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第34回京都府中山間ふるさと保全委員会の議事要旨

1.開催日時

平成26年3月20日(木曜日)13時30分~15時20分

2.場所

京都府自治会館ホールA・B

3.出席委員

星野委員長、濃野委員

4.議題

  1. 平成25年度活動の報告について
  2. 平成26年度活動計画(案)について
  3. 平成26年度企画公募型ふるさと保全活動について 

5.概要(委員からの主な意見・質問)

1.平成25年度活動の報告について

【ふるさと発見隊】

Q.非常に良い取組である。取組の効果についてはどうか。(星野委員長)
A.実施した小学校では、来年から4年生のカリキュラムに入れることが決まり、継続的に入り込むことができたと感じている。小学校として、教育委員会から降ろされてきたものは拒否しがちであるが、地域の人が関わってくれる活動については積極的に実施したいとのことであったため、今後も先生の口コミを通じて実施箇所を増やしていきたい。(府)
A.大人の理解、特に保護者の理解も得やすい取組ではないか。(星野委員長)

Q.子ども達に教えながら子ども達に学ぶとのことであったが、子ども達から学ぶ典型的な例はどんなことであったか。(濃野委員)
A.自分たちが当然だという内容が、子ども達には「発見」であることが改めて分かった。最初から答えを言わず、気付きの中で理解してもらうことが大事である。(府)

【教育実践パートナーシップ活動(H25新規)】

Q.府、地域、学校という3つの主体のうち、企画主体はどこか。(星野委員長)
A.地域のニーズに基づいて実施している。思っていた以上に高校生が真面目に取り組んでいた。地域の方と積極的に、直接話をしており、振興局は仲介役でしかなかった。地域の人にとっても、若い人が興味を持ってくれることに励まされて、嬉しい思いがあったと思う。(府)
 

【H25年度企画公募型ふるさと保全活動】

Q.南丹市神谷地区の有償ボランティアは、取り組む側(NPO等)の力が大きいのか。(濃野委員)
A.地域として、1人の提案に対して複数の方が賛同し(リーダー格が複数おり)、また世代の異なる方も入っていることで、今後引き継いでいくことができる状況にある。以前から、世代間で引き継いでいくことを考えてこられた地域であり、一部の方の取組で終わらず、地域全体に広げることができている。(府)

Q.南丹市音海地区の「レイヤーシティ」は、日常的に離れている中で、何がしかの繋がりを持つということであろうが、可能性は広がりそうか。(星野委員長)
A.改装予定の休憩小屋や空き家などを拠点として活用し、活動を行っていく予定。うまくいけば、空き家にとどまって住むところまでいけばよい。会員の拠点があり、NPOが発行する住民カードを持つことで、地域の人も安心して地域活動を頼める体制になっている。活動開始から1年足らずで想像以上に広がっており、今後は他の限界集落にも広げていきたいとのこと。(府)
A.施設があってそれをきっかけに活動が広がる例として、以前訪れた京丹後市上山のログハウスも皆さんが使うことで関係性ができていた。施設を作ることで、それに上手いソフト事業が絡むと大きなきっかけになると感じた。是非、広がってモデルになればよいと思う。(星野委員長)

以前関与していた舞鶴市松尾地区は、ふるさと共援活動からの活動となるが、学生と地域が協働し、次のオーナー会(立ち上がった自主支援組織)にバトンを渡せたのは良かった。(星野委員長)

Q.京丹後市矢畑地区は、大学側の積極性が不足しているということであったが、学生との事前の打合せがしっかりないと、地元側も構えて待っている中で難しいかもしれない。どのようにすれば良かったかなどあるか。(星野委員長)
A.矢畑はふるさと共援活動からの経過があり、地元との関係性は保たれているが、学生が毎年変わっており、継続性を持たせてほしいと先生に伝えている。また、立命館大学(伊根)の取組は、ゼミではなく学生の自主的な取組であり、何か地域の方に役に立ちたいという思いから、ファームステイなど小さな活動を多くする中で、そのなかでボランティアの要請があれば協力したいとのことで、活動の広がりとしては出てきていると思っている。(府)
A.学部生の場合、長くても2年間の活動となるのがウィークポイントであり、短期間で、次の活動に繋いでいくことを意識しておく必要がある。松尾地区のように、院生であれば5~6年間ずっと通しての関与ができたが。(星野委員長)

