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令和8年度の6月補正予算が概ね取りまとまりましたので、その概要をご説明いたします。なお、議会への提案につきましては、6月18日から始まります定例会開会日に提案をする予定にしております。
まず、全体の基本方針ですけれども、3期目就任後の肉付け予算となります今回の補正予算では、これまで築き上げてまいりました、人と人との絆や、市民の皆様との信頼関係を大切にする「あたたかい京都」の上に、子どもから若者、現役世代、お年寄りまで、誰もが「わくわくする京都」をつくるための歩みをスタートさせるための、必要な予算を計上いたします。
併せまして、中東情勢への対応として、国の電気・ガス料金支援に呼応いたしましたLPガス利用料金への支援を実施いたします。
予算の施策体系は資料2ページのとおりです。順に説明をさせていただきます。
歩みのスタートの1番目、「子育て環境日本一・京都」の深化についてです。
まず、(資料4ページ)「京都府子育て環境日本一推進戦略策定費」、500万円規模です。
全体としては、推進戦略を策定する経費ですけれども、視点としては、子どもが社会とつながることや、子育てと働くことの両立を視点に置きながら、子育て中の親や若者などの意見を取り入れてまとめてまいりたいと考えています。
次に、(資料5ページ)「子育てにやさしい職場づくり事業費」、これは拡充で5,000万円規模です。
これは8年前から進めていますが、今回、新たに「職場づくり優良事例推進チーム」を新設して伴走支援を強化しますとともに、仕事と子育ての両立をするという観点から、両立しながらキャリアアップを図るための制度の導入に取り組む企業に対する支援を拡充し、優良事例をできる限り広く展開したいと考えています。
(資料5ページの)下段は「次世代探究トップランナー創出事業費」1,000万円規模です。
これは中学校段階から探究的な学びをモデル的に企業との連携によって作っていきたいと考えております。
次は、(資料6ページ)「女性が織りなす京都の未来づくり事業費」、1,000万円規模です。
これは現在の推進戦略の中でも、ジェンダーギャップの解消こそが最強の少子化対策とも言われることを前提において、ジェンダーギャップ解消を進めておりますけれども、今回、新たな取組として、比較的若い世代の女性同士の交流会や、幅広い年代におけるジェンダーバイアス解消等々を進めていきたいと考えています。
(資料6ページの)下段は、「きょうとプレコン推進事業費」、1,000万円規模です。
これは高校生以上の年代を対象にしてきました「きょうとプレコン」は、全国的にも比較的高い評価を得ております。それをより若年層の幼児期から小・中学生に対しても取組を展開していこうとするものです。
それから、(資料7ページ)「「親育ち支援」の広がり創出事業費」、1,000万円規模です。
これは京都府が全国で初めて「親子誰でも通園制度」を実施し、それに基づいて国に制度拡充を求めておりました。その甲斐もありまして、今年度から国制度として全国展開されています。それを機会として、この「親育ち支援」の取組を府域全体に展開するために実施するものです。
(資料7ページの)下段は、「きょうと保育キャリアスタート支援事業費」、200万円規模です。
これは新しく、保育所等における有償インターンシップを実施するということと、園を超えたつながりの機会をつくるということで、若手保育士の交流会の開催等を行うものです。
次は、(資料8ページ)「子ども銭湯利用促進事業費」、1,000万円規模です。
当初予算におきまして、令和8年度中の子どもの入浴料の無料化を京都市と府市連携で行っていますけれども、さらに銭湯利用を継続的にするため、キャンペーンの実施や、銭湯について学ぶイベント等を開催するものです。
次は公立学校の関係ですが、(資料9ページの)上段、「公立高等学校等教育改革促進基金積立金」、62億円規模です。
これは現在申請中ですけれども、国に対して交付金の申請をしておりまして、その積み立てが62億円であり、その一部を活用しまして、下段の「公立高校改革リーディング事業費」ということで、改革先導拠点校4校において、国が示しております改革の視点に沿って、それぞれに特徴のあるところをさらに伸ばしていこうということで、京都市立の京都工学院高校も含めて、4校で展開していきたいと考えています。
次が、(資料10ページ)「府立大学学舎・体育館整備費」、9,000万円規模です。
令和7年度に調査しておりました結果がまとまりましたので、それを受けて老朽化した府立大学の体育館につきまして、府立医大と共用可能な形での整備に向けた基本設計に着手するものです。
(資料10ページの)下段、「南部児童相談所あり方検討費」ですけれども、南部の児童相談所が非常に老朽化しておりますので、今後の機能強化や整備の方針を検討するための費用、100万円規模です。
