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第5回 行政運営の基本理念・原則となる条例検討委員会の概要

開催日時

平成21年4月30日(木曜) 午前11時から午後0時30分

場所

京都府公館 第5会議室

出席者

検討委員

高木光委員(座長)、上村多恵子委員、太田貴美委員、丘眞奈美委員、 佐藤満委員、土山希美枝委員、吉田秀子委員

京都府

髙嶋政策企画部長、山田政策企画部副部長ほか

主な議論テーマ及び発言要旨

(議論テーマ)

  • 第1回から第4回会議の議論を踏まえ
    (1)京都府の行政運営の基本理念・原則となる条例のあり方の検討・整理

(委員発言要旨)

(土山委員)

  •  社会の目指す姿や行政運営の方向性が示されているが、その間に、社会における行政の役割のあり方を入れていくべきではないか。府のあるべき役割の方向性が示されることによって、条例のあり方がより明確になるものと考える。
  • それは、市町村、府民等との関係において、府の役割をどのように明らかにするかということだと思う。例えば住民との良い関係や自主・自立的な自治体運営のために何が必要かという方向性を示すことではないか。

(高木座長)

  • 自助、互助、公助のあり方についても議論を重ねてきたが、行政ではなく公的な役割を果たす主体、例えば民間公共活動等との関係をどう規定するかは、重要な課題である。
  • その関係で、府の役割を考えた場合にどのようにイメージされるか。

(土山委員)

  • ひとつは、つなぐということではないかと考える。基礎自治体が、最も住民に近い存在として行政の一次的な役割を担っているが、府としては、基礎自治体間や広域での役割といったもので、インフルエンザなど広い機動性が必要な対応、市町村との連携、さらに市町村間の調整等、特に国の方向性が不明確になっている中で、府の行政運営のアイデンティティが求められる。
  • さらには、基礎自治体の多様な施策、環境や農業等の取組、行政とNPO等との連携による良い事例などを府域内に拡大していく役割も大切だと考える。

(高木座長)

  • つなぐというと、地域的に近いところから、より広いところへ順番につないでいくといったイメージが強かったが、それだけでなく、府民を直接つなぐ役割を府が果たしていくことも踏まえる必要があるという方向か。

(太田委員)

  • 民間の公共活動との連携は市町村も直接行っているし、府を越えて国ともやりとりする関係がある。一方的な方向性でなく、両方向の関係がより現状にあった形ではないか。

(高木座長)

  • 自己決定、自己責任という住民に近いところを強める一方で、広域的な機能の必要性も考慮する必要が考えられる。また、ユニバーサルや共生の視点と地域の絆・結びつきといった関係についてはどうか。

(佐藤委員)

  • 条例の基本的なイメージは大枠を示したものとして、敢えて主語を府(府庁)に特定せずに住民も含めたものとし、さらに対象となる客体も特定しないこととした上で、議論を進め、その進捗にあわせて、具体的に動かす制度などの規定を盛り込んでいく方向になっていくイメージで考えている。
  • 理念で府がこういうものだということを固めていけば、これに沿って公共活動などに係るつなぎの部分や広域的な運営の原則等を示していくことができるのではないか。

(上村委員)

  • どちらかといえば、現在の国と府との関係やガバナンスの姿というより、次のガバナンスのあり方に持って行く布石となる、つながっていくものを盛り込むことを前提に条例がイメージされていることは理解できるが、今の行政システムとの関係で見ると、民間の公共活動が大きくなりすぎる印象を受けるなど、若干齟齬があるように感じる。

(吉田委員)

  • 府も国も同じ行政であることに変わらないが、自由な民間の活動との連携や、参加、参画と協働を進める点を考えた場合に、行政の役割との接点がある部分でどう民間の力を生かしていくかという視点は大切だと思う。
  • 参画・協働の形全体を一見できるよう表すことは難しいが、こうした参画・協働の関係は大事にしたいし、もっと小さな地域やコミュニティにおいてもこの関係は当てはまるものだと考えている。

(高木座長)

  • 公益的な活動がなければ社会としては成り立たないが、これまでは、行政がその担い手として独占してきたことに対して、行政の方から民間の公共活動を認めて、行政はいかにあるべきかということを考えるようになったということであり、重要な変化である。

(上村委員)

  • 現在は、行政主導である意味では上から施策が降りてくる形で進められているというイメージがあるのに対して、次の自治は、住民が積み上げていく形にしていくという方向性であることであり、対比的に示すなどの工夫でより明確化できるのではないかと思う。

(佐藤委員)

  • 条例によって、京都府が発信していこうとする新しい公のイメージを出していこうということであり、その点は大切にすべきところだと思う。

(丘委員)