2.平成26年度活動計画(案)について

特に意見なし。

3.平成26年度企画公募型ふるさと保全活動について

平成26年度企画公募型ふるさと保全活動について、各広域振興局から新規地区を中心に報告(府内17地区で実施)

 

【21お茶のふるさと塾(宇治田原町)】

申請書の「どんな受け入れができるか」欄の具体性に欠けている。昨年の企画で人が集まらなかった例があったが、同じ失敗をしないよう、企画段階からターゲットを絞った広報に努めること。(星野委員長)

 

【ほどすごとみその会(京丹波町)】

京都市内に出ている地域出身者の会(洛西仏主会)に非常に関心がある。一度集落を出た方、集落に縁のある方に繋がりを持つことが、今後の人口減少社会の中で大事なことである。日常的に離れた場所にいるなかで、その間の期間に何がしかの関係性を継続するネットの仕組みを上手く活用すれば一体的に活動が進められると思う。(星野委員長)
・他出者(ふるさとを離れた人)に呼びかけていくことは是非とも必要である。人がいなくなる中で、村の宝が埋もれていこうとしている。それを他出者も一緒に考え、繋がりを深めていく取組であり、応援してあげたい。(濃野委員)

 

【京都府農協青壮年部組織協議会(亀岡市)】

JAが考えた取組の例も作っていった方が良いと思うので、私は良いことだと思う。(濃野委員)

 

【野村寺の地域環境を考える会(舞鶴市)】

Q.竹チップ(パウダー)による土壌改良の効能は確立したものか。(星野委員長)
A.普及センター曰く、まだはっきりしていないが、使用した農家の感想としては、耕作しやすくなった、収量が上がった、という声を聞いている。(府)
A.せっかくパウダーにしても売り先がないでは困るので、耕作放棄地を使って実証実験をするなどしてもよいのでは。(星野委員長)

 

【上佐波賀振興委員会(舞鶴市)】

バッファゾーンは獣害対策に一定の効果があると研究成果が出ているが、バッファゾーンを作った後の管理を適切にする必要がある。(星野委員長)

 

【瀬尾谷自治会(綾部市)】

Q.加工品づくりは、女性中心の取組ではと思うが、役員に女性の名前がない。1人くらいいてもと思うが。(星野委員長)
A.元々家庭で作られていた黒瓜の奈良漬けを地域の特産品として統一していこうという取組。実際にはおばあちゃんがしているが、製造する過程でお手伝いする人を集めたい。役員はお世話係でしかない。今は資材調達、人集めなどを男の役員がしているが、今後は女性のリーダー的な方が運営にも関与いただきたい。また、本地区は「命の里」地区でもあり、「命の里」事業でもフォローできればと考えている。(府)
A.そういったシナジーがどんどん大きくなることは良い。製造する際に、売れるものという観点で作ってほしい。(星野委員長)

 

【全体・総括】

本事業は良く掘り起こしていると感じており、今後も応援したい。(濃野委員)

地域づくりのきっかけ事業として期待できる種の部分である。ただ、地区毎にノウハウの違いがあるかもしれない。永続的に続く観点でいうと、(それに馴染まない活動もあるが、)ビジネスの視点で自立を考えつつ、できれば巣立って欲しい。(星野委員長)

申請書を見る限り、内容の具体性のレベルがかなり違う。具体性が活動の成功の可能性を左右しているのではと感じるので、企画段階での具体性に注意いただきたい。(星野委員長)

事業の効果として、予算規模(H26企画公募型ふるさと保全活動:4,154千円)からすると、府担当者の固定費はあるが、ハード事業として比較しても、波及効果、巻き込む人の数的にも大きな効果がある。政策的には非常に良い施策といえるのではないか。(星野委員長)

お問い合わせ

農林水産部農村振興課

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