(資料12ページ)「京都産業創造プロジェクトの始動」ということで、これは最終的には総合計画の中で全体像を示したいと思っておりますけれども、先行して着手すべきプロジェクト3つについて、今回補正予算で対応しております。
最初が、「KYOTO伝統こそが最先端プロジェクト事業費」、2,000万円規模です。
これは松井市長との府市トップミーティングでも何回か話題にしておりますが、京都が誇る伝統産業を世界につながるような先端産業として次代に継承したいということです。課題はたくさんありますが、10年先を見据えたビジョンの策定、そのために検討会の開催と、やはり海外市場への展開が一つの大きなキーポイントです。それからもう一つは担い手確保。この2つにつきましては、それに必要な検討・検証をさせていただきたいと考えています。
次のページ、「AI×半導体×ものづくり産業プロジェクト事業費」です。これは既に様々な事業に着手していますし、先日は半導体マップを公表させていただきましたけれども、 3,000万円規模でモデル事例の創出、共同研究プログラムの実施をするものです。
(資料14ページの)下段は、「京都フードテック推進事業費」、3億円規模です。
これは2つあり、1つは新しい農林水産技術センターで、綾部市に移転いたしますが、その基本・実施設計です。2つ目は、宇治市の南部市場に、令和9年中の供用開始を予定して既に整備しております、京都プレミアム中食オープンイノベーションラボ(仮称)の機器整備を行うものです。
次は、(資料15ページ)「けいはんなMIRAIプロジェクト事業費」、1.3億円規模です。
この4月から、けいはんな学研都市につきましては、第5期のステージプランがスタートしております。その中で、「未来都市」「人材成長都市」「共創都市」という3つの都市像を実現することを目標に掲げておりますが、その中で大きな視点としては、関西に点在する様々な研究拠点との連携を促進する組織を設置するということで、東西軸整備と、前々から課題になっております海外研究機関との連携や、外国人研究者をもっと増やすため国際化を進展するという2点を大きな目標としております。
具体的には、この整備プランに掲げております様々な具体的事業がありまして、アンドロイドを中心としたロボット研究開発拠点の形成や、レベル4自動運転バスの社会実装に向けた実証実験等を進めていくものです。
次のページ、「Tech Design Square Kyoto推進事業費」、700万円規模です。
これは中小企業技術センター内に設置するもので、技術とデザインの相乗効果によるイノベーションを創出するため、3Dプリンター等の整備を含めて整備するものです。
(資料16ページ)下段は「北部物流最適化推進事業費」、2,000万円規模です。
これは非常に輸送コストが大きい農産物や水産物の輸送方法や、半島・沿岸地域に集落が点在しているエリアでの物流体制の検討をするものです。
次からが農林水産関係です。
まずは、(資料17ページ)「京の地域農業モデル形成プロジェクト事業費」、2,000万円規模です。
これは、京都府や専門家による推進チームを編成しまして、地域の特性に合った営農戦略の策定、実践支援を実施するものです。また、担い手支援の中では、一つ課題になっていました、親元就農の経営承継準備段階における支援制度を創設します。
それから(資料17ページ)下段、「京の農業世界展開チャレンジ事業費」2,000万円規模です。
これは、海外において「京もの」は非常に評価も高いのですが、さらなる販売促進によって、稼げる農業の実現に寄与するものです。
それから次のページの上、「世界に広がる宇治茶ブランド構築事業費」、500万円規模です。
現在、非常にお茶がブームで、海外でも非常に需要が高くなっています。(お茶の)確かな品質を担保するため、新たな宇治茶の認証制度を、令和9年の予定ですが、創設に向けた検討を始めたいということと、宇治茶文化サポーターの育成、手摘み人材の確保に取り組むものです。
(資料18ページ)下は、「豊かな森を育てる府民税事業費」、3,000万円規模です。
京都モデルフォレスト運動20周年ということで、改めて、再造林のモデル構築や機運助成を実施するほか、公共施設について、府内産木材を活用した木造・木質化に取り組むものです。
次からが、文化の関係です。
(資料19ページ)上段、「寛永行幸装束等再現プロジェクト事業費」、3,000万円規模です。
ご承知のように、(今年が)寛永行幸400年ということで、既にイベントを様々展開していますが、行幸の行列の再現ということで、府内の担い手の皆様とともに、徳川家光が使用された装束や牛車の再現に取り組もうというものです。
(資料19ページ)下は、「Kyōto YouMe Triennale開催事業費」、500万円規模です。
現代美術や工芸、デザインなど他分野のものを融合させた国際展覧会を今年10月、(東本願寺)渉成園等において開催する経費です。
次(資料20ページ)上段、「丹後天橋立ミュージアム文化観光拠点推進事業費」です。
