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令和7年7月25日(金曜日)午後3時から同4時30分まで
京都府医師会館会議室「212・213」※WEBも併用
(出席委員)
松井道宣、山田香、髙月裕子、谷口浩之、杉本清彦、水野加余子、坂野晴男、河合美香、木村祐子、中西純司、藤林真美、福田千紗、城野瑞穂、小国久美、塩見佳扶子、山口薫、硲伸二17名
(欠席委員)
柏木佳久、松永敬子、杉浦正省3名
(事務局)
相馬指導部長、井上保健体育課長 他事務局19名
(1) 開会
(2) 委員紹介(事務局より出席者紹介)
(3) 役員選出
(4) あいさつ(会長)
(5) 報告事項
今年度の事業について
(6) 協議事項
「第2期京都府スポーツ推進計画」の具現化に向けて
府民のスポーツ関連率向上のための取組について
(7)閉会あいさつ(相馬指導部長)
【説明(事務局)】
第2期京都府スポーツ推進計画の取組状況、主な取組事業について説明
【質疑応答】
特になし
【説明(事務局)】
推進計画の具現化に向けた、府民のスポーツ関連率向上のための取組について説明
【質疑応答】
〇委員
2点伺いたい。まず1点目は、資料のようにスポーツの価値を心身の健全な発達などといった手段的な価値として書かれると、これらを達成しないとスポーツと呼ばないのだとなってしまいかねない。スポーツは自発的な運動の楽しみを基調とする文化で、様々な価値を持っているとかスポーツは個人的な価値や社会的価値を持っているぐらいの記載に薄められた方がいいのではないかということが1点目の意見である。
2点目は6ページのスポーツ関連率をまとめられた表である。スポーツ庁をはじめとしたスポーツ実態調査では豊かなスポーツ生活という観点を取り入れている。スポーツを「する」、「みる」、「支える」という活動が日常生活に定着している状態を豊かなスポーツ生活と定義している。資料の図でいうと真ん中の部分である。この真ん中の「する」、「みる」、「支える」をすべて行った人は何%なのか。私がスポーツ庁のデータを再分析し直した時は、日本では豊かなスポーツ生活を送っている人は4.9%しかいなかった。ほとんどがスポーツを「する」と「みる」であり、24.3%ぐらいであった。豊かなスポーツ生活を送っている国民というのは実は少ないことがわかっている。それに対して京都府はどうなのか。スポーツを「する」と「支える」、「する」と「みる」、「みる」と「ささえる」といったところをランク付けし、京都府民がどの程度豊かなスポーツ生活を送っているのかということを数値として出される方が、「する」、「みる」、「支える」を独立した形で数値を出すよりもスポーツ関連実施率を高めるため、政策つくるときには大事ではないかと考える。スポーツ庁のデータではきちんと取られているので、これからの京都府のスポーツ政策を決める上では交わっている部分のデータを、もう一度データ分析し、吟味された方がいいかと考える。
→●事務局
事務局としても分析する中で交わっている部分は非常に気になるところであった。今後、中間見直しに向けても、この辺りを精査していく必要あるかと考えている。また、自発的な楽しみ、文化的、社会的という辺りについては総じて「きっかけづくり」というところでまとめさせていただいた。ご指摘いただいたように、もう少しデータも活用しながら、内容を見させていただけたらと思う。
→〇会長
スポーツはもっと身近であって、すぐ手が届くとこにないといけないものが、かえって表現によって敷居が高くなってしまったという指摘であったと思う。
→〇委員
スポーツの持つ価値を手段的に書かれると、こうでないとスポーツではないとなりかねないので、ぜひ、自発的な楽しみを享受するのだという個人的な価値や社会的な価値があるという表記にされた方が、スポーツを見たり、したりする側が自由に価値づけできる。そもそもスポーツには価値がないものであり、スポーツをやっている人間が健康に役立つとか言っているだけであって、世の中にはスポーツには価値が無いからやらないという人は40%近くいる。だから、こうでなければスポーツではないというのは、やめたほうがいいというのが私の個人的な意見です。ぜひご検討いただければと思う。
〇委員
