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平成20年度第6回京都府公共事業評価審査委員会の開催概要について

平成21年2月17日 
京都府建設交通部 
指導検査課 
075-414-5221

平成20年12月25日に開催された平成20年度第6回京都府公共事業評価審査委員会の概要は、下記のとおりでした。

1 日時

 平成20年12月25日(木曜)午後1時30分から午後4時20分まで

2 場所

平安会館「平安の間」 

3 出席者

 「京都府公共事業評価審査委員会」委員

委員長

吉川 和広(よしかわ かずひろ) 京都大学名誉教授

委員

河地 利彦(かわち としひこ) 京都大学農学研究科教授
深町 加津枝(ふかまち かつえ) 京都大学大学院地球環境学堂准教授
福本 桂子(ふくもと けいこ) 公募委員
森田 宏明(もりた ひろあき) NHK京都放送局副局長
(芝池委員、松井委員は欠席)

(五十音順、敬称略)

事務局

(建設交通部)部長、技監(土木担当)、理事ほか
(文化環境部)担当課長ほか
(市町)担当部長ほか

4 議事内容

以下の審査対象事業について審査予定

再評価

  • 赤田川 総合流域防災事業(事業主体:京都府、事業箇所:木津川市)
  • 煤谷川 広域基幹河川改修事業及び住宅市街地基盤整備事業(事業主体:京都府、事業箇所:精華町)
  • 煤谷川(準用) 総合流域防災事業及び住宅市街地基盤整備事業(事業主体:精華町、事業箇所:精華町) 
  • 井関川(準用) 総合流域防災事業(事業主体:木津川市、事業箇所:木津川市) 
  • 風呂川排水区 公共下水道事業(雨水)(事業主体:長岡京市、事業箇所:長岡京市)
  • 釜ヶ谷川・大井手川排水区 公共下水道事業(事業主体:木津川市、事業箇所:木津川市)

審査の結果

 今回審査した事業の再評価は、委員会に提出された資料、説明の範囲において、おおむね適切に進められており、京都府から提出された対応方針案(6件とも「継続」)のとおりでよいと判断される。

事業の審査における主な質疑及び意見

 赤田川 総合流域防災事業 並びに 煤谷川 広域基幹河川改修事業及び住宅市街地基盤整備事業について

  • (委員)赤田川において、事業の中断期間があったとの説明であったが、どのくらいの期間中断していたのか。昭和45年度から着手しており、全体事業費も少ないにも拘らず、時間がかかりすぎではないか。
    (河川課)事業中断期間は約10年程であり、木津川合流部付近の支川処理方法等について国土交通省等の関係機関と調整していたため、中断していた。現在ほぼ協議が整ったため、今後は工事を推進していきたい。
  • (委員)赤田川の木津川合流点付近の改修方式はセミバック堤方式が最適との説明であるが、他の方式と比べた特徴はどのようなものか。
    →(河川課)バック堤方式は、上流まで本川並みの大規模な堤防を築く必要があるが、水門等の施設がないため維持管理費は安価である。一方、自己流堤方式は、堤防規模を小さくできるため、用地費及び工事費等は安価となるが、ポンプで強制的に排水させるための排水施設が必要となり、維持管理費が高くなる。
    セミバック堤方式の特徴は、費用及び堤防の規模等が他の2方式の中位であることである。
    なお、治水効果を確保するためには適切な水門の操作が必要となる。
  • (委員)赤田川の現状の治水安全度は2年に1回程度降るおそれのある降雨を安全に流下させることができる規模との説明があったが、現実はその頻度で溢れている状況なのか。
    (河川課)河川の堤防は計算上必要な高さに一定の余裕高を加えた高さで築かれており、想定より少し多い程度の降雨では川が溢れることはない。また、実態として近年は大規模な水害は発生していない。
  • (委員)煤谷川沿川はすばらしい景観が残っている箇所や都市開発が進んでいる箇所があり、当河川は地域の文化や環境のつながりにとって非常に大事な役割を占めているが、現地の整備の状況を見ると、味気ない整備がされている箇所もある。事業主体としては、地域の文化的な特長をどう踏まえているのか、また自然環境に対してどう対応するのか。
    (河川課)自然環境への対応としては、関西文化学術研究都市(「学研」という。以下同じ。)全体で幅広く環境アセスメントが実施されており、実際、猛禽類の営巣地の発見のため、開発計画を調整した事例もある。
      河川の整備にあたっては、地域の環境及び文化的背景等を踏まえその対策を取っている。基本的な考え方としては木津川の豊かな自然が残る地域は、現状をできるだけ変えず、都市開発する地域は都市的な計画とし、地域によりメリハリを付けている。また、限られた川幅ではあるが、コンクリート構造物を使う際にも植生が生える等の工夫をしたい。
  • (委員)煤谷川の環の公共事業ガイドラインシートに記載された、「目指すべき環境像」の内容について、具体的にはどのような環境像を目指しているのか。
    (河川課)例えば、木津川合流付近の幅広い箇所では、河川公園状に整備された箇所があり、「山城うるおい水辺パートナーシップ事業」を活用し、地元で維持管理を行ってもらっている。このように、できるだけ地域の要望を反映し、地域の文化・個性にあった整備に取り組みたい。
  • (委員)赤田川には現在樋門が設置されているが、洪水時にはどのような操作を行っているのか。
    (河川課)木津川の水位が上昇し、赤田川に逆流のおそれがある時に樋門の操作を実施することになっている。
  • (委員)資料によれば、新しい樋門の位置は現在より上流になるようだが、その距離はどれ程か。また、その工事の際に付近を通る幹線道路の通行止等により、地域住民が不便にならないか。
    (河川課)新しい樋門は現在のものより約80m上流に設置する予定である。
      また、工事の仮設計画については、これから具体的な検討を行うこととしているが、現実の道路の利用形態を考慮の上、迂回路を設ける等の配慮をしていきたい。
  • (委員)赤田川で検討された改修方式の内、セミバック堤方式の事業費である25億円が最も安いとのことだが、これに維持管理費は含まれているのか。
    (河川課)試算した事業費の中には、維持管理費は含まれていない。
  • (委員長)河川事業が環境に与える影響については、しっかり住民に説明していく必要があると思う。また、学研地域では住民意識が高まっている状況であり、住民に事業の計画段階から参画してもらい、維持管理まで含めて住民と共に事業を進めるような取組みが必要と考える。 

