止めと対応はどうか。

知事

京都府の人口は250万1,269人で、昨年に比べて1万225人の減少となりました。昨年は1万9,115人の減少だったので、減少幅は少なくなっていますが、これは外国人の増加によるものです。

昨年は外国人も3,000人以上減っていましたが、今年は9,753人の増加に転じたことによって、減少幅が若干緩和されたということが、京都の構造です。

ただ、自然増減は出生数で決まるので、国全体とほぼ同じ傾向だと考えています。京都は留学生を中心に比較的若年層の外国人の人口が増えているというのが特徴であり、こうした方とどうやって共生して、いかに京都の活性化に繋げていくかという各論はあります。まだ詳細は分析していませんが、人口の構造自体はコロナの影響を受けて減っていた分の外国人が増えた形だと考えています。

自然減に対しては最終的には全体としての少子化対策をしないといけませんが、社会増減については国の中で移動する分には全体としての人口は変わりませんので、これは地域間競争のようなところもありますが、最終的には総合計画に盛り込んだ施策を着実に推進することによって、京都で住みたい、就職したい、また、京都で子どもを産み・育てたいと思う方を増やしていくということに尽きます。要するに京都府の魅力を高めることが、京都にとっての社会減の対策として、地道かもしれませんが有効な方法だと考えています。

記者

外国人の方が増えているということについての受け止めと、これに対してどういった取組をしていくか伺いたい。

知事

「増えている」と言いますが、(コロナ禍で)減っていた時との比較なので平年ベースで外国人の方が増えているのかどうかを見ないといけません。詳細に分析はしていませんが、増えている感じはしています。

これは留学生もいれば、高度人材や技能実習生もおり、様々な形で京都で学びたい・働きたい方が増えていることは京都にとってみれば前向きに評価してもいいと思います。問題は、留学生が典型ですが、そういった方が、京都で働きたい、日本で働きたいと思って働かれ、外国人の方がより増えてくれば、どのように共生していくのかということです。語学や日常生活など、様々な課題があります。受け入れる企業のこともあります。

そういったことは、これまでからも京都の産学公連携海外人材活躍ネットワークを令和2年4月に設置し、どちらかというと人材確保の観点から色々な取組を行おうとしています。7月11日には第2回会議を開催し、山下副知事が出席しました。

もっとコミュニティベースや色々なベースで京都が文字どおり国際的に評価されるような学びや就労の場になるためにすべきことがたくさんあると考えています。

外国の方が増えたのであれば、これを機会にそうした取組をしたいと考えています。

記者

ChatGPTについて、以前議会で、「夏頃から試験的な運用を考えている」と発言されていた。夏を迎えたが具体的にはどのように実施していくのか。

知事

試験的にやってみてどういう課題が出るのかということなので、具体的なスケジュールはまだ出来ていませんが、改めて発表等いたしたいと考えています。

色々な議論がありましたが、生成AIは若干飛躍しているレベルのものかもしれませんが、あらゆる科学技術の進歩は封じるのではなく、いかに弊害を減らして、我々の施策や経済・社会の進歩に繋げていくかということが重要です。

ただ、生成AIは影響度が大きいツールであり、行政の立場では間違いが許されないので、実証試験をすると言っていましたが、具体のスケジュールはまだ決まっていないので、改めて御説明します。

記者

7月20日に開かれた関西広域連合委員会において、これまで部分参加だった奈良県の山下知事が全面的な参加を表明されたが、その受け止めはどうか。

知事

奈良県は関西広域連合に当初は入っていなくて、平成27年12月4日に「防災」と「観光・文化・スポーツ振興」の2分野について部分的に加入され、今まで続いてきました。

今回、奈良県から全面的に参加したいという表明がありました。広域連合長の三日月滋賀県知事からも「仲間はできるだけ多い方がいい」と歓迎の話がありました。私もそこは全く同感で、広域的な様々な課題を解決していくことにおいては奈良県が全面的に参加したい意向を表明されたことを歓迎します。

ただ、法定の手続きにおいて、それぞれの構成府県の議会同意や、最終的には総務大臣の認可も必要なので、そこに向けて手続きを進めていくことになっています。

奈良県としては、広域連合に早くに(加入に向けた)準備を進めてほしいという思いがあってこのタイミングでの表明になったと聞いております。

記者

従来からも観光分野などにおいては奈良県と連携をしていたと思うが、関西広域連合に全面参加することによって、より得られるメリットは何か。どういう点に期待するか。

知事

広域事務には産業振興、医療、環境保全等がありますので、奈良県だけが抜けていることで、やりにくい部分もあります。観光分野では元々入っていますが、例えば大阪・関西万博では関西パビリオンの枠組みが決まってから、奈良県の方もブースが欲しいという話がありましたが、全面参加していれば、最初から(ブースの割り当て対象に)入っていたのかもしれません。

より関西の施策の広域事務のカバーする範囲が広がるということで、より効率的になると思いますし、負担金も分担していただけるので、より関西広域連合自体の事務が充実することは総論としてメリットがあると考えています。

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