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青年海外緑と文化の大使レポート(ガーナ)

坂本大祐(出身:京都市) 平成19年度4次隊(職種:水資源開発)

 ガーナに来て1年と半年が経ちました。とても元気に過ごしています。日本が2010年ワールドカップ出場権を世界最速で獲得したうれしいニュースがあり、先日、ガーナもアフリカ大陸最速で出場権を獲得するという、これまたうれしいニュースがありました。日本とガーナがワールドカップで対戦すれば、どっちを応援しようかと悩みました。しかし、日本とガーナの親善試合(9月上旬に実施されました)の日本が勝ったという結果を受け、ガーナ人に「日本はガーナより強い!」と試合直後は会うガーナ人全員に自慢していたので、やはり日本を応援するのだなと思います。さて、今回はガーナ国で感じる宗教観、アフリカとガーナについて感じることの2点について報告します。

 


 仲の良い村の子ども達と


 まずはガーナ国で感じる宗教観から。私自身、宗教に詳しくないですが、ガーナでは宗教という世界に触れる機会が多く、あえて報告したいと思います。世界各国にはキリスト教やイスラム教、仏教などがあります。私が活動する地域では、市内はキリスト教の方がいらっしゃいますが、村落部はほぼ100%イスラム教徒です。9月はラマダンと呼ばれるイスラム教徒にとって断食の時期。朝3時頃起床し、4時頃までに朝食を済ませ、その後夕方6時まで水、食べ物を一切摂取しない、イスラム教徒ではない私から見れば、非常に過酷と感じます。その間、1日5回のお祈り(1回目は朝5時、最後の5回目は19時頃)もかかさず実施します。先日、「ラマダンをどう思うか?」との私の質問に対し、配属先のイスラム教徒の方が「今は雨季で涼しいからいいけど、今がもし乾季だと日中とても暑いから、水を飲めないことに耐えられるかな~。」という回答を受け、思わず笑ってしまいました。村落部での活動が多い私。ラマダンの季節には、イスラム教徒の前で、日中に水を飲んだり、食べ物を食べたりすることに少し躊躇します。そんな時、「私はイスラム教徒じゃないからね。」とまず発言、そして堂々と飲んだり食べたりしています。私の活動する地域は、会議の始まりと終わりは必ずお祈りをするなど、宗教に触れることが日常としてあります。しかし、整備もきちんとされていないバスで、とんでもないスピードを出す運転手の「事故は神様が決める。」という発言はちょっと、私には受け入れることの出来ない宗教観だなと思ったりもします。

村人との水問題会議

 次はアフリカとガーナについて感じること。多くの日本人がアフリカに対して持つイメージは大草原にキリンや象、貧困、過酷な生活環境等ではないでしょうか。私もガーナに来る前はそのようなイメージを持っていました。ガーナで生活して思うことは、アフリカは非常に生活レベルでの貧富の差が激しくなっている、そして、簡単な言葉ではうまく説明出来ない大陸だと思います。ガーナの首都は、この国が本当にアフリカかと思うほど発展しています。主要な都市部は水道及び電気とも比較的安定して供給されています(断水や停電はありますが)。パソコンとインターネットの普及も進んでおり、市内いたる所にネットカフェ(単純にインターネットだけする場所)を見かけます。一方、市内を出た村落部では、電気も水道もない村が多く存在し、土で出来た家で生活する方も多くいらっしゃいます。単純に日本から、この村落部の光景を見れば貧困と写るし、確かに生活レベルは低いと思います。しかし、そこに住む人たち、特に子どもは本当に元気だと、現場にいて感じます。しかし、村落部は小学校があっても教える先生がいなかったり、英語が教えられていないなど(ガーナの公用語は英語)、将来的に不利な立場にならざるを得ない環境が存在しています。普段の生活やアフリカについて編集されている雑誌を読んだりして、アフリカ理解に努めていますが、とても漠然としています。それと同時に、日本は本当に素晴らしい形で発展してきた国だと思います。
 私の活動は「安全な水供給」に関することです。簡易水道施設整備計画及び設計補助、持続性を視野にいれた既存水供給システムの再構築(井戸含む)、溜め池の水を水源とする水供給システム形成の調査など、なんでもやっているような気がします。とにかく一年目にいろいろ試みたことが、2年目になって線としてつながり始め(活動報告及び結果は次回の最終号で報告したいと思います)、そして現在、活動がなんとか軌道に乗っていると感じています。そんな中、ガーナでの活動も残り半年となりました。日本にいるとても大切な人を毎日想いながら、特に交通安全と治安には気を付けて充実した毎日を過ごせたらと思います。

 
 水道修繕工事の監督

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