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チャレンジアグリ地域連携課程「ぶどう山椒」の取組について
概要
ぶどう山椒は、ブドウの房のように大粒の実をつけ、辛み香りともに強く、薬味や香り付けに利用されます。しかし、その生産者は高齢化と後継者不足で減りつつあるといわれています。そこで京都府内の福祉事業所で共同でぶどう山椒を生産する取組を開始しました。
京都府ではタキイ種苗株式会社と共同で、山椒を栽培する事業所への農業講座の実施、農業指導、産地視察等を実施しております。
産地視察研修会を実施しました(令和7年5月26日)
講習会(令和7年3月3日)実施時に、他の事業所から「剪定後の山椒の木を確認したい」、「山椒は枯れやすいため、生産者の接ぎ木、挿し木の手法も見学したい」という声があり、京丹波町で山椒栽培の名人として知られる白樫貢さんにご協力いただき、山椒の産地での視察研修会を実施しました。
参加者は山椒栽培に取り組む4事業所の支援員です。また、各事業所の栽培を指導いただいているタキイ種苗株式会社の指導員にも同行いただきました。
白樫さんの山椒栽培の状況、山椒の農作物としての性質を説明いただき、早速、白樫さんの山椒畑へ移動します。
畑では、事業所の支援員と白樫さんの質疑応答を行いました。
白樫さんの畑のぶどう山椒は1年でどれくらい枝を伸ばすのか尋ねたところ、「1m程度は伸びる」との回答がありました。
事業所の山椒と比べると、驚異的な枝の発育状況であり、どうすればそのように枝を伸ばせるか、一同熱心に質問し、肥料の施し方などを教えていただきました。
その後、白樫さんから挿し木育苗・接ぎ木育苗のデモンストレーションを行っていただきました。
育苗を行うことで、比較的枯れやすい山椒であっても容易に再度の定植が可能で、種苗費も節約できるとのこと。
事業所のコスト減にもつながる取組で、各事業所でも積極的にトライする意欲が高まりました。
栽培事業所向けに栽培講習会を実施しました(令和7年3月3日)
ぶどう山椒を栽培する各事業所の栽培技術の向上を目的に、山城北農業改良普及センター職員を講師として講習会を実施しました。
参加者は山椒栽培に取り組む4事業所の支援員です。また、各事業所の栽培を指導いただいているタキイ種苗株式会社の指導員にも同席いただきました。
普段から畑で野菜を栽培している事業所であっても山椒の栽培は難しく、基礎から学習しました。
講師から、山椒栽培に向いている畑の特徴、水はけや日照条件の悪い場合の対策、剪定の方法等の説明があり、質疑応答も盛んにおこなわれました。その後、栽培事業所のほ場2か所に移動し、それぞれのほ場で剪定の実演指導などを行いました。
出荷調整については、栽培3年目の事業所から調整後の山椒(実物)や実際に使用している乾燥機を見せてもらい、事業所同士で情報交換を行いました。
基礎的な栽培の理解を得たことで各事業所の栽培技術が向上しました。
お問い合わせ
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きょうと農福連携センター(健康福祉部障害者支援課内)
電話番号:075-414-4596
ファックス:075-414-4597
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