先日の記者会見で「丹後天橋立ミュージアム」という愛称とロゴマークを発表させていただきました。これは、博物館・美術館ではありますが、それにとどまらずに、文化観光や地域活性化を図るための拠点にしたいという思いがありまして、そのために必要な様々な取組を行うものです。
(資料20ページ)下が「歴史的建造物等保存伝承事業費」、8,000万円規模です。
これは、所有者からの委託を受けて府が保存修理工事を実施するものでして、実施箇所として、新たに3箇所(賀茂御祖神社、相楽神社、天満宮)について取り組むものです。
次は観光関係です。
(資料21ページ)上段、「「まるっと・じっくり関西」プロジェクト事業費」、2.8億円規模です。
これは、ふるさと納税等の財源を活用し、関西観光本部と連携して、京都府域も含めて関西全域での誘客を促進するものです。
(資料21ページ)下は、府市トップミーティングで2年前に合意した「「まるっと京都」観光ブランド価値強化事業費」、3,000万円規模です。
これもかなり定着をしてきておりますけれども、より幅広くということで、デジタルツールを活用した学び体験型ラリー企画等を行うものです。
次に(資料22ページ)、交流・連携の関係です。
「千年の都・鴨川にぎわい創出事業費」、2,000万円規模です。
これも前回の府市トップミーティングで、(鴨川の)河川空間と(周辺の)まちづくり空間の一体的整備を府市連携で行おうというもので、具体的箇所として、先斗町公園周辺エリアについては、鴨川との接続路の設置等により、魅力向上と災害対応力向上させるものです。そして五条大橋周辺エリアは、右岸の園路について、(今は)五条大橋上流で終わっているところを下流まで延伸し、高瀬川方面への回遊性を向上させるものです。
これについては、2,000万円規模ですが、詳細設計等に取り組むものです。
(資料22ページ)下段は、「京都舞鶴港クルーズ誘致・交流促進事業費」、600万円規模です。
ようやくコロナの影響を脱して、クルーズも促進させる環境が整ってきましたので、プロモーションの実施と、大野辺緑地周辺の再整備に向けた検討について着手するものです。
次のページ、「KYOTO GAMES開催事業費」、1,000万円規模です。
これまで「府民総合体育大会」というものを実施してきましたが、だんだん参加者の固定化と高齢化等によって、参加人数が減っていることや、若い層がなかなか取り組めないということがありましたので、今回、「KYOTO GAMES」としてリニューアルしようということと、その時に、同時に「KYOTO GAMESフェスティバル」を開催し、全世代の誰もがスポーツに触れる機会を創出するものです。
(資料23ページ)下が、「地域未来づくりプロジェクト推進費」、1.5億円規模です。
これは、元々、地域活動団体の自立的・継続的な活動を支援するもので、地域課題解決に向けた活動について、団体連携による取組を特に重点支援するものです。
次が環境関係で、(資料24ページ)「「みんなでアクション!」脱炭素推進事業費」、400万円規模です。
今までからも「WE DO KYOTO! キャンペーン」をやってきましたが、府民の意識醸成、府民向けの相談支援窓口をワンストップでできること、それから、脱炭素ミーティングということで環境リーダーの育成等に取り組むものです。
次が安心の関係です。
まず(資料26ページ)「京都版CDC創設事業費」、1,000万円規模です。
今年の10月に京都市と共同で「京都感染症対策センター」を創設します。都道府県と政令市で構成する地方版CDCは全国で初めてでして、平時は、(感染症の)流行状況や情報収集・発信を行います。それから、府内の企業、大学、医療機関や他の自治体とのネットワークを構築して、有事に備えた情報共有・連携体制を強化しておき、有事になれば、その時々の感染症情報の収集・調査・分析、それを行政に提供していただくことで、より的確な感染症対策に取り組むもので、府市連携の事業です。
資料27ページ上段は、「府立看護学校整備費」、47.2億円規模です。
これまで(地元設立の特別目的会
社に)整備していただいていたものを、京都府に移し替えるための費用です。供与開始時期については、学舎は令和9年4月、学生寮は今年8月からになります。
それに対応して、(資料27ページ)下段は、「看護学校修学資金貸与事業費」、1,000万円規模です。
従来から修学資金制度はありましたが、授業料・入学金に加えて、新たに学生寮費を対象とした修学資金の貸与を行うものです。いずれ(の制度)も卒業後、北部地域の病院等で5年間勤務した場合は返還を免除しており、(学生寮費も)その仕組みはそのままです。
それから、(資料28ページ)「発達障害児早期支援実現モデル事業費」、800万円規模です。
元々、初診待機期間の短縮が課題となっていましたが、乙訓地域に向日が丘発達支援室を設置し、医師が医療的支援の必要性を判断した上で、迅速に受診、また、地域支援につなぐ仕組みを構築するということです。今回のモデル構築・実施を受けまして、更に(初診待機期間の)短縮のために必要な機能を検討していきたいと考えています。
