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平成30年度 京都府織物・機械金属振興センター 研究報告

 

タイトル

報告者

シルクフィルムの機能性向上に関する研究(第2報)(PDF:592KB) 河本 浩明
インクジェット捺染機を活用した製品開発Ⅲ(2)(PDF:467KB) 増田 章子
しわ回復性に優れた丹後ちりめんの開発(第2報)(PDF:606KB) 徳本 幸紘
丹後ちりめんの用途拡大に向けた取組(PDF:399KB)

徳本 幸紘

丹後ちりめんを使用した寝具の性能評価(PDF:316KB) 小松 亮介
織物製造工程で生じる副産糸の有効活用に関する研究(PDF:475KB) 新池 昌弘
丹後織物技術のデータベース化に関する研究(PDF:726KB) 井澤 一郎
丹後テキスタイルのブライダル展開に向けた調査研究(PDF:444KB) 吉岡 和真
魚の選別機開発(PDF:541KB) 村山 智之
3Dプリンタ造形における高精度な造形手法の検討(PDF:314KB) 藤田 寿広

 

研究報告 概要

シルクフィルムの機能性向上に関する研究(第2報)

河本 浩明 齋藤 遼 川端 久之 濱岡 容子

 生糸を原料としたシルクフィルムにセルロースナノファイバー(CNF)を添加し、物性の変化を検討した結果、CNFの添加量によりフィルムの強度及び伸度が特徴的に変化することを見出した。また、グリセリン等の添加によるCNF・シルク混合フィルムの物性改善についても知見を得られた。

 

インクジェット捺染機を活用した製品開発Ⅲ(2)

増田 章子

 織物産地ならではのオリジナル完成品の開発を行うため、2017年度から2年計画で広幅織物を使ったインクジェット捺染着物の試作に取り組んだ。本年度は地元の高等学校に試作の協力を依頼し、着物製図の各パーツの形状、配置、縫製等について更に検討を行った結果、試作品3点についての良かった点・課題・改善点が得られた。

 

しわ回復性に優れた丹後ちりめんの開発(第2報)

徳本 幸紘 井澤 一郎

 変わり三越ちりめんを試験対象とし、たて糸の合糸本数及び撚り数や、たて・よこ糸の糸密度を変えた試料を作製し、しわ回復率との関係を調べた。その結果、たて糸は片撚強撚糸ではなく平糸を使用するとしわ回復率が高くなることがわかった。またよこ糸の糸密度を小さくすると、しわ回復率が向上することがわかった。

 

丹後ちりめんの用途拡大に向けた取組

徳本 幸紘 荻野 宏子 宮下 千津代 袖長 吟治 小松 亮介

 丹後ちりめんの用途拡大に向けて、産地の撚糸・製織技術を駆使した素材開発やシルクパジャマ等の試作を行った。またこれらの素材を「ギフト・ショー SOZAI展」に出展し、産地組合や機業の新たなビジネスの創出を支援した。

 

丹後ちりめんを使用した寝具の性能評価

小松 亮介 井澤 一郎

 丹後ちりめんを基礎とした、より性能の高い寝具用生地の開発を行うにあたり、試作した生地の物性評価試験を実施した。その結果、シルク以外の素材をよこ糸に用いることで、シルクの特長である光沢感や手触りを残しつつ物性や風合いを変化させることが可能であることがわかった。

 

織物製造工程で生じる副産糸の有効活用に関する研究

新池 昌弘

 ちりめんの製造において、材料費のコストは約7割と言われている。近年は、生糸価格の高止まり傾向が強く、無駄をなくすことが必要である。そこで、本研究では、織物のたて糸として使用されている糸において、多くの残糸が発生することから、この糸をちりめんのよこ糸の一部にした際の糸特性や織物として利活用した際のドレープ性や防しわ性の調査を行うこととした。また、当センターで残糸として保管されていた先染糸や絹紡糸、撚糸をアレンジワインダーでつなぎ、織物のよこ糸として製織した生地を作成した。

 

丹後織物技術のデータベース化に関する研究

井澤 一郎 荻野 宏子

 丹後織物技術のデータベース化に向けて、丹後ちりめんの製造準備工程における作業について、動画を組み込んだ実作業方法の説明資料を作成した。結果、技術相談、人材育成、確保等さまざまなシーンで活用できる資料とすることができた。また今後のさらなるデータベース化に向けてその基礎的な方策を見出せた。

 

丹後テキスタイルのブライダル展開に向けた調査研究

吉岡 和真 徳本 幸紘

 丹後テキスタイルをブライダル分野へ用途展開するための市場調査を行った。またウエディングドレスのサンプル生地10点と一般的な丹後ちりめん6点の織物分解と風合い評価試験(曲げ試験)を実施した。その結果、素材はシルクが多く、織組織は光沢に優れるサテン地が中心であった。また、丹後ちりめんと比較すると、曲げ剛く、ドレープの小さいものが多いことがわかった。

 

魚の選別機開発

村山 智之 松本 泰輔

 地域の漁業現場における作業として、水揚げされた魚を体長によって分別しており、現在、目視による手作業で選別されているが、鮮度を保ちながら行う手作業は大変な労力を必要とすることから、自動選別機導入による労力削減が必要とされている。今年度は画像選別機試作に向けて、LabVIEWを用いた撮影物の面積算出方法の評価を行い、撮影した面積既知の3Dプリンタ造形物の画像から面積を算出した。

 

 3Dプリンタ造形における高精度な造形手法の検討

藤田 寿広

 当センターで所有している3Dプリンタでの器物造形において、プリンタ出力後のサポート材離型方法の違いによる器物形状への影響について把握を行った結果、サポート材離型温度を高温にすることで作業時間が短縮化し、またモデルサイズが50ミリメートル程度のものであれば、その形状についても大きな影響は現れないことがわかった。

 

お問い合わせ

商工労働観光部産業労働総務課 織物・機械金属振興センター

京丹後市峰山町荒山225

ファックス:0772-62-5240

oriki-kikakurenkei@pref.kyoto.lg.jp