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青年海外緑と文化の大使レポート(パラグアイ)

小谷博光(出身:京丹後市) 平成19年度2次隊(職種:野菜)

 私は今、南米のパラグアイ共和国にいます。南米と聞いて何が思い浮かびますか。サッカーやペルーのマチュピチュ遺跡、ブラジルのサンバなど様々なものがありますが、パラグアイはサッカーで有名です。例えば、世界的に有名な元ゴールキーパーのチラベルト選手はパラグアイ出身ですし、また現在日本の国内チームで活躍する廣山望選手も数年前までパラグアイで活躍してました。また、もちろんパラグアイ人はサッカーが大好きで、仕事が終わると、木製のゴールポストのある広場にぞろぞろと集まってきます。そして、おじさんや若者達は、毎日ボールが見えなくなるまでサッカーをしています。まるで子供の様にボールを追いかけています。
この写真が私が現在住んでいる街です。人口1,500人ほどの小さな街で、隣近所や街の中のことは皆互いによく知っています。田舎だからというのもありますが、パラグアイではテレレという冷たいお茶を回し飲みしながら世間話などをする習慣があるので尚更です。

 

 そんなサッカーと話好きなお国柄のパラグアイに、私は青年海外協力隊の野菜隊員として派遣されました。期待されている活動は、農業に力を入れている幼小中高一貫の学校の高校生を対象に、一般的な農業と有機農業の技術を普及することです。また、生徒の家を訪問して家族にも指導を行うことも望まれています。
 しかし、まだバイクが貸与されていないので、生徒の家を訪問して回ることはできませんが、学校では生徒達と共に畑に出ています。生徒達はよく働きます。日差しは日本と比べ非常に強く気温も高いのでうだるよな暑さですが、ぼうしをかぶり、くわを使って広大な畑を耕します。しゃべりながらでも怠けずに何時間も耕している姿は、小さい頃から畑で親の手伝いをしてきたことを連想させます。
 下の写真は学校の野菜畑です。私は野菜が専門分野なので野菜畑で主に働きますが、穀物や果樹、家畜などぞれぞれ専門の先生がいて共に働いたりもします。ところで、畑の写真を見て何か感じませんか。 

 

 私が赴任した当初に撮った写真ですが、非常にきれいで整備された畑です。部分的ではありますが寒冷紗(日よけのため)や冠水チューブが整備されていて、畑の整備という点では何も言うことはありません。日本のやり方で寒冷紗や冠水チューブなどを指導することもできますが、彼ら自身で考えて作りある程度の野菜栽培が可能な状態をわざわざ壊す必要はありません。むしろ、私は彼らを褒めました。私は他の所で協力できればと思います。
 任地に派遣されて5ヶ月が経とうとしていますが、私はその期間ここでは何が必要で、自分の技術や情報をどの様に変化させて伝えようかと考えてきました。どの部分に協力できるかは、ある程度目星が付いてきました。現在は、この地域にある資源を色々使いながら、私の技術や情報などが効果を発揮できるかどうか試みています。なぜこの地域の資源を使うかというと、将来この学校を卒業した子供達はほぼ農民となり両親の畑を手伝うので、その際に各自の家の近くで簡単にしかも安く調達できる資源でできる技術というのは、彼らの役に立つと考えるからです。
 あと約1年半の任期がありますが、私は彼らの後ろからボソッと助言をし、彼ら自身が技術や情報の大切さに気付いてえもらえるような活動をしたいと思います。
 下の写真は、ホームステイ先の家の向かいの子供達です。決して経済的に豊かだとは言えませんが、毎日毎日一所懸命生きています。帰国する頃には、私は彼らの笑顔から多くのことを学んでいると思います。 

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