(資料28ページ)下段は、「医科大学附属病院ICU機能強化整備費」、2,000万円規模です。
高齢化に伴い、ICUの対象患者の増加が見込まれていますので、16床のICU病棟を整備することで府民の安心安全を確保するもので、令和9年度中の完成を予定しております。
それから、(資料29ページ)「きょうのつながるひろばモデル事業費」、2,000万円規模です。これは、今までに概念的に全く同じような施設はありませんが、子どもだけではなく、高齢者だけでもない、幅広い世代が食事や遊び、文化体験、もっと広く捉えて学びが入ってもいいと思いますが、様々な交流ができ、しかも、それによって活力や笑顔が生まれるような場を、数は少ないと思いますがモデル的に作ろうということでチャレンジするものです。特に多世代交流によって、子どもにとっては様々な高齢者の知恵を得られて、高齢者にとっては子供と接することで非常に活力が生まれるということがありますので、モデル的に取り組むものです。
それから、(資料30ページ)「京都式あんしん避難所構築事業費」、1,000万円規模です。
能登半島地震の時もそうでしたが、避難所の生活は長いということと、生活環境整備がなかなか整わないことによって、健康被害や、場合によっては災害関連死につながるということもありましたので、災害時に誰もが安心して避難できるような体制を整備します。
もともと避難所の設置・運営・管理は市町村の仕事なのですが、市町村にいきなり理想的なものを作ってくださいというのではなく、今回、この事業費によって、民間との協働による避難所運営や、被災者に寄り添った生活再建支援を行うことで、一定のモデルケースを作ることによって、最終的には府内に生活環境が整った避難所を普及させようというものです。
資料31ページ、「広域防災活動拠点等整備費」、2,000万円規模です。
これは、山城総合運動公園内に備蓄倉庫を整備するものですが、昨年来、重点備蓄物資を大幅に拡充しましたので、その保管場所がどうしても必要になってくるということで、まず山城総合運動公園内に(備蓄倉庫を)整備をするものです。
(資料31ページ)下段は、「交番・駐在所整備費」、3,000万円規模です。
これは、桂交番と今里交番の2か所の建て替えに着手するものです。
基盤づくりでは、「道路整備等の公共事業」、104億円規模です。
これは、成長・交流・暮らしの基盤づくり、また、災害からの安心・安全対策ということで、(資料33ページ)下に道路の例を4つ挙げていますが、こうした基盤整備を推進するものです。
それから、(資料34ページ)「京都次世代モビリティ戦略(仮称)調査事業費」、3,000万円規模です。
これは広域的な観点から実施するもので、公共ライドシェアや人流ビッグデータの取得・分析など、様々なことを実施して、広域的移動から最終的なラストワンマイルまでの基礎調査を実施したいと考えています。
(資料34ページ)下は、「持続可能な地域共創交付金」、12億円規模です。
これは、人口減少下における持続可能な地域づくりに向けた市町村の取組を支援するものです。あわせて、小規模市町村の行政運営の効率化に資する取組についても重点支援したいと考えています。
中東情勢の対応につきましては、これまでも相談窓口の設置や伴走支援をしてきました。
今回の国の補正予算はまだ審議中ですが、成立するならば配分されることになるであろう交付金を活用して、国の電気・ガス料金の支援に合わせたLPガス料金の支援を実施するということで、「LPガス価格高騰対策費」、2.9億円規模です。これは従来の枠組みのとおりで、時期を逸することなく対応していきたいと考えています。
予算全体の規模について申し上げますと、令和8年度の現計予算が1兆433億円、今回の6月補正予算が322億円台で、令和8年度の補正後予算額につきましては、1兆755億円台です。なお、昨年度の6月補正後と比べますと103.9%です。
私からの説明は以上です。
6月補正で322億円台を計上された。知事にとって3期目の肉付け予算になるわけだが、選挙公約を反映された部分や、予算規模の割合で言えば、どのあたりまで反映できたと考えているか。
まずは、今回選挙公約のこともありましたけれど、もう一方では、今やっております「あたたかい京都づくり」の現行の総合計画の最終年度ということもありまして、その辺りについては両方の役割があります。今回は、特にこれまで8年間、いろんな方との対話を積み重ねた中での府民の声や、それから選挙中にも様々な声をお聞きしておりまして、京都府の魅力であったり、希望もある一方で、不安や課題も再認識したということで、これまで築いてきた「あたたかい京都づくり」の上に、今この魅力ある京都を次の世代に引き継いでいきたいという思いから、子どもから若者、現役世代、お年寄りまで、誰もが「わくわくする京都」を実現するための取組ということで、3つのキーワード、「安心」と「はぐくみ」と「輝き」と言ってきました。