スポーツ推進委員の活動として、地域の方に対し、スポーツよりは体を動かすことを基本とした軽スポーツを紹介したり、ニュースポーツの研修会を行っている。私の住む地域では、年に2回「スポーツに親しむ日」をつくり、誰でも参加できるようにしている。小さな子どもがいるお母さんに向けて保育士も用意しており、子どもが3歳ぐらいになったら、一緒に家族で参加してもらえる。子どもから高齢者まで誰でもできるスポーツということでボッチャやスクエアボッチャを年2回ほど実施している。また、体力テストを実施している。皆さんは自分の体力がどれだけあるのか把握するために来られる。なかなか宣伝が行き届かない課題もあるが、毎年やっているので再度来てくださる。新しい方を寄せるのが課題だが、結構な人数が来てくださる。「スポーツ」というと身構える方はおられるが、体を動かしに遊びにきたらいいんだよという感じで行っている。
〇委員
スポーツって何なのかっていうのが聞きたいところである。例えば、朝早くにいろんな年齢の方が歩いてられますし、私自身も運動する時間というのがないので、早朝に起きて30分から40分歩くのだが、これもスポーツになるのかお聞きしたいところである。いろいろ地域で何かするっていうのは大切なことだと思う。歯科医師会でも、年1回、歩く会というのを設けて、会員から家族も取り組めるというようなことをしており、団体でも取り組むということが大切かと思っている。
→〇会長
散歩は立派な運動・スポーツである。ウォーキングというと格好いいが、あまり意識高くならない方がいいのかわからないが、体動かすということは大事なことだと思う。スポーツと意識してないけれど、実は体を動かしているという例はたくさんあるので、これでなければいけないとか、こういう種目でないといけないってことは、特にないのかなと思う。
〇委員
実態調査の内容のスポーツをしたかという問いに対して、私はしていない。スポーツの苦手な人生を歩んできたが、「支える」という部分で、選手を支えていくうちに、実は自分も活動量が増えていた。具体的には大会があると、それを応援に行くことで、1日1万3千歩ぐらい歩いていて、普通に仕事をしている日よりも、歩数が多かった。特化したスポーツ競技にたどり着けない環境にある人も中にはいると思うので、そういう人たちには、ぜひ観戦に行くとか、支えるとかいった参画をしていただき、支えている選手が良い成績を残せば、よかったな、うれしかったなと思い、精神的にも心の豊かさも得られるので、スポーツの関わり方はもう少しトータルで考えるということも大事かと思う。あとは、中学校の部活の地域移行について、これまでもよい結果が得られていたが、人生の中で心身の成長のスピードが一番速い時期に、今後は教育機関から外れた中でのスポーツ活動の運営・実施になるが、これは教育機関に包含しておく必要があるのではないかと考えている。中学校部活動の地域移行がスタートし、すべてが未知だと思うが、スポーツ活動をする人が減っては困るなと私は思っている。子どもたちに「みる」とか「ささえる」ということもスポーツ活動の一環だということを部活以外の教育活動の中で伝えていくことが、これから必要ではないかと感じている。
〇委員
私自身も現役のときは1日10時間ぐらい泳いでいた人間だが、今やラジオ体操を1回やっただけで、満足するぐらいの感覚になる。日常生活の中で、運動がどういうきっかけで、どれぐらいのものかということは、その人それぞれの定義があると思うので、最初に委員がおっしゃったような、スポーツへのハードルを下げるという部分は非常に大切になってくると思う。それがまず1点目である。もう1点は、京都府は文化の面でもうすごく発達しており、例えば、神社などで、御朱印を集めることが流行っているため、集めている方にウォーキングの意識づけをしてあげるようなものが、御朱印帳やアプリであったり、万歩計みたいな形で文化と関連づけるということも、運動・スポーツに関わるきっかけづくりになるのかなと思う。
→〇会長
ご褒美ではないが、満足感というものが、スポーツするにあたって大事ではないかというご意見であった。
〇委員
