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青年海外緑と文化の大使レポート(タンザニア)

卒業式の代わり

野川 敦司(出身:木津川市)平成19年度2次隊(職種:自動車整備)

1月から始まった私の仕事、自動車整備科3年生の担任としての仕事は12月5日に仕事を終えました。

たった3人の生徒から始まった私の授業は、いつしか22人全員が集まるようになり、掛け算から始めた授業内容も電子制御エンジンまで到達し生徒達を学校から送り出しました。

学校運営資金の関係から卒業式は無くなってしまったけど、生徒達がお金を出し合って、お別れ会を開催してくれました。

夕方、ダラダラ(ハイエースのバス)の運転手と交渉して、生徒が貸し切って学校まで迎えに来てくれました。
それにほぼ全員が乗り込んで会場近くまで向かう時は、遠足気分でした。

4時に集合して、食事が出てきたのが7時を過ぎていましたが、意外にも生徒全員が集まるという奇跡が起こり、クラスリーダーの司会で始まったパーティーは徐々にテンションを上げていき、思い出話や試験の話しに花が咲き、大騒ぎになりました。
こんな感じは日本と全然変わりません。

私からの卒業記念として、全員に写真を2枚ずつ(集合写真、生徒と私の2ショット)プレゼントしました。みんな喜んで見せ合い、大切にすると言ってくれました。

大勢集まった食事の前には、キリスト教バージョンとイスラム教バージョンのお祈りを全員でするのがタンザニアの面白いところです。


乾杯の後、一人ずつ私にメッセージをくれたのがとても嬉しかったです。

一つ紹介したいと思います。

フェドリックからのメッセージ

「まずは、神に感謝します。
そして、次にアツシ先生に感謝します。
俺は、ずーっと学校が嫌いでした。でも、このクラスになって、アツシ先生の授業を受けて初めて学校が好きになりました。 だから、毎日学校に行ったし、電子制御エンジンやオートマチックトランスミッションを学ぶ事ができました。 
これから、仕事を見つけて、先生を安心させる事を約束します。
そして、クラスメートに感謝します。
1年間、助け合って、教え合って、楽しい1年でした。クラスメートのみんなが仕事を見つけて幸せになるように祈っています。

最後にもう一度、俺達の面倒を見てくれたアツシ先生に「ありがとう」といいます。」
(スワヒリ語直訳)

話好きのタンザニア人の生徒全員がスピーチするので、とても長いし、いちいち盛り上がるからとても楽しい時間でした。

もちろん最後には私のスピーチが回って来ます。


これも、紹介しておきます

「まず、たくさんのメッセージありがとう。全部理解できたよ
俺が最初に教えたのが数学だったのを覚えてるか?
 たぶんお前らは「外人の先生、英語もろくに話せないし、スワヒリ語も挨拶程度かよ!ちゃんと教えられるのか?」と思ったに違いない。
 俺は、おまえらが掛け算や割り算も出来ないのを見て「こいつらに電子制御なんて理解できる訳ない、これからなんて難しい仕事をするんだ」と思ったよ。(笑)

毎日少しずつスワヒリ語を勉強して、今では授業ぐらいは英語で出来るようになったし、お前らも俺の変なスワヒリ語をよく理解してくれた。なんとか、全ての授業を終わらせる事ができたよ。いい仕事ができたと思う。ありがとう!(盛)

俺が、マラリア(高熱)になったとき、アメーバー赤痢になったとき、お前らは家に来てくれたり、病院に来てくれたよな? ありがとう。 おかげで早く元気になれたよ。ありがとう。(大盛)

 さて! これから、お前らはそれぞれ地元に帰っていく。 
昨日言ったように早く仕事を見つけて欲しいと思う。
 タンザニアで仕事を見つけるのは難しいのはよく知っている。でも、よい行いをする事、ちゃんとした言葉を使って話す事が出来た時、神様は必ず助けてくれる。(特盛)

最後に一つ、お前らは永遠に俺の息子達だ!!(超盛) 」
(スワヒリ語を直訳)

もちろん、超ハイテンションになった生徒達は立ち上がり踊りだしと大変でしたが、店を貸しきっていたので他のお客さんに迷惑をかけることなく騒げました。 

そして最後に、全員を立たせて、いつもの授業終了の挨拶(日本式)

「Sasa! Nyunbani time!(さて、家に帰る時間だ!) それでは、授業を終ります。」

「ARIGATOUGOZAIMASHITA!」


最後の挨拶も元気に言ってくれた私の生徒達に感謝します。

彼らがこれからも、ずっと幸せでありますように・・・・・。


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