まず、「はぐくみ」に対応する「子育て環境日本一・京都の深化」で言えば、子育て環境日本一推進戦略のバージョンアップです。前回は、総合計画を作ってから推進戦略を作ったのですが、今回、(総合計画の作成と)並行的に取り組むことによって、戦略をバージョンアップしたいと考えています。その中では特に「子育て」と「仕事」の両立と、子どもが社会とつながる視点というものを重視したいと考えています。それにつきましては、先ほど申し上げました中学校段階からの探究的な学習や、「親子誰でも通園制度」を国に働きかけたことによって、ある程度全国展開ができたのですが、今度はそれを活かして、府域の中に広く親育ちの支援を展開したいというようなことについては、今回の予算の中で対応できているのではないかと考えています。
それから、「輝き」のキーワードに対応するものは、「世界に輝く京都産業・文化の創造」として計上しておりますけれども、まずは「京都産業創造プロジェクト」というものを、産業創造リーディングゾーンを深化させた形で今回始動させようとしております。これも最終的には総合計画の中でプロジェクトの全体像を示す必要があるのですが、既に、特に半導体やフードテックについては、これまでから進めてきたものがありますので、先行して着手すべきものについては、積極的に今回の補正予算で対応しているということです。
それからなんといっても伝統産業については、この間、府市トップミーティングでもかなり議論してきました。京都市の方はもう予算が議決されていますけれども、海外戦略に必要な調査等々についても、できればタイアップしてやっていくようなことを考えていきたいです。
それ以外にも、丹後郷土資料館の整備が本格的に進みますので、今回はそれをどうやって地域活性化や文化観光に生かしていこうかという視点を踏まえた形での幅広い予算を計上させていただきました。
その観光という点では「まるっと京都」や「まるっと・じっくり関西」も、基本的には周遊観光を推進する施策なので、京都府の中での京都市と京都市以外の府域との周遊もありますが、最近ではかなりもっと広域での周遊もありますので、関西全体もターゲットにおいて(推進する)ということです。
それから農業の関係も、やはりここのところの気候変動等の影響を非常に受けていますので、その辺りについては、必要な事業費は積めたのではないかと考えています。
最後は「安心」のキーワードのところですけれども、特に新しいところでは「つながるひろば」と先ほど言いましたけれども、もちろん子ども食堂や高齢者支援施設、障害者支援施設など様々な施設がありますが、多世代の方ができる限り集まろうということで、一つ最近の例で言えば、久御山町の「子育てにやさしいまちづくり推進計画」の中でやっている、「よるのがっこう」と称して体育館に地域の多世代の方が集まって、そこでいろんな交流が行われるという取組があります。そうしたできる限り多世代の方が交流する場というのは、子どもにとってみれば様々な刺激もあるし、高齢者の方や親の世代にとっても、いろんな横のつながりができるということで、非常に良い取組だと思っています。
ただ、どういう仕組みにするのかというのがなかなか難しいと思いますので、そのために、まずはモデル的なものをスタートしたいと考えています。
それから「安心」では、(資料30ページ)災害のところで避難所の環境整備について計上しました。避難所は最終的には市町村の仕事で、しかも安心・安全に関わるところなので、できる限り均一にしたいのですが、ただ、避難所の生活環境レベルを上げていこうとなると、ハードルも高いので、そこは今回の事業で、ある程度モデル的に示すことによって、市町村にそのノウハウを共有します。
もう一つは、行政だけじゃなくて、最近は、京都府もいろんな民間企業と連携協定を結んでいますので、そうした民間の方の活力もできる限り入れた形で避難所を運営する。そうしないと、かなり大規模な災害の時には、市町村の働き手が極めて不足するということもあります。その辺のことをどうやって構築するかということについて、この事業費の中で計上しました。いずれにしても、最終的に総合計画に反映していきますが、6月補正の段階で、私としては積めるものはできる限り計上させていただいたと考えています。
今回の補正予算について、知事としてはどういった思いや意識したこと、懸念などを反映させた予算なのか。
ひとつの思いは、やはり人口減少社会でも活気や活力があることです。人口減少社会でいろんな府民生活サービスの低下が懸念されていることや、人手不足などについて、それらを後ろ向きに捉えるのではなく、そうした中でも活力があって、しかも安心して生活できる京都を、ということを意識しました。人口減少という言葉はあまり使ってはいないのですが、そうしたものは各事業の中に随所に入れたつもりです。
