京都府家畜改良増殖審議会の議事要旨
1 開催日時
平成17年12月21日(水曜日) 午後1時30分から4時30分まで
2 場所
京都府公館4階第5会議室
3 出席者
【委員】
小瀧 茂委員、杉本 好美委員、椿 昇委員、寺町 篤子委員、新山 陽子委員、西田 弘毅委員、原 哲男委員、廣瀬 佳代委員、宮崎 昭委員、村上 武久委員、樅木 誠委員、矢野 史子委員、吉村 豊信委員、(以上13名)
(1名欠席 牛田 一成委員)
【事務局】 鞍掛農林水産部長、地脇畜産課長ほか12名
【傍聴者】 0名
4 議題
(1)あいさつ 鞍掛農林水産部長
(2)会長の選任
(3)部会の設置、部会員の指名及び部会長の選任
(4)審議事項
(5)報告事項
5 内容
(1)あいさつ
鞍掛農林水産部長
(2)会長の選任
- 委員の互選により、宮崎委員を会長に選出。(京都府家畜改良増殖審議会規則第4条第2項による)
(3)部会の設置、部会員の指名及び部会長の選任
- 肉用牛部会と酪農部会を設置。(同規則第9条による)
- 部会に属する委員を宮崎会長が指名。(同規則第9条第2項による)
- 部会員の互選により、部会長を選出。(同規則第9条第4項による)
肉用牛部会
小瀧 茂委員、杉本 好美委員、椿 昇委員、新山 陽子委員、西田 弘毅委員、原 哲男委員(部会長)、村上 武久委員、吉村 豊信委員、(以上8名)
酪農部会
牛田 一成委員(部会長)、寺町 篤子委員、椿 昇委員、廣瀬 佳代委員、村上 武久委員、樅木 誠委員、矢野 史子委員、(以上7名)
(4)審議事項
ア 京都府肉用牛改良増殖計画(案)について
本案を家畜改良増殖法第3の3第1項の規定により定める「京都府家畜改良増殖計画」の最終案とすることが承認された。
主な意見
- 改良を進めるためには、京都府内の雌牛に適した種雄牛づくりが重要。
- 京都府で作出した種雄牛の利用を基本とすることについては、是非とも継続して欲しい。また、家畜改良事業団等で作出された種雄牛の補完的利用に当たっては、生産者、生産者団体、市場開設者を交えて十分に議論し方向付けすることが必要。
- 生産基盤強化(繁殖雌牛の増頭)は、これまでから生産者、生産者団体、行政がそれぞれの立場で精一杯頑張っているが、飼養頭数の減少傾向はなかなか改善しない。これまでのような総論的な取組みでは増頭目標の達成は厳しい。推進母体となる組織づくりや重点地域の指定など、一歩踏み込んだ新たな取組みが必要。
- 産肉性の改良目標達成に向けては、遺伝的改良に加え、飼養管理方法の改善、特に繁殖農家におけるほ育・育成対策の強化が重要。
イ 京都府酪農・肉用牛生産近代化計画(案)について
委員からの意見を踏まえ本案に修正を加えたものを、酪農及び肉用牛生産の振興に関する法律第2条第3項の規定により農林水産大臣と協議する計画案とすることが承認された。
主な意見
- 肉用牛繁殖では29戸の新規参入が見込まれているが、指標に示されている経営では生産性が低く魅力的でない。新規参入を進めるならもっと収益性を向上させることが必要。
- 牛乳は、近年、需給バランスが崩れている。今後、牛乳の消費拡大が期待できないことから、計画生産量を減らさなければならなくなるだろう。高能力牛を揃えた生産効率の高い経営が一層求められることになる。そのためには個体能力の向上が喫緊の課題であり、目標数字以上になるようそれぞれが努力することが重要である。
- HACCP手法の導入は、処理工場段階では可能であるが、農場段階では無理だと考えられている。農場段階で要求されるのはGAP(適正農業規範)。
- 「安心・安全の確保」と表現されているが、「安全と信頼の確保」若しくは安心を削除して「安全の確保」とされた方がよい。なぜなら、確保すべきは安全と信頼であり、それが担保されたときに消費者が感じるのが安心。日本ではこれまで整理されずに使われてきたが、供給側が安心を確保するというのは論理的にもおかしい。
- 確保・育成すべき担い手の第1は、退職者などの高齢者ではなく、新卒者や若い後継者であると考える。これを計画に明記すべき。
- 食育の推進においては教育機関との連携が盛り込まれているが、担い手の確保・育成おいても、教育機関との連携による取組みが盛り込めないか。
(5)報告事項
ア 京都府産鶏卵トレーサビリティシステムについて
イ 放牧(レンタカウ)の推進について
ウ 家畜排せつ物の適正処理と利用の推進について
エ 京都府の高病原性鳥インフルエンザ防疫対策ついて
オ 畜産技術センターにおける研究成果について