京都府環境審議会の議事要旨
1 開催日時
平成22年9月15日(水曜日) 午前10時から12時まで
2 場所
京都府公館 1階 レセプションホール(京都市上京区)
3 出席者
【審議会委員】
浅岡委員、井上委員、上里委員、奥田委員、笠原委員、片山委員、鞍掛委員、栗田委員、郡嶌委員、佐野委員、汐見委員、須川委員、寺島委員、十川委員、内藤委員、中室委員、星川委員、細谷委員、堀委員、松井惠子委員、松本委員、村上委員、村松委員、山本委員、横山委員、冷泉委員、池田特別委員、上総特別委員、正野崎特別委員、塚本特別委員、外山特別委員、平沢特別委員
※上記のうち、次の委員は代理出席
汐見委員(代理:重井京都府町村会総務課長)
星川委員(代理:藤原京都市環境局地球温暖化対策室長)
池田特別委員(代理:山口近畿地方環境事務所環境管理専門監)
上総特別委員(代理:金田近畿地方整備局企画部環境調整官)
塚本特別委員(代理:藤田近畿農政局企画調整室長補佐)
平沢特別委員(代理:林京都地方気象台技術課長)
【事務局】
中井文化環境部長、石野環境政策監、新井環境技術専門監、南環境政策課長、廣瀨環境管理課長、木下自然環境保全課長、森田地球温暖化対策課長、川原崎薬務課長、森井森林保全課長、その他関係課員
【傍聴者】3名
【報道機関】なし
4 議題
報告事項
(1)各部会における審議事項(答申)の報告
(2)平成22年度の環境関連の主要予算
(3)その他報告事項
- 環境を守り育てる条例等の改正(生物多様性確保のための対策)
- 山陰海岸ジオパークの世界登録に向けた動き
- 産業廃棄物税の施行状況
5 議事概要〈主な意見〉
地球温暖化対策について
〈再生可能エネルギーの活用促進について〉
- 再生可能エネルギーは太陽光エネルギーへの注目が高いが、多様な再生可能エネルギーの活用の検討をすべき。特に風力エネルギーの活用は世界的にも増加傾向であり、京都府は地理的にも検討の価値がある。
- 荒廃している竹林についてバイオマスエネルギーの視点で活用の議論を行ってはどうか。まずは運送コストなども考慮したモデルシミュレーションを行うとよい。
〈京都版排出権取引制度について〉
- 企業間の排出権取引が提案されているが、これはグローバルな観点で見たときに本当に温室効果ガスの排出量削減の効果を生むのか疑問。
- 京都版排出権取引は主に中小企業のCO2排出量削減の取組のインセンティブになるように取組んでいくもの。効果の検証・把握を行いながら次につなげていきたい。
- 京都版排出権取引は対策としては取っ掛かりのようなものだが役割は重要。条例という形で京都府として発信していくことで、国の仕組みに影響を与えていくことにつながる。
〈地球温暖化への適応策について〉
- 地球温暖化への適応策を条例へ位置づけたことは京都府の特徴。高齢者や低所得者を対象とした福祉的な分野での適応策についても検討が必要。
- 府はこれまで安全・防災、健康など分野ごとで取り組んできたが、地球温暖化という切り口で総合的にとらえた対策を進めていきたいと考えて、今回条例に位置づける提案となった。
〈その他〉
- 温室効果ガス削減の中期目標の達成には府独自の取り組みだけでなく、他府県や国との連携が不可欠。
- 電気自動車の普及促進は賛成だが、アイドリングストップの推進も課題。一般のドライバーやタクシーなどにはまだ浸透していない。
- 施策の実施において、スケールとスピード感と構造転換が重要。温室効果ガスの削減については、数量だけでなく社会構造の転換軸が見えてくるような施策を実施すべき。
生物多様性保全について
〈クマの出没被害について〉
- 今年は府内でクマの出没被害が多発。クマの狩猟が禁止になって12年が経過し、個体数も増加。種の個体数を残すことの重要性もあるが、現行の制度では目の前で人が襲われている状況でも銃を使うことができない。検討をお願いしたい。
- 人命救助の観点と、野生生物との共生のバランスを考えての対応が必要。今まで多数の種の生物が害獣とされ、殺処分されることで絶滅してきた経緯もある。緊急時の対応についても、個体数を改めて把握した上で検討をお願いする。