それから、やはり京都というのは、今のインバウンドも含めて非常に多くの観光客が来られていますが、観光客だけでなく、一流の経営者や文化人、学者など様々な方を惹きつけています。結構前から言っていることでもありますが、その魅力が若干、短期的な状況によって消費されているだけになっているのではないかと思っており、そうした観点で今のうちに次の世代に向けて京都の魅力を引き継いでいくという観点に立ちたいという思いがあります。おそらく伝統産業がその一番の典型です。しかも、(今は)人手不足なのでラストチャンスではないですが、今が一つの大きな節目ではないかという思いで(予算を)編成しました。
「AI×半導体×ものづくり産業プロジェクト事業費」に関して、半導体関連事業はこれまでも京都府として進めてきたと思うが、本事業はどういった点で進化し、あるいは異なっているのか。また、どのような課題意識を持ち、今回の6月補正予算の計上に至ったかといった点と、今年度にどういった成果を期待しているのか。
一つは、もともと京都はTSMCとかラピダスのような(半導体の)大量生産をするということではありませんが、京都の企業の製造装置や部品がないと世界中で半導体の生産が滞るぐらいのノウハウを皆さん持っておられます。それから半導体は半導体だけで機能しませんので、サービスに実装しなければなりません。その実装のところも京都企業が頑張っていますが、全体像が見えにくいという話があったので、半導体マップだけではなく、サロンと称して関係の人に集まってもらうということが徐々にできてきています。最終的にはそれを支えている中小企業のところに、半導体関連産業のいわゆる成果というものが浸透していく必要があります。やっと最近、大企業からもこんな技術が欲しいとか、あんな技術が欲しいというようなことの情報発信が、これまでの京都府の取組を通じて色々と出てきましたので、新しい製品の試作や製品化の支援によって開発を先導するモデル事例を創出したいというところが、今回の一つの大きな目玉です。(これまで)そういう声は出ていましたが、まだそれが具体の製品に結実してなかったのではないかという思いがあります。
もう一つ、今回予算化はしていませんが、この「AI×半導体×ものづくり産業プロジェクト事業費」については、戦略を作ることになっていて、今はまだ検討中です。その戦略を作るだけでは物足りないからということで、令和7年度予算で既に一部のプロジェクトを始めているということもありますので、最終的にはその戦略の中で京都の半導体関連産業をどうしていこうかという観点があるのだろうと考えています。
それから「AI×」となっていますのは、最近の傾向ではほとんどの事業がAIの存在なくしては成り立たなくなっているということで、特に「AI活用の専門チームによる」と資料に記載しているのも、その辺りを強調させていただいたということです。
成果が期待される点は、最終的には京都の産業を支えている、いわゆる中小企業の半導体関連産業における役割について、今も役割を果たしているのですが、そこをもう少し明確にするとともに、新たなビジネスチャンスにつなげていくというのは、京都府としては、最終的な目標として、どうしても実現したいと考えています。
「子育て環境日本一・京都の深化」の中の「公立高校改革リーディング事業費」に関して、今、高校無償化の影響もあって公立学校の不人気化ということもあるかと思うが、今この改革に取り組もうと考えた理由と、(資料9ページに)4校が挙げられているが、この4校に決めた理由は何かあるのか。
なぜ今という点については、元々、これは国の制度ですので、国の方からこういう予算なり制度を作るということで募集がありましたので、そこに手を挙げたということです。5月15日付けで国に対して計画申請を行っています。国の方からもともと3つの類型が示されていまして、「アドバンスト・エッセンシャルワーカー等育成支援」と、「理数系人材育成支援」と、「多様な学習ニーズに対応した教育機会の確保」です。要するにそういうものに沿って(応募している)ということです。
元々、国の方で高校教育に関する基本方針というものが定められており、それに沿った取組ということでしたので、京都府としては国の財政支援があるということであれば、できる限りそれに沿った形で申請していこうということです。認めてもらえるかどうかというのはありますけれども、そういう意味では、なぜ今かというと、それは国の制度があったからということが一番です。
一方で、今回の拠点校の選定にあたっては、京都府教育委員会だけではなく、知事部局や大学などの教育機関、それから産業界のご意見も聞いて、どういう人材が必要かということも総合的に勘案して、学校もそうですが、そこで行う整備もセットで決めさせていただきました。
もう一つは、一校は京都市立の京都工学院高校も対象にしておりますが、この後、成果をこの4校だけに留めるのではなく、府域の他の学校にも普及させる必要がありますので、そういう意味では地域バランスは一定考えて選ばせていただいたということです。
