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認証番号11 中島工業株式会社

 京都府では、平成30年3月12日付けで、京都府若者の就職等の支援に関する条例に基づき、若者の雇用に積極的に取り組んでいる中島工業株式会社を「京都わかもの自立応援企業」に認証しています。

 同社は、約9ヶ月間の離職期間を経て、就労支援機関で支援を受けられていたFさんを正規職員として採用されています。今回のインタビューでは、若者の積極的な雇用や働きやすい職場環境づくりについて、総務部長の小林茂美様にお話を伺いました。(取材日:令和2年11月6日)

 

 

  • 企業紹介

企業名:中島工業株式会社中島工業(社屋)

所在地:〒610-0101
 京都府城陽市平川広田87-5

(新社屋への移転に伴い、令和2年12月15日から

住所は京都府城陽市平川広田78番地1となります。)

業務内容:プラスチックフィルムに対するコーティング及び設計・開発

代表者:中島 睦夫

従業員数:170名

URL:http://nakajima-ic.co.jp/index.html(外部リンク)

 

  • 就職支援事業を経て雇用されたFさんはどのような人柄ですか。

 正直で真面目な性格です。初めてFさんと会ったのは、面接会場のお手洗いで偶然一緒になった時でした。Fさんは当時、就職支援機関で支援を受けている段階でしたが、私に向かって「よろしくお願いします」ときちんと挨拶をしてくれたんですね。そして帰り際も「ありがとうございました」と言ってくれたのが印象的でした。話してみると、少し未熟なところもあると感じましたが、Fさん自身の個性・長所がいずれ発揮できれば良いと思い、最終的には採用に至りました。

 採用して間もない頃は、緊張感が拭えず、思うようにコミュニケーションが取れていない様子もありましたが、仕事に慣れていくうちに自信がつくようになり、意思の疎通もスムーズにできるようになっていきました。また、仕事の注意点や意識向上に関する講義を受けてもらったり、面談等を重ねるうちに、仕事に対する積極性や自主性も育まれてきた印象がありますね。

  • Fさんは普段、どのようなお仕事をされているのですか。また、周kobayashisoumubucho囲の方との関係はどうですか。

 Fさんには、出入荷の仕上げとなる梱包係を担当してもらっています。製品を箱に詰めて、その後、箱がどの倉庫で保管されているかを把握する重要な役割です。実は、以前は当社にこの梱包係という担当はありませんでした。しかし、会社全体の業務を潤滑に進める上で梱包をマネジメントする役割が必要だと考えて作ったものです。何事にも手を抜かず真摯に取り組むFさんの姿を見て、適任ではないかと思ったので任せてみました。初めての作業で慣れないことも多く、仕事を辞めてしまうのではないかと不安もありましたが、休むことなく働いてくれています。梱包係になって3年あまりが経つので、次は製造の仕事に移ってもらうことも検討中です。1つの仕事だけではなく、まんべんなく出来るようになってほしいですね。

 一緒に働く仲間たちとも打ち解けてきているように思います。当初は周りを気にかける余裕がありませんでしたが、徐々に他人を思いやったり、積極的に話したりできるようになりました。今年はコロナの影響もありますが、福利厚生の一環として例年実施している社員旅行にも、参加してくれています。

 

  • 働きやすい職場環境づくりとして、どのような工夫をされていますか。
 まず、若手の従業員に対しては、社員と1対1でのカウンセリングを行っています。現場の不満を聞くこともありますが、現状について会社側の視点や自身の長所はどこであるのかを話しつつ、将来取り組んでもらいたい仕事内容についても伝えるようにしています。 

内装 また、昇進や給与査定とは別に、力量評価を行っています。進捗や成長ぶりを計るもので、毎年2月と8月に上司と面談をし、それぞれに合った目標を設定します。そして半年後に目標が達成できたか等を振り返ってもらいます。自分の成長を実感できることが喜びに繋がるのではないかと思いますね。目標に向かって努力をするので、現状より能力が下がることもありません。

 そのほか、柔軟な働き方を認めています。持論ですが、週5日出社しなくても、決められた仕事が3日で出来るなら、3日間の出社で構わないと考えています。従業員が100人以上いるので、色々な人がいていいんです。

 こういった取組のおかげか、この3年はほとんど人が辞めず、定着率は高いですね。

 

  • 最後に

 子育て環境日本一に向けた職場づくり行動宣言(外部リンク)や、ワーク・ライフ・バランス推進宣言を行っておられる企業様でもあり、多様性への寛容さがうかがえます。また、色々な人がいることを前提に、「人物像に応じた仕事を作れば良い」とおっしゃっていたのが新鮮でした。実際に、お話の端々から、社員一人ひとりの個性や長所を重んじる意識が浸透しているように感じました。

お問い合わせ

商工労働観光部労働政策室

京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町

ファックス:075-414-5092

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