煤谷川(準用)総合流域防災事業及び住宅市街地基盤整備事業 並びに 井関川(準用)総合流域防災事業について

  • (委員)河川改修により、各河川における事業地域周辺での農業用水の取水状況に変化は生じるのか。
    (精華町)煤谷川については、従来、各田ごとに堰から取水していたものを、地元協議により、今回の河川改修にあわせて、4箇所に堰を統合整備することにしている。
    (木津川市)井関川については、河床の掘り下げにより、従来行われていた、直接川から取水する方法が困難になるため、事業区間の最上流部に堰を設け、川沿いに設ける水路により供給する計画としている。なお、現在は堰が未整備であるため、地下水をポンプでくみ上げ、各田に供給している。
  • (委員)代替案についての検討は、どのような視点で行われているのか。
    (精華町・木津川市)代替案については、特に経済性の視点から検討を行っている。
  • (委員)両河川とも環境への配慮や親水空間の整備を行うとの説明であったが、具体的にはどのような工夫をしているか。
    (精華町)煤谷川では、右岸側に遊歩道や階段等の親水施設を設け、地域住民に親しまれる水辺空間を整備する計画である。また、親水施設の管理は、地元住民の方々に維持管理を依頼していく予定としている。
    なお、周辺環境と調和した計画とするため、国庫補助対象外の施設についても、沿川地域開発事業者の協力を得ながら整備していく。  
    (木津川市)井関川では、周辺住民が水辺に親しめるよう、階段状の施設等を整備する計画としている。また、みお筋や魚道を設ける等、自然に配慮した河川となるよう工夫している。
    (委員長)代替案比較検討の際は、経済性だけでなく環境の視点からも検討すべきである。次回以降配慮すること。
  • (委員)井関川の事業区間の沿川は、その周囲よりも宅地化が進んでいないように思うが、今後は宅地化が進んでいく予定か。
    (木津川市)市街化調整区域であり、宅地化する見込みは無い。しかし、下流側には宅地化している箇所がある。
  • (委員)事業延長は1.1kmと短いにもかかわらず、事業が長期化している理由は何か。また、施工区間を短く区切っているのはなぜか。
    (木津川市)農地に接しており、農閑期に限って工事する必要があるため、工事区間を細かくせざるを得ない。 

風呂川排水区 公共下水道事業(雨水)及び釜ヶ谷川・大井手川排水区 公共下水道事業(雨水)について

  • (委員)釜ヶ谷川・大井手川排水区の費用効果分析において、現在は山林であり、評価すべき資産がないということで、類似の開発区域の資産を参考にしたということであるが、どこの地域を参考としたのか。
    (木津川市)本事業区域と同様に、都市再生機構が開発した相楽地区を参考にした。
  • (委員)釜ヶ谷川・大井手川排水区については、都市再生機構の開発にあわせて雨水下水整備を行っているが、都市再生機構の事業は順調に進んでいるのか?
    (木津川市)平成15年にオオタカの営巣が確認されたため、事業の進ちょくが遅れたが、人工的な営巣に成功し、現在は、順調に事業を進めている。
  • (委員)事業の進ちょくが遅れたことによって、昨今の経済情勢の中で、事業計画の見直しをする必要はないのか?
    (木津川市)完了時期等の見直しを行っている。
  • (委員長)学研施設用地の誘致はどの様な状況か。
    (木津川市)京大農学部の研究施設を誘致することで調整を行っている。

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