  • 住民自治の充実のところで、自己決定による自主・自立的な自治、地域づくりを進めるという方向性は、府民の立場から見ると何か突き放される印象もあると思う。
  • 府民の自主性は生かしながら、将来のビジョンを示すという役割、特にこれからは危機が発生した際の府のシステム、府民にとって頼りがいがある府政といったものを強く示す必要があるのではないか。

(太田委員)

  • 危機に頼れる府の存在というのは大切な方向性として考えられる。災害対策などにおいて、府の存在感を打ち出すということはよい機会になる。
  • 地元の我々でできるところはやっていくが、力量的に対応ができない部分についてはがっちりと府が引き受けてくれる。それが絆にもつながり、やるべきことは、自分たちでやろうという気持ちも起こるのではないか。

(高木座長)

  • 国は、地方に押しつけようという姿勢が明らかで、そういった役割を果たすことはできないから、府に最後の砦という存在になってほしいという声は理解できる。

(太田委員)

  • 市町村もやるべきことについては責任を果たすが、危機管理など大きな課題には府の機能が不可欠になる。
  • 行政の中でも、市町村のやるべきことと、府のそれとがゴチャゴチャした状況があり、そういった過渡期のようなところで、住民に近い市町村はシンプルな行政を基本に取り組んでいる。それぞれの担う役割を明確にしていく方向性は必要だと考える。

(丘委員)

  • 各主体との協働のあり方については、しっかり議論して示す必要があるのだろうと思う。府民として自分たちが公的な役割を担うために一歩を踏み出す際に、方向性があることが大切だと思うが、まだ少し、その点が明確になっていない印象がある。

(佐藤委員)

  • やさしい行政という理念が示されていると思うが、そうしたやわらかな用語の背景には、それぞれの役割や機能をあまりに明確に規定しすぎると、地方分権にやや逆行するという印象を与えるといったこともあるのではないか。
  • 条例としては、府民のやろうとする公共的な取組を促し、支えていく気概は明確に持つが、指図をするのではなく、自主性に任せるという方向なのだろう。

(上村委員)

  • 自主的で、自立していくという方向性を示すとともに、共生の視点、支え合う共同体としてのあり方を示して、まとめていく視点が必要になるのではないかと考える。

(議論テーマ)

  • 第1回から第4回会議の議論を踏まえ
    (2)京都府の行政運営の基本理念・原則となる条例の必要性等の検討・整理

(委員発言要旨)

(高木座長)

  • 条例の必要性についての考え方については、前回までの議論を通じて概ね固まってきたという印象を持っている。条例の効果については、未だこれから、府民の方々との交流なども踏まえてやっていかないと、具体的には何とも言えないところかと思う。

(太田委員)

  • この部分については、大勢の府民の皆さんに理解していただかなくてはならないところだから、明確にしておく必要があると認識している。

(佐藤委員)

  • 今後の議論の中心となるものとして、必要性は整理が必要になっていくところだと思うが、実効性をどこまで求め、具体化していくかといったところは、やや尚早かという印象を受ける。

(土山委員)

  • この会議の中ではまとまってきたが、いろいろな府民の皆さんとの意見交換を通じて共通の認識として確認していくことになると思う。

(丘委員)

  • 現在の社会情勢など、社会的な危機に面しているところほど、必要性についての実感が高まっていくと感じる。

(上村委員)

  • 府民との意見交換の過程で、この条例によって府の社会が良くなっていくのだという雰囲気を醸成していくことも大切だと思う。少なくとも今よりはもっと住みやすくなるなど、抽象的でもそういった前向きな姿勢が必要ではないか。

(佐藤委員)

  • 地域づくりなどの現場で、府民の皆さんがそれぞれ取り組んでいることがさらにやりやすく、生かされるようになっていくという認識を共有することだと思う。
  • 国ははっきり、そういったところから手を引こうとしている中で、府は、しっかりやっていくといった明確な意思を示していくことだと考える。

(協議・確認事項)

  • 条例検討に係る当面のスケジュールについて
  • 府民の参画と意見交換を進める取組について

(委員発言要旨)

(土山委員)

  • 検討や意見交換を進めていく際にも、たたき台というものが非常に大切になるため、より幅広く府民や有識者の意見を踏まえていくよう、配慮していくことが必要だと考える。

第5回 資料1( PDFファイル ,2MB)(PDF:2,761KB)
第5回 資料2(PDF:87KB)
第5回 資料3(PDF:116KB)
第5回 資料4(PDF:220KB)
第5回 資料5(PDF:88KB)
第5回 資料6(PDF:107KB)

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