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第20回由良川水系・二級水系河川整備計画検討委員会

第20回由良川水系・二級水系河川整備計画検討委員会

第20回由良川水系・二級水系河川整備計画検討委員会の開催結果

開催日時

平成26年9月30日(火曜日)午後2時45分から午後4時45分

場所

京都府中丹西保健所講堂

出席者

【委員】8名(1名欠席)
川合 茂(国立舞鶴工業高等専門学校名誉教授)
池上 甲一(近畿大学農学部教授)
田中 俊文(公募委員)
長谷川 達(京都府立丹後郷土資料館学芸員)
藤本 英子(京都市立芸術大学教授)
槇村 久子(京都女子大学大学院教授)
森田 愛子(公募委員)
矢島 正枝(成美大学経営情報学部教授)(現地調査欠席)
(欠席委員)
東山 憲行(宮津市立吉津小学校教諭)

【一般傍聴】 9名
【行政関係者】 19名
【報道関係】 3名

議事

1.由良川下流圏域の河川整備計画について
 ・平成26年8月豪雨(8月15日~17日)の出水状況について 資料-1(PDF:6,557KB) 
 ・由良川下流圏域の河川改修の進捗状況について 資料-2(PDF:1,377KB)
 ・今後の進め方について 資料-3(PDF:103KB)

2.竹野川水系の河川整備計画について
 ・現状と課題等 資料-4(PDF:6,621KB)

結果

・委員会前に弘法川及び法川の現地調査を実施し、平成26年8月豪雨の出水状況を確認した。
・平成26年8月豪雨の出水状況と由良川下流圏域の河川改修の進捗状況を説明した後、今後の進め方を確認した。
・二級河川竹野川水系の現状と課題を確認した。

主な質疑等

●由良川下流圏域の河川整備計画について

【委員】
 局地的な集中豪雨が常態化してきていることを前提にした整備計画、防災計画、ハザードマップ作成が重要。協議会は緊急的なものと考えるが、国・府・市の連携がますます重要になる中、常設的に協議する仕組みがあるか。なければ常設的なものを検討する考えはあるか。
【事務局】
 防災・災害対策関係は国・都道府県・市町村それぞれ防災会議の開催等を通じて、上位の防災計画と整合を図り実施している。河川関係では、例えば、一級水系では河川整備基本方針を定め、国と都道府県の管理者が連携しながら整合的に取り組んでいるところであり、何らかの課題が出た場合は、この枠組みを活用しながら随時、調整しながら実施しているのが現状である。今回、個別対応では効率よく対策が講じられないことから協議会設立に至った。協議会の検討結果や得られた知見を踏まえ、この枠組みを参考に今後の取り組みに活かしていきたい。
【委員】
 水位ピークが長時間継続した理由は。
【事務局】
 本川の水位がある程度高い状態が継続し、樋門閉鎖による排水能力に加え、上流からの膨大な流出量が影響したと考えられる。メカニズムは協議会で検討される予定である。
【委員】
 現地視察で訪れた際、災害時には病院にアクセスできなかったり、府の事務所から出られなかったりしたと聞いた。そういう一種の機能不全状態を想定したリスク管理のあり方を検討していく必要がある。
【委員】
 被害に遭われた方の動き、国・府・市の動きを検証し、ノウハウを蓄積して活かせるような仕組みが必要。
【委員】
 浸水した時に現地を見に行ったが近づけない状態だった。避難体制とソフト対策の強化が必要。備蓄する対策も重要である。
【委員】
 雨がどれだけ降るか予想できないので、災害が起きた時にどこへどう逃げるか、避難所をどこに確保するのか等の検討が必要。既に整理、公表されているハザードマップ等を見直すことも必要。昔は霞堤で田んぼに溜めることが必要で、水にある程度強い作物が作られていた。当時はそういう地域だと納得していたが、築堤により霞堤が締め切られ、農業形態が変わって今の農業形式では浸水するとダメになる。浸水する田んぼの所有者の気持ちと人家や人命を守ることをあわせて考える必要がある。

●竹野川水系の河川整備計画について

【委員】
 パソコンなどを通じた情報発信だけではなく、水害がここまできたという目印を現場に設置するなどの情報発信を、整備計画に入れたらどうかと思う。また、整備計画とともに観光、環境に関する情報も一体的に発信する必要があると思う。
【事務局】
 地域に対してわかりやすく情報提供していくことが重要だと思う。現在、防災部局を中心に取り組みが進められているので、河川側からもできるだけそういう利活用がスムーズに行われるように工夫しながら連携して取り組んで参りたいと考えている。
【委員】
 霞堤により田んぼが水につき、人家や下流が守られることは必要なことだと思うが、田んぼが水につく人達は、どういう思いなんだろうということを思う。
【事務局】
 過去から河川の安全性を確保するために、地域の工夫として霞堤が造られてきた経緯がある。また霞堤周辺で土地利用がなされてきていることもあり、今後、河川改修を進める上で、上下流バランス、本支川バランスを考えながら、出来るだけ安全度を下流から確保し、上流に向けて取り組みを進めていきたい。この河川の流域は非常に大きいため、霞堤を一度に無くすのは現実的に非常に難しい状況にあるが、着実に改修を進め、浸水に対する影響を軽減していきたいと考えている。
【委員】
 峰山などの洪水被害が発生しているところで、拡幅などは難しいと思うが、どのような改修方法を考えているのか。
【事務局】
 中流部の小西川で大きな浸水被害があった。小西川については、河川の断面確保のため、掘り下げを検討している。下流への影響もあるため、竹野川本川の掘削等を行い、上流の改修に取り組んで参りたいと考えている。
【委員】
 魚や他の生物は整備されるほど減少する気がするがどうか。
【事務局】
 現状が一番よいのかどうかということもあろうかと思うが、基本的に治水と環境のバランスを取りながら、環境に出来るだけ影響の少ない方法で整備して参りたいと考えている。
【委員】
 この河川整備計画が20~30年の整備内容ということは順当な計画であると思うが、30年後には人口動態が非常に大きく変わると思っている。土地利用や農業も変わるので、どこを優先的に守るかという視点もあれば良いと思う。また、段階的な整備というのは霞堤を前提にするという意味か。
【事務局】
 人口動態として京都府北部の地域では今後増加を見込みにくいといった面はあるかと思う。そういうところも踏まえて、どこを守るか、どこを重点的に整備するかということを踏まえた上で取り組みを進めて参りたい。また、今回の河川整備計画では、霞堤を残しつつ進めていく考えであるが、将来的には周辺の土地利用などを考慮しつつ、段階的に安全度向上に向けて河川整備を進めて参りたい。。

 

お問い合わせ

建設交通部河川課

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