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令和7年度9月補正予算案が概ね取りまとまりましたので、その概要を御説明します。
まず、予算編成の基本方針ですけれども、記録的な高温・渇水により生じております影響に対しまして緊急対策を講じるほか、厳しい状況に置かれている中小企業者の事業活動を守るための予算を編成しています。
内容は、農業を守る取組、中小企業の事業活動を守る取組、高校無償化への対応等です。
農業を守る取組の一つ目として、「渇水緊急対策事業費」、5千万円規模です。
内容は二つございまして、(一つ目は)農業水利施設の渇水対策ということで、農業水利施設管理者が行う用水対策に要する経費を支援するものです。対象経費はポンプの調達等です。
(二つ目は)農家等の渇水対策への支援ということで、これについては、一部は既決予算により事業着手済みですが、用水が不足する地域に対して給水車による給水活動を実施するとともに、水稲生産者が行うポンプの導入等に要する経費を支援するものです。
農業を守るための取組の二つ目として、「農作物生産確保対策事業費」、9千万円規模です。
この夏も、(高温と渇水で)大変でしたが、これからの備えとして、まずは水田の生産回復に要する経費として土壌改良資材の購入費等の支援や、府の原種農場の機能強化を図ることによって高温耐性品種への転換の取組を実施します。
また、高温への備えを強化するため、スプリンクラー等の設備導入への支援を行うものです。
中小企業の関係です。一つ目が「経営基盤強化推進事業費」、2.8億円規模です。
中小企業者の賃上げが可能となるような経営基盤の強化を支援するもので、経費の削減効果がある設備投資等に要する経費を支援します。例えば、機器設備の導入や経営コンサルティング等です。
なお、補助要件としては、今般決まりました京都府の最低賃金の引き上げ額、64円以上の事業場内最低賃金の引上げを行うことを要件としています。
(資料4ぺージ)下段は、「建設業人材確保対策支援事業費」、1.2億円規模です。
これは、予算を増額するもので、建設業者や測量業者が行う生産性向上や労働者の処遇の改善に繋がる取組を支援するものです。
高校無償化への対応ですが、これは国の制度決定に伴い必要となるものを計上しています。21.8億円規模です。
一つ目は、高校生等臨時支援金で、これは年収910万円未満の世帯の高校生を対象としたものですが、所得制限の撤廃に伴い必要となる経費です。
(資料5ページ)下段の奨学のための給付金については、これまで第1子と第2子の間に差がありましたが、第1子に係る給付金の単価を第2子以降と同額にするために必要な経費です。
その他の施策として、「ツキノワグマ被害防止総合対策事業費」、1千万円規模です。
法律改正により可能となった「緊急銃猟」に係る取組への支援を実施するものです。
(資料6ページ)下段は、「歴史的建造物等保存伝承事業費」、9千万円規模です。
資料には福王子神社や大徳寺の侍真寮、妙法院の庫裏を記載していますが、国宝や重要文化財の保存修理を実施するものです。
内容は以上です。
全体として、令和7年度の現計予算が1兆354億円です。今回の9月補正予算が29億円台ということで、合計しますと補正後予算額は1兆383億円台です。
ちなみに令和6年度の9月補正後と比較しますと103.7%ですので、3.7%増ということです。
私からは以上です。
補正予算について、高温・渇水から農業を守るということだが、補正予算でこのような事業を計上することは珍しいのか。
これは二段階になっていますが、(資料2ページの)上段の農業水利施設については、今後の備えにも役立つということで、用水対策に要する経費を支援しますが、高温が続いているということと、例えば来年度の当初予算で措置したとしても、一定の時間がかかりますので、早めの対応をするということで、措置するということです。そういう意味では、補正予算としては結構早目の対応なのかもしれません。
(資料2ページの)下段は、実は既決予算で一部着手済みです。これは、まさに目の前の用水の不足について対応したものについて、それを引き続き行うための予算でして、そういう意味では補正予算だから特別ということではありません。