京都府レクリエーション協会の事業の中に健康スポーツの普及というものがある。0歳から100歳以上のおじいちゃん、おばあちゃんまでがともに参加できる健康スポーツというのを広めており、この活動が府民の皆さんに広がっていくといいなと思っている。子育て世代は私の周りにもたくさんいるが、スポーツやりましょうよって言っても、なかなか難しく、ハードルが高いのが現実かなと思っている。一方で、子育て支援という視点からは、みんな何かを欲している。誰かに助けて欲しいとか、どこかの広場に行ってストレス発散したいといったことがある。スポーツ振興ということだけではなく、子育て支援を担当している部局との連携も、1つの手段かと思う。あと働き世代のお父さんも、時間がないとか、ちょっとしんどいわっていうのは、よく聞くことだが、その一方で、24時間の機械だけ置いているスポーツジムが増えてきており、会員もたくさんいらっしゃるようである。今の社会状況や家庭事情とかに応じた、環境づくりも含めた施策整備が大切なのかと日々、感じているところである。
〇委員
データを見させていただき、当然だと感じている。30歳代の男性の数値が低いのは、仕事等に多くの時間を取られているから、仕方ないことだと思う。だが、女性の方が10ポイントも高い。なぜかはわからないが、1つには小学校では社会体育の活動をしており、そこでは、私の見た限り、お父さんが一緒に行っているよりも、お母さんが送迎などで関わっていることが多い。これに関していうと、子どもたちが今以上にスポーツに親しみ、スポーツごごろを持てば、自然と親の世代と一緒になって、運動に親しむことができるのではないか。また、即効性はないが、小学校教員が日々の体育の授業において、運動が苦手な子どもたちが体を動かすことは楽しいな、やってよかったなということを味合わせるとか、スポーツは仲間に誘ってもらってやろうかなというスタートも多いと思うので仲間づくりを進めるなど、体育の授業を通したスポーツに対する興味関心を高めていくことが、10年、20年先かもしれないが、スポーツに親しむ人を増やすことに繋がるのではないかと思う。現状は体育の授業を自信を持って指導できる先生は本当に少ないし、学力向上という名のもとに、国語や算数を研究している学校は多々あれど、体育を研究している学校というのはほとんどないと思っている。学力もそうだが、コミュニケーション能力は健康な体に支えられていると思っているので、我が連盟ではこのようなことを大事にしていこうと呼びかけ合っている。
〇委員
これから部活動は地域の方にという世の中の流れになってきている。私も体育教員で長らく中体連組織に携わってきた。小学生に中学校で何をしたいかと聞くと部活動がしたいという児童が多い。
中学校入っての楽しみは部活動。勉強は少なく、部活動をしたい。部活動に入る生徒は7~8割、学校によっては9割近くの学校もあり、文化部も入れると、さらに率は上がる。今、部活の数や子どもの数が減ってきており、大人たちは学校にやりたいスポーツが無いのではないかと思うかもしれないが、自分の通う学校にある部活動の中から選択することに何の疑問を持たない子は多い。なぜ、その部活に入ったかというと、友達が入るからということが一番多い。最初はそういうきっかけだが、3年生の最後にはこの部活動でよかったと満足して卒業していく。高校に入るとスポーツから離れる子も多く、中学校で競技スポーツを終える子が多いのではないかと思っている。また、中学校に部活がなくなり、地域に活動できる場ができると思うが、子どもたちがやりたいスポーツ活動を自分で選ぶとなったとき、選ぶための何かやりたいという意思表示が子どもたちの中に備わっているのかなと思うところもある。気持ちがあれば活動を自分たちで選ぶと思うが、なかなかそこまで子どもたちに決める力はついているかは疑問に思うところである。中学校の部活動が、これからどうなっていくのかわからないが、地域に移行したときに、スポーツをやっている子どもたちの数、実施率がどうなっていくのか危惧するところである。人口減少の問題もあり、競技スポーツの道をきわめていく子もだんだん手が届かなくなり、難しくなってくると思うので、そのあたりをどう対策されるのか、疑問に思ったりもするところである。
あと個人的な話だが、身近にフラダンスを始めた者がいる。それは友達に誘われ、やっているのを見て楽しそうということで始めた。活動を個人でやっておられる場合と、集団でやっている場合などあるが、活動を広める方法はないのかと感じている。ここからスタートできますとか、興味があるものを紹介していくことは非常に大事だと思っている。