(資料15ページの)産業のところで、「けいはんなMIRAIプロジェクト事業費」について伺いたい。この事業をやることによってどういう効果を望んでいるのか。
大きく分けると、(資料15ページに)書いてある「東西軸連携と国際化の推進」というのは、けいはんな学研都市はまちびらきからかなり年数が経っていて、当初は造成した土地がなかなか売れないという状況がありましたが、今は高速道路網の整備等に合わせて非常に分譲は進みました。一方で、本当に真のサイエンスシティになっているのだろうかという問題意識はずっと持っていまして、その問題意識の一つが、やはり関西、別に京都だけということではなく、まさに大阪、京都、奈良の三府県にまたがっている事業で、しかも筑波に対抗して、当時は明石海峡と関空とけいはんな学園都市が関西三大プロジェクトといって、関西財界の主導で始まった、その原点に戻って、真のサイエンスシティを目指そうという2つの視点が、東西軸と国際化です。国際化については、海外の人がそんなに働いてないのではないかとか、あともちろん研究機関同士の交流はかなりやっているのですが、もっともっと国際的な価値を高めようとか、そういうことを最終的には目指しています。
一方、(資料15ページ)下の具体的取組というのは、ステージプランが沢山書いてありますが、石黒さんのアンドロイドの無償譲渡を受けてロボット研究拠点の形成を進めたり、自動運転の実証実験を行うなど、様々な取組をしていますし、国際交流もスペインなどと進めています。その辺りの具体の取組については当然きちんと進めていくということで、ここには例示を書いているだけで、最終的な目標という意味での都市像は(資料15ページの)上に書いており、これは少し理念的ですけれども、私としては東西軸連携と国際化ということを進めていきたいと考えています。効果としては、まさに国家プロジェクトですので、真のサイエンスシティを目指すというのが最終目標です。
子育て環境日本一に向けて取り組んでおられるが、先日の厚生労働省の発表で、京都府の合計特殊出生率が「1.03」と過去最低を更新した。出生数もしかりだが、全国的な順位でいうと、下から数える方が早いという状況は、少子化には歯止めがかかっていないという印象を受ける。改めてその数字の受け止めと、府としてこれからどう取り組んでいくのか。
今お話のあった少子化の話と合計特殊出生率の話は若干、視点が違うところがあります。もちろん子どもの数全体が増えれば合計特殊出生率は上がるのですけれども、京都に住んでなくても、例えば滋賀県で子どもを育てる人が増えれば、全国的には少子化は改善していきます。
一方、合計特殊出生率の全国順位というのは、我々も2040年に全国平均並みというのを(目標に)掲げていますが、合計特殊出生率については分子・分母の関係がありますので、(分母の対象となる15~49歳の)女性の人口の増減による影響もありますので、もう少し京都府としても分析しないといけないと考えています。
ただ一つ言えることは、子どもを産み育てる環境を整えることによって、京都で子どもを産み育てたいと思う若者に選ばれる京都を作っていくという観点に立っているということです。
そのために、今回の選挙前に、比較的若い世代も含め、いろんな方の話を聞いていますが、やはり仕事をしている女性がどんどん増えているとなると、なかなか両立をしながら子育てするというイメージが湧きにくいとか、すごく大変だと聞きましたので、その視点はどうしてもこれからの戦略改定等に反映していきたいと考えています。
特に子育てしながらキャリアアップ、要するに子育てして育休をすることによって昇進が遅れるとか、いろんな話がありますので、既存の「子育てに優しい職場づくり事業費」の中での取組を、その取っかかりにしたいと考えています。
最終的には「京都府子育て環境日本一推進戦略」の中で、その点を追求することによって、少子化に少しでも歯止めがかけられたらいいなと考えています。全国順位については、京都は子どもを持っている世帯における平均子ども数は全国平均並みですが、結婚されている女性の比率が少ないなど、京都特有の事情もありますので、これをどう捉えるかということはこれからの課題で、そこももう少し数字をきちんと分析した上でというふうに考えています。
中東情勢の影響を受けた国の補正予算が、本日夕方にも成立するような見通しとなっており、3日間というスピード決着で成立するという状況になっているが、こうした動きを知事はどのように見ているかということと、中東情勢を受けて高市首相がガソリン補助縮小を示唆したということがあり、国民への影響は大きいかと思うが、知事から見て、そのような政局の動きをどのように捉えているか。
なかなか難しい話です。昨日と今日の予算委員会の論戦を聞いても、マクロでは足りていて、原油もナフサも例えば年明けとか年度明けまで大丈夫だと説明されています。
