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平成19年度第3回京都府公共事業評価審査委員会の開催概要について

平成19年10月30日
京都府土木建築部指導検査課
(075-414-5221)

 本日開催された平成19年度第3回京都府公共事業評価審査委員会の概要を、下記のとおりお知らせします。 

1 日時

平成19年10月30日(火曜) 午前9時から正午まで

2 場所

平安会館「白河の間」

3 出席者

京都府公共事業評価審査委員会委員(五十音順、敬称略)

委員長
吉川 和広(京都大学名誉教授)

委員
河地 利彦(京都大学農学研究科教授)
佐藤 紀子(公募委員)
芝池 義一(京都大学法学研究科教授)
深町 加津枝(京都府立大学人間環境学部准教授) 
森田 宏明(NHK京都放送局副局長)
(中西 たえ子委員は欠席)

事務局

(土木建築部)部長、技監(土木担当)、理事、担当室長ほか

4 委員会概要

公共事業再評価の個別審査 

  • 向日町停車場線 道路改良事業  (事業主体:京都府、事業箇所:向日市)
  • 今里長法寺(いまざとちょうほうじ)線(第2工区) 地方道路整備臨時交付金事業  (事業主体:長岡京市、事業箇所:長岡京市)
  • 鴨川公園 都市公園施設整備事業 (事業主体:京都府、事業箇所:京都市) 
  • 桂川(上) 広域基幹河川改修事業 (事業主体:京都府、事業箇所:京都市)
  • 大手川 広域基幹河川改修事業(河川激甚災害対策特別緊急事業) (事業主体:京都府、事業箇所:宮津市)
  • 柿ケ成(かきがなる)川 通常砂防事業 (事業主体:京都府、事業箇所:宮津市)

ア 審査の結果

 今回審査した府の5事業、長岡京市の1事業の再評価は、いずれも、委員会に提出された資料、説明の範囲において、その手続きがおおむね適切に進められており、各事業主体から提出された対応方針案(向日町停車場線、鴨川公園、柿ケ成川は「見直し継続」、他の件は「継続」)のとおりでよいと判断される。

イ 審査の状況

 各事業について、必要性や進ちょく状況、事業を巡る社会情勢の変化、費用対効果分析の結果、コスト縮減施策、良好な環境形成、保全の検討等をもとに、事業主体の対応方針案について審査された。

向日町停車場線 道路改良事業について

  • (委員)用地が買収でき次第暫定的に歩道整備しているとの説明だが、その際透水性舗装で施工しているのか。
    (道路建設室)暫定歩道は通常舗装としている。
    (委員)透水性舗装と通常舗装との単価差はどの程度か。
    (道路建設室)透水性舗装の方が5割程度高額である。 
  • (委員)向日市でプロジェクトチームを設置されているとの説明だが、それは用地の取得が難航している案件への交渉を支援する組織なのか。
    (道路建設室)今後用地取得を予定している数多い地権者に対して 継続的かつ集中的に交渉を重ねるために、市に協力いただいている。

    今里長法寺線(第2工区) 地方道路整備臨時交付金事業について
  • (委員)一定幅員の道路でありながら、一部事業地の幅員が広い箇所があるが、どのような計画になっているのか。
    (長岡京市)由緒あるモチノキを伐採しないようにするため歩道幅員を広げた箇所と、標準道路幅の外側に現在の道路敷の一部が残る箇所である。
  • (委員)審査資料に「用地単価及び補償費」という記述があるが、補償費とはどのような費用を指すのか。
    (長岡京市)この場合は建物等の物件移転に対する補償費である。
    (道路建設室)用地補償費の内訳の区分に関しては、国の定めた標準的な区分に準拠しており、補償費とは物件移転補償費や営業補償等も含む、土地に対する補償以外の補償費のことを指している。
  • (委員)地価が上昇する傾向にあると、交渉を長引かせて買収額が上がるのを待つ地権者もいるように思うが、この地域の地価動向はどうなっているか。
    (道路建設室)この付近の地価についての資料を本日は持ち合わせていないが、京都乙訓地域の市街地の地価は近年上昇に転じ始めている。

    鴨川公園 都市公園施設整備事業について
  • (委員)環境の保全をしながら、快適に利用できる施設整備や河川整備をしていくにあたり、どのような方針で事業を行っているのか。
    (公園緑地課)鴨川は昭和10年の大水害による被害を復旧するため、大改修を行った。現在の鴨川の自然環境は、当時全面的に整備された施設上で成立つ、いわば管理された自然である。したがって鴨川を管理していく上での優先順位は、治水安全度の確保、植生等の管理、バリアフリー化の順であると考えている。
  • (委員)近年全国的に、外来種の増加により在来の動植物が減少しているという調査結果があるが、鴨川の動植物について、継続的にモニタリングしているか。
    (公園緑地課)残念ながらできていない。今後の課題としたい。
  • (委員)審査資料の「代替案立案の可能性」の部分で示されている、高野川工区の整備方針については、既に国等と調整し決定されたものか。
    (公園緑地課)京都府として方針を決めた段階で、国等との調整は今後行っていく。
  • (委員)現地調査の際、出町地区でワークショップを行ったと説明があったが、今後ワークショップを開催する予定はあるか。
    (公園緑地課)今のところは開催予定は無い。
    (別の委員)今後鴨川公園の整備方針を決定する際に住民意見を取り入れる取組みを行う予定はあるか。
    (公園緑地課)公園利用者や関係団体等から御要望や御意見を普段から多数伺っているので、それらを参考として整備を進めていく。
  • (委員)都市の中にこのような場所があるのは良いことで、今後も大切にしてほしい。
  • (委員長)高水敷の整備は、河川の中である以上治水が第一だが、生態系や自然についても配慮していってほしい。