また、総合型地域スポーツクラブにも携わっており、親子でヨガ教室を実施しているが、親が子どもを連れ、集まった子どもたちは遊んだり、時々ヨガの真似事をしたりする。そういったことも、なかなか参加しにくい方が、参加するためには子どもたちと一緒に参加できる機会があることは非常に大事かなと思う。
→〇会長
子どものころにスポーツに親しんでいると、大人になっても続けている率が高いデータはあるのか。そうなると、先生方の役割が大きいということになるのでよろしくお願いしたい。
〇委員
エンジョイスポーツの中にある障害者スポーツ指導員養成は、昨年度と今年度、養成講座が開催されていない。何とか開催していただけたらと思う。障害のある方が体育館の方へ、何かスポーツ活動ができないか聞いたときに、どのように指導したらいいかわからないと言われ追い返されたというような例も聞いたりする。
振興会として取り組み始めた京都府の北部地域でプールを楽しみましょうという事業を、昨年度、舞鶴、福知山、綾部といった地域で実施できた。舞鶴では26名の障害のある方が参加された。様々な補助金を受け、実施することができ、プールサイドで使う車椅子などを購入していただいた。また、9月に綾部で実施するが、ぜひ参加したいという方が増えてきている。あわせて陸上競技にも3年前から取り組んでいる。京丹後市にある競技場で一般の方も障害のある方も生涯スポーツに親しみましょうということで始めた。南の地域でもチャレンジパラスポーツをやっている。このように、今以上に障害ある方がいろんな形で参加できるものが何かできないかと模索している状況である。
〇委員
スポーツの楽しさを考えたときに、競技スポーツの楽しさというと目標に向かって、日々努力をして、心身ともにストレスをかけ、苦しさもあるが、それに耐え抜いて達成したときがアスリートにとっては楽しさ、達成感、充実感みたいな部分があると思う。一方で、ランニングを考えたときに、私自身、地元のランニングクラブにも所属しているが、そこのクラブの方々は、勝つことを目標にしているわけではなく、みんなで楽しく走って、大会にも出場するが、別に記録や順位を目指すわけではなく、ただ集まって走って、そのあとに飲んだりというような、同じランニングっていうキーワードであったとしても楽しみ方が全然違う。競技スポーツと健康増進ということでスポーツというくくりはすごく難しいが、同じではないので混乱してしまう部分はあったりする。
また、大学で実技の授業を担当しており、今の学生の体力レベルが低くて心配になり、将来的にあなた方の平均寿命まであと何年だとかという話をするが、その時にランニングをぜひ、なんて言っても絶対に拒まれるっていうことはわかっているので、近年は、音楽をかけたりして指導をしている。過去であれば、音楽をかけて体を動かすダンス的なことは、男性、女性という言い方はいけないが、男性は基本的にやりたがらなく基本的に拒否反応を起こしていたのが、今は積極的にやるようになっている時代でもある。一方、様々な刺激ということで、健康づくりのために外部から講師を招聘し、中国の太極柔力球という、誰も知らない、みんなスタートラインが一緒の種目を実施した。ラケットとボールを使うのだが、太極拳を利用し、音楽をかけ、綺麗な服を着るといった魅力を感じる学生が、特に女性はすごく優雅に行い、ラケット、ボールを巧みに操ることに面白さを感じる学生もいた。授業の最後に感想を聞いたとき、男子学生はすごく綺麗でした。本当に優雅にラケット、ボールを巧みに操られて、自分もできるようになりたい。やってみたいという感想を述べ、そういう時代になっているのかなと思った。競技スポーツとは全然違うが、健康づくりのためにと言うと、いろいろなアプローチあるが、音楽や衣装だとかいったことも、ある意味きっかけになるのかなと思っている。
健康づくりのガイドラインも過去であれば、日常生活にプラスして体を動かしましょうということだったのが、もうプラスアルファではなくて日常生活の中で体を動かしましょうとなっている。階段などをできる限り歩くといったことや、喫緊の2023年のガイドラインは、もっと座位をなくしましょうっていうことになっている。高齢化社会ということもあるが、いろいろな側面から考えたり、情報共有していく必要があると思う。
〇委員