ただ一方で、それぞれの個別の企業にヒアリングをすると、滞っているとか、調達できても非常に高い値段になっているという中で、今回、国の方が非常に難しい局面なので、電気・ガスと予備費と、あと重点支援交付金に絞った形での予算編成をされたというのは、私自身としては、「この事業が、このような予算があれば役に立つ」というところが判断しにくい局面だったのかなという事情は一定理解できると思います。その中で、予備費を積むことによってできる限り機動的に対応したいというふうにおっしゃっている趣旨は、私としては十分理解できますので、京都府としてもとりあえずはLPガスに絞った形で補正予算を組ませていただいたということです。
要するに今起こっていることというのが、いろんな複雑な事情が絡んでいることですので、これはいずれ日本経済全体の課題として対応しなければいけないところはあると思いますが、当面、即効性のある形としては、今回の国の補正予算はある程度致し方ないのではないかと考えております。
ガソリンについては、これは170円のベースを維持しているということについて、かなりの財政資金が投入されているということで、財政とのバランスが議論になっていますが、今回の予備費の3兆円も、やるやらないは別にしても、一定程度、それを念頭に置いた形で計上されているのかなと予測しますが、ガソリンについてはいつまでやるのかも含めてですが、財政とのバランスの関係で議論しなければならないところなので、私自身はそこの財政とのバランス論については、申し訳ないですが、今、確たる知見を持っていませんので、そこはよく国会も含めて慎重に議論される必要があるというところまでに留めたいです。
週明けの国への政策提案では、74項目の提案をするということで、子どもの居場所づくりの推進や、「グレーター学研都市」の形成支援、東京一極集中是正などが主な新規の提案だと事務方から聞いているが、知事は特にどの点を政府の方に要請したいと考えているのか。
全体で74項目ありますので、どれが重要でどれが重要ではないと言うつもりはありませんが、今、例示に挙げていただいた(こどもの居場所づくりの推進としての)「きょうのつながるひろばモデル事業」とか、それからけいはんな学研都市は第5期ステージプランの初年度が始まりました。しかも、これはもともと国家プロジェクトとしてのサイエンスシティですし、せっかく地元でまとまったステージプランができていますので、ぜひともこの推進についての支援をお願いしたいと考えています。それからもう一つは、国が進めている地域未来戦略に基づいて、京都府が策定する地域産業クラスター計画や地場産業成長プランについてです。これは計画やプランを策定するのですが、今のところもう一つその支援策が具体に見えてこないので、ぜひ策定した後の支援等についてはお願いしたいと考えています。あとは個別のそれぞれの省庁の所管については、私が大臣等のアポを直接取れたところについては積極的にお願いしていきたいと考えています。
中東情勢の緊迫化による原油高とナフサ不足で、京都市では、例えば市営住宅の工事の工期が遅れたり、建築資材がなかなか調達できなくなり、1か月遅れたりという自治体行政への影響というのが出ているが、現状、京都府で何か行政への影響を把握しているか。
まずですね、府の事業ということであれば、公共事業はもちろん、建築・土木も含めて工事費が上がるからどうしようとか、建築資材の供給が不安定だということはあります。私も建設関係の団体の方たちに対して、インフレスライドはもともと制度がありますので、それは積極的に活用するということ、また、工期と、工法や資材が指定されている場合は柔軟に対応するので、ぜひ相談してほしいということを言っています。実際、本当に入手できていなかったら、工期を設定しても意味がありませんので、その辺りについては、逆に公共の立場とすれば、受注されている業者の方に、できる限り柔軟に対応するので言ってきてほしいという話をしておりますので、今のところはその現場の対応でいいと考えています。
ただ、これからどんどん今年度の新しい工事がありますが、それに向けては、見積りがしにくいとか、工期があるけど本当にできるか、手を挙げたいけど自信がないとか、いろんな声を聞いています。それについても今のところどうこうするというところまでは行っていませんが、よく建設関係の状況は把握したいと考えています。
これがまた少しややこしいのは、全部の企業が同じ状況ではなく、一定数在庫を持っておられる方もおられるし、そうではないところもあるということなので、そこはちょっときめ細かく状況に対応したいと考えています。
それから、冷暖房などに重油を使っている施設もありますので、これも京都府の事業としては影響が懸念されるところです。冷房などが本当に使用のピークに迎えるときにその重油がないということは、今のところ滞っているという話は聞かないのですが、その辺り、府の事業のところはきめ細かく情報を収集して、できる限り早めに手を打って、最終的には府民生活に影響のないようにするというのが一番重要なことですので、対応したいと考えています。
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