    桂川(上) 広域基幹河川改修事業について
  • (委員)今回の改修によって資料中の過去の降雨と同程度の出水量では被害は発生しないということか。
    (河川整備管理室)河川改修計画上ではそのとおりである。
  • (委員)植生や生物に配慮した整備がなされており、大変良いと思うが、今後環境への影響を継続してモニタリングする必要があると考えるがどうか。
    (河川整備管理室)今後、河床の掘削を行う箇所があるので、その影響を検討するため調査を行う予定である。
    (委員)今回の説明内容のような環境への配慮は、桂川の他箇所でも同様に行われているのか。それとも桂川(上)は特別な箇所なのか。
    (河川整備管理室)環境及び景観等についてはできるだけ配慮するよう努めているが、桂川下流域の工区は本箇所と条件が違うため同一の整備は困難である。可能な範囲での配慮を今後も行っていきたい。
  • (委員)掘削土を周辺農地に盛土したと説明があったが、その際盛土後も農地として利用できるよう配慮しているか。
    (河川整備管理室)農地所有者等と調整し、配慮した方法で施工している。
    (委員)その盛土材は有償で提供しているのか。
    (河川整備管理室)無償としている。建設発生土の有効利用の一環として位置づけている。
  • (委員)上流にある工場からの排水により、下流の河川の土が汚染された事例を聞いたことがある。本箇所は上流にそのような施設は無いようだが、一般的に土砂を搬出する際有害物質の含有量調査を行っているか。
    (河川整備管理室)残土処分場に搬出する場合は、受入れ側で調査を行っているが、農地へ搬入する場合はそのような調査はなされていない。


    大手川 広域基幹河川改修事業・河川激甚災害対策特別緊急事業について
  • (委員)大手川は比較的短い距離に山、川、支川、海が含まれており他部局との連携が重要と思われるが、具体的な連携はどのように行われているのか。
    (河川整備管理室)山地の荒廃による洪水時の土砂供給量は大変大きいため、本河川では過剰な土砂供給状態になっていると認識している。その対策として支川合流部等において土砂だめ場所を何箇所か設置し、定期的な維持管理が行えるような計画をしている。
    (委員)港湾、河川、治山、砂防等、海、川、山に関係する管理者間の情報共有が必要と思うが、合同で会議を行うような機会はあるのか。
    (河川整備管理室)現時点では、そこまでの活動はできていない。今後関係部局間の連携を図っていきたい。
    (委員長)この場では河川部局の立場での説明しかなされていないが、府として流域全体に対して総合的にどう関わっていくかは非常に重要な問題である。山地の荒廃に対してはどのような取り組みをしているかは答えられないものか。
    (土木建築部長)農林水産部では「京都モデルフォレスト運動」として、府民や企業等と連携して森林を守り育てる運動を推進している。また、土木関係においても間伐材の利用促進により、健全な森林の育成に貢献しているところである。
  • (委員)河床の切下げにより感潮区間(海水の影響を受ける区間)が変わるのではないか。また、取水施設等への影響はないのか。
    (河川整備管理室)現在の感潮区間は河口から北近畿タンゴ鉄道宮津川橋りょう付近までであるが、河床切下げにより約1.5キロメートル上流の福田橋付近まで影響が及ぶことになる。
    中流部に水道施設があるが、取水に支障を及ぼさないように関係機関と調整し事業を進めている。
    (委員)河床の切下げにより感潮区間がそれほど変わるのであれば生物の生息環境への影響がないとは言えないのではないか。
    (河川整備管理室)そのとおりである。

    柿ケ成川 通常砂防事業について
  • (委員)砂防部局と治山部局の連携についてはどのようになっているか。
    (砂防室)砂防の全体計画策定に際し、治山堰堤の土砂抑止量の計算データの提供を受け、それを加味するなど連携を行っている。流域全体の土砂抑止量のうち約1割程度は治山施設による効果を見込んでいる。
  • (委員)砂防堰堤と治山堰堤はどう違うのか。
    (砂防室)砂防堰堤は谷が深くなった所に設置し、発生した土石流を受け止めることにより、下流の保全対象を守ることを目的としている。治山堰堤は渓流の比較的上部に設置され、渓床を固定し土砂移動を抑止することにより山を守ることを目的としている。
  • (委員)土石流により発生した土砂を撤去したとの説明であったが、そのための予算はどう確保したのか。
    (砂防室)国に予算の増額を要望し、認可いただいた。

5 その他

平成19年11月27日(火曜)9時30分から第4回委員会を、
平成20年1月25日(金曜)13時30分から第5回委員会を開催することとなった。

お問い合わせ

建設交通部指導検査課

京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町

ファックス:075-414-5183

shido@pref.kyoto.lg.jp