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平成28年頃から従来のネギハモグリバエによる被害とは異なり、ネギ葉全体が白化する被害が発生し、平成30年にこれまでの系統(バイオタイプA)とは異なる別系統(バイオタイプB)の発生が確認されました。
そこで、ネギハモグリバエバイオタイプBの京都府内での地理的分布や発生生態を解明し、薬剤殺虫効果試験を実施して効果の高い剤を明らかにします。さらに、土着天敵利用などを組み合わせた防除技術を確立します。
写真:バイオタイプBの食害により白化したネギと、バイオタイプB(左)とバイオタイプA(右)の食害痕の違い
農作物への突発的な病害虫の発生に対して情報収集を図るとともに、対応策を検討しています。
また、現地の野菜生産で問題となっているコナジラミの種類の地理的分布調査を行うとともに、ネギ等で被害が大きいシロイチモジヨトウに効果の高い薬剤を明らかにします。
写真:シロイチモジヨトウによる被害とシロイチモジヨトウの幼虫
病害虫防除所では、定期的に府内の農作物の病害虫発生状況を調査し、病害虫発生予察情報(予報、注意報、警報など)の作成、農業者や関係機関への情報提供を行っています。
また、外国からの侵入が懸念される重要病害虫(チチュウカイミバエ、ナシ火傷病、ウメ輪紋病、キウイフルーツかいよう病Psa3)の侵入警戒調査をしています。
写真:病害虫発生予察調査の様子
地域特産物に適用拡大しようとする殺虫・殺菌・除草剤の作物への残留量を調査し、農薬適用拡大に必要な資料を作成しています。
写真:地域特産農作物への農薬散布と、農薬の残留量を測定する機器(Gコンテンツ管理システム)
環境中における農薬の残留実態を把握することを目的に河川水中に含まれる農薬の濃度、河川の水量、流域水田の利用状況を調査しています。
写真:河川における流量調査の様子
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