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八塔亭二寧「村田陶苑展」の開催について

 

京都府立京都学・歴彩館では、2018年12月15日(土曜日)から2019年3月10日(日曜日)の期間で、村田陶苑展を開催します。

村田陶苑(本名、好通)は、明治38年(1905)に京都五条坂に江戸時代から続く代々陶匠の家系に生まれ、97歳で亡くなるまで伝統的京焼の多彩な技法を駆使し、独創的な作陶の世界を展開しました。幼少の頃より陶技を祖父(初代永翁)と父(二代永翁)に学び、若い頃には日本画家山元春挙の画塾に出入りして写生技術を身につけたといいます。京都陶磁器合資会社でのデザインや制作などの経験を経て、昭和15年(1940)頃より低火度焼成の陶人形を制作するようになり、物資の少ない戦時下においては「丸技」の認定を受け陶業を続けました。昭和30年(1955)頃からは高火度焼成の陶芸作品も手掛けるようになり「人と同じものを作るのではなく、自分の作りたいものが作れる職人になりたい」と、さらなる技術の探求と研鑽に励んでいきます。仁清、乾山の色絵陶器や奥田頴川、永楽保全、仁阿弥道八などの呉須赤絵、染付、金襴手などを写すことから多彩な技術を吸収し、土(陶器)、石(磁器)を問わず、また繊細な茶陶から大胆豪快な陶彫まで極めて幅広い作品を生み出しました。

 本展では、伝統的技法を駆使した洗練された京焼の器から、豪放かつユーモラスな表情をみせる陶彫作品まで、一人の陶工が生み出した多彩な京焼の魅力をお楽しみいただけます。

(注)村田陶苑の「苑」は、草かんむりの下にわかんむりが入ります。

 

  1. 会期  2018年12月15日(土曜日)〜2019年3月10日(日曜日)
    【開室時間】平日 9時~18時  土日 9時~17時
    【休館日】祝日、第2水曜日、年末年始(12月28日〜1月4日)
  2. 開催場所 京都学・歴彩館 1階展示室(京都市左京区下鴨半木町1-29)
  3. 入場料 無料
  4. 関連事業 ギャラリートーク 2019年1月10日(木曜日)、2月9日(土曜日)、2月21日(木曜日)
    それぞれ14時30分より30分程度

    【「村田陶苑展」関連資料の紹介(場所:2階京都資料総合閲覧室)】
    12月13日(木曜日) ~ 3月10日(日曜日) 平日9時~21時、土日9時~17時
  5. 主な展示品 
    村田陶苑《陶彫 作陶鬼》1998年、京都府蔵(京都文化博物館管理)
    村田陶苑《香炉 金彩鳳凰》1999年、京都府蔵(京都文化博物館管理)
    村田陶苑《瑠璃金襴水指》1967年、京都府蔵(京都文化博物館管理) など

お問い合わせ

文化生活部文化政策室 京都学・歴彩館

京都市左京区下鴨半木町1-29

ファックス:075-791-9466

rekisaikan-kikaku@pref.kyoto.lg.jp