私は、運動を「目的化」せず、もっと気軽でハードルの低いものとして捉えてもらえると良いと考えている。20年くらい前、「非運動性熱産生(NEAT)」という概念が注目を集めた。これは、スポーツなどの明確な運動ではなく、日常のちょっとした身体活動、いわば“ちょこまかした動き”が、1日の身体活動量として非常に重要であるという考え方である。当時の研究では、肥満者と非肥満者とを比較した際、後者の方が日常的な小さな動きの積み重ねが多く、それが体重管理に大きく寄与していることが示され、多くの関心を呼んだ。このような「NEAT」や「座位時間の短縮」は、健康づくりの観点から非常に重要であり、今後ますます啓発していく必要がある。その際、単に「運動しましょう」と訴えるだけでは、多くの人にとってハードルが高くなってしまう。むしろ、健康支援や子育て支援といったテーマと結びつけて取り組むことで、日常生活に自然に組み込んでもらえるのではないかと考えている。例えば、職場のエレベーター前に「3階までは階段で上がりましょう」といったステッカーを貼る、保育園や小学校などで簡単なストレッチに取り組む、あるいは専門家を招いて教室とは言わないまでも、身体を動かして「気持ちよかった」「すっきりした」と感じられるような体験を提供する。そうした積み重ねが、結果として身体活動量の増加に繋がっていくのではないか。
また、大学や専門家と連携し、講演をしてもらうことも有効である。ちょっとした活動の積み重ねや、スポーツへの関心を高めるために、エビデンスとともに情報提供していく。そうした小さな体験の繰り返しによって、人々の行動変容が促されることを期待している。
〇委員
競技スポーツは、国体で上位を目指しましょうとか、全国大会で上に行きましょうというところを目標としている部分がある。生涯スポーツは少し違うかもしれないが、今、シニア世代でも80代から90代の方も、大変たくさんの方がバドミントンしてくださっている。その一方でスポーツをするけれども、大会を支えるといったことをしたいとは思わない方がたくさんいることも現実である。私はずっとバドミントンしてきて、大会運営するのも好きというところがあったので今、理事長職をさせていただいておりますが、自分がすることの方が大切で、手伝うのは面倒くさいという方が増えているのが協会としては大きな課題だと思っている。
例えば、レディース連盟でしたら、自分の子どもがやっているから自分もやってみようかとか、お母さんがやっているから自分もやってみようという子どもが増えるという相乗効果はあると思っている。無関心層や子育て世代の方を取り込むということでは、身近な体育館に、いろんな教室があると参加しやすいのかなとは思う。教室が日曜日とかにあると、競技団体としては体育館をなかなか利用できなくなるというジレンマもあり、皆さんと一緒に考えさせていただくときに、相反する思いを持ってしまうっていうところがある。だが、皆さんの意見を聞きながら競技スポーツとしても、協力できるような形でやれればいいなとは思っている。
〇委員
まずは無関心層について理由や原因等を考察する必要があると思った。考察結果から教育委員会としては、小学校や中学校で生涯スポーツに繋がるベースの授業づくりが大きな責任だと思った。教員は日々の授業が、生涯スポーツへの関心に繋がることを意識して授業づくりをしていかなければならないと痛感した。
協議内容について具体的な例を3つほど考えてきた。1つ目は、福知山市は、市民の健康増進を目的にした健康アプリを作っている。KENPOSという。自分の毎日の目標歩数を打ち込み、目標歩数以上になったら1日1点もらえる。その1点は、1円に換算することができる。1円がたまっていけば、市内のお店で、使うことができる。この方法は子育て世代や高齢者世代等にも、運動への意欲付けの一つになるのではないかなと思っている。また、毎日アプリを開くだけでも、ゲームへの参加券をもらうことができる。付け加えて、そのポイントは「教育のまち福知山」を充実発展させるために各小中学校へ寄付することもできる。さらに、健康増進イベントなど、情報が得られるようにもなっている。このアプリは時代にマッチするゲーム感覚の良い取組だと市民として自負している。
2つ目は、市のホームページなどは静止画が多い。これを、ボッチャや輪投げなど動画で配信すると、これぐらいだったらできるかもしれないと思ってもらえる。人の顔がたくさん写っていると興味を持つので。興味関心を高める動画の配信は有効ではないかと思う。