ただ、もうひとつの「農産物生産確保対策事業費」については、まさに将来を見据えてということで、水田の生産回復というのはまさにこれからの備えですし、高温耐性品種への転換や高温対策・品質向上に繋がる設備導入というのも今後の備えですが、できる限り早く着手したいということも含めて措置しています。例えば、品種の転換は一定の時間がかかりますので、早めに着手する方がいいのではないかという判断で、今回補正予算として計上させていただきました。
これまでに取り組んでいない事業はあるのか。
品種の転換や高温に備えた設備導入というのは、生産性向上対策としても取り組んでいますので、完全に新しいということではないです。
土壌改良資材の購入支援は、今まで取り組んでいなかったのではないのかと思いますし、農業水利用施設に対する経費支援についても、今回の明らかに異常な高温少雨という気象条件によって、初夏から夏の盛りにかけて、非常に水が不足したというようなことも受けたものでして、これも新しい取組だと考えています。
京都府の最低賃金を1,122円に引上げる答申が出された。1,100円以上になるのは初めてのことだと思うが、引き上げ幅も含めて知事の受け止めを聞きたい。
今回は、まず全国的な目安が国から各地域別に示された段階で、当然、額も史上最高ですし、引き上げ幅も大きかったので、全体として物価の高騰の状況を受けて、実質賃金のマイナスが続いているという状況もございましたので、まさにそういう社会的ニーズに沿ったものだということです。
骨太方針でも「賃上げこそが成長戦略の要」というような表現もありました。そういう全体の政策方針に従ったものだということですので、私自身はこの引き上げ幅、レベルについても一定妥当だと考えています。
ただし、賃金を引き上げるためには、中小企業者の方が、その引き上げに必要な利益や原資を確保しなければいけないということなので、単に最低賃金だけを引き上げるというのではなく、やはり中小企業者に対して、賃上げができる環境を整備するということも合わせてやらないと、施策としては効果を発揮しないのではないかと考えています。
今回の予算措置はその一環ということか。
そうです。ただ、まだ(答申で)引き上げを決められたばかりですし、全国的に見ても実施時期も最近ばらつきがあったりするということですが、早めに我々としての姿勢を示して、(経営基盤強化推進事業を)活用していただく企業には是非とも活用していただきたいと考えていますし、国の方の業務改善の支援等もあります。実際はまだ景気対策については、(国は)やると言っただけで、それが形としてまだ表れてきてないということがあるので、場合によっては、国の様々な動きがこれから出てくれば、我々が先行して制度を作っていても、それに対して柔軟にフィットするように、工夫していく必要があると考えていますが、とりあえず9月補正のタイミングでは、早めにメッセージを出させていただきたいと考えたところです。
中小企業の負担軽減策として、設備投資に関する支援以外に何か考えているのか。
今までも「生産性向上人手不足対策事業」というものをやってきましたし、様々な観点での事業をやってきていますので、既決の予算の中でも当然対応していきたいと考えていますし、今回はそれに対してもう少し施策のメニューの幅を広げさせていただきたいということです。基本的には、経営基盤の強化をするというのが一番正しい方法だと考えています。
政府が原発の特措法の財政支援対象を半径10キロ圏から半径30キロ圏に拡大するとのことだが、知事の受け止めはどうか。
本日の関係閣僚会議で、「原子力発電施設等立地地域の振興に関する特別措置法」による財政支援対象を半径10kmから30kmに拡大することを決定されたということです。また、対象府県についても、いわゆる立地県以外の隣接府県にも(対象を)拡大する方向だと、報道ベースでなっております。
これについては、原発が立地していないものの隣接している府県が全国に7府県あるのですが、今年6月にその7府県知事の連名で政府に対して、原子力発電所の安全対策や防災対策については、もし万が一の事故が起こった場合には立地県以外にも被害が出るので、ぜひとも隣接の府県も含めて原子力防災対策を拡充して欲しいという要望を出しておりましたので、その要望に沿ったものだということで、私自身としては歓迎したいと思います。
ただ、制度の詳細がこれから明らかになってくるということで、そうすればもう少し的確に評価をしたいと考えています。
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