3つ目は、行政は大きな役割、責任を持っている。各種団体との計画的な中長期の目標に向かって、子育ての集まりや、高齢者の集まりに出向いて啓発する草の根運動が必要ではないかと思う。具体的には楽しさや仲間づくりに加え、貯金体操のような実演も行うなどの意欲関心を高める積極的な取組が大事になるのではないかと思っている。
〇委員
すごく大きな観点といたしまして、運動・スポーツのメリットとして、スポーツによる人づくりがあり、そしてスポーツによる健康づくり、そして仲間づくり、地域づくり、そして一番はまちづくりかなと思う。こうした点に貢献するのではないかと思うので、そういった点もアピールをできると思うのが1点です。もう1つは、西京極総合運動公園には体育館やわかさスタジアムといった、いろんなものがあるが、スポーツ振興室では、スポーツに関係のない方々でも、公園に来てもらって、スポーツをしている方をまず見て、そして、少しでも運動・スポーツをしていただけることができないのかなという少し大きな視点でも考えようと思っている。
このよう点で、少しでもスポーツをしていただける人を増やすことができるかなと思った。
〇委員
今日のテーマに関して、即効性という面はないと思うが、子どもの間にスポーツに触れておくことは大切と考えている。今年から教育委員会と一緒に、小学生に複数のスポーツを体験していただく体験教室をやっていこうと計画している。3つぐらいのスポーツを1日の間に体験していただくこととし、サンガやハンナリーズといったプロチームのコーチに指導力を活かしていただいて、子どもたちが楽しく体験できることをやっていこうと思う。これが将来的に、大人になって運動することに繋がっていければという思いで事業をさせていただこうと思ってる。もう1つは、我々の年齢になってくると運動を始めるきっかけとして、体重が増えたとか、健康診断で引っかかったとか、数値で示されるとやらないといけないというような、頑張るきっかけにはなるのかなと思う。京都府でも京都府トレーニングセンターがいろんなイベントにおいて筋力などを測定する機会を作っている。健康診断とか人間ドックとか、いろんな場があると思うが、数値化したものを見て、きっかけになっていただければと思った。
〇委員
福知山の取組は、とても魅力的だと思った。
資料の4ページのスポーツをしない理由の仕事、家事、育児、介護、これはものすごく体力使うので、わざわざ運動しなくてもすごい体力を使っている。だから、この方たちにいるのは多分、息抜きになるような、そういうお世話の仕方である。高齢になって運動・スポーツをしないという方や、理由なしという方を何とかちょっと引っ張り出し、人と交わるのが嫌なら、その辺を歩くだけでもいいし、家にじっとしているぐらいなら病院にでも行ってほしいと思う。今、暑いので不要不急の外出は避けろとか言っているが、家でクーラーつけてじっとしていたら本当に動けなくなってしまうので、どんな理由でも歩きに出ていただきたいと思う。私はスポーツを専門としてやってきたが、2時間スポーツをしに行くよりも、近くの公園を歩いている方が歩数やカロリーが多く消費されるので、どういうことかと思う今日この頃だが、自分で外へ出て歩いてほしいということを声を大にして言っていただきたい。そうすると歩くことに対する良い点も見えてくるかと思う。また、こういったアンケートはこれからもきちんと取っていっていただきたい。
〇会長
今日は委員の皆様からそれぞれのお立場でご意見いただいた。
これを受けて、京都府としてどういうふうに取り組んでいかれるかということだと思います。スポーツというのはそんな難しいものではなく、身近にあって、やって楽しい、幸せでないといけないというお話がまとめになるのかなと思う。それをどうやって、きっかけ作っていくのか。御褒美も1つのきっかけっていうことが、本日わかったと思うのですが、1つの検討課題としていただければと思う。
→●事務局
どの世代にも「きっかけづくり」が必要だということが、改めてよく理解できたところである。第2期スポーツ推進計画策定に関わっては、府庁内の多くの部局が関わっている。今回の意見をしっかりと部局の方にも伝え、計画を推進していけるように努めて参りたい。
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