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平成29年度第1回京都府公共事業評価に係る第三者委員会の概要について

平成29年7月19日 
京都府建設交通部 
指導検査課 
075-414-5225 

平成29年6月5日に開催された平成29年度第1回京都府公共事業評価に係る第三者委員会の概要は以下のとおりでしたのでお知らせします。 

日時

平成29年6月5日(月)午後5時から午後7時15分まで

場所

京都平安ホテル 「平安の間」

出席者

  • 京都府公共事業評価に係る第三者委員会

小林潔司委員長、関根英爾委員、深町加津枝委員、水原有香子委員、山本敬子委員

  • 亀岡市都市計画公園及び京都スタジアム(仮称)に係る環境保全専門家会議

村上興正座長

  • 京都府

文化スポーツ部 部長、副部長、理事、課長ほか

建設交通部 部長、技監(土木担当)、理事、担当課長ほか

議事内容

対象事業と結果 

京都スタジアム(仮称)整備事業

  • 評価種別 再評価
  • 施工箇所 亀岡市
  • 結果
    ・前回の委員会で懸案となっていた環境影響の評価について、環境保全専門家会議として影響は軽微であること、アユモドキ等の保全に向けた議論が十分されていることが確認できた。
    ・今後、モニタリング調査やアユモドキ保全に向けた取組を亀岡市、関係団体及び地域住民等と連携して進めるとともに、その内容や工事状況の情報開示をしっかり行い、PDCAサイクルを活用した手法で事業や保全活動を進めてほしい。
    ・当地の治水対策はスタジアム建設を超えた大きな課題であり、府管理区間だけではなく、直轄区間の整備や亀岡市の内水対策等とも密接に関わる。河川整備計画の立案には丁寧な説明が必要である。
    ・公共交通機関を利用した観客の移動方法、駐車場の確保及び交通渋滞などの対策については、現時点での概略検討はできている。今後JRとの調整や詳細設計を踏まえ具体的な対策検討を進めてほしい。
    ・スタジアムの工事着手について異議はなかった。

一般府道向島宇治線 地方道路交付金事業

  • 評価種別 再評価

  • 施工箇所 宇治市
  • 結果
    ・ 渋滞解消の効果がさらに期待できる計画変更について異議はなかった。

傍聴者

  • 11名

(参考)委員会での主な意見

京都スタジアム(仮称)整備事業

(委員)
京都学・歴彩館については、工事の進ちょく状況をホームページで発信されていたが、京都スタジアムの建設についてどのように取り組まれるのか。
[京都府]
スタジアムの工事着手について事業評価の了承が得られたら、建設工事の進ちょく状況等をホームページで掲載していく。
(委員)
スタジアム候補地について、区画整理事業地での案が適当であることは了解済みであり、本日、アユモドキへの影響評価や自然環境の保全について、環境保全専門家会議の村上座長からも報告いただき、地下水の詳細解析やロードマップが検討され、アユモドキの保全について他部局と連携し、役割分担など具体的にしっかり実施していくものと理解する。
意見募集では、駐車場などの検討が不十分との意見があったが、どのように考えているか。
[京都府]
西京極総合運動公園の球技場は、阪急西京極駅から徒歩10分程度の立地で、試合観戦のための駐車場はない。京都スタジアムは亀岡駅直近の立地条件であり、環境に優しいスタジアムを目指し、観戦者に公共交通機関の利用を促したいと考えている。
駐車場については、亀岡駅周辺の駐車場の利活用や亀岡運動公園の臨時駐車場利用とシャトルバスによる輸送などの対策を講じるなど亀岡市とも調整し、地域の皆様に説明をしっかりとしていきたい。
(委員)
治水面の検証や下流への影響等の検討はされているのか。
[京都府]
保津峡上流域はこれまでから浸水被害が多発し、国、府、地元亀岡市が連携して治水対策を進めてきた。平成10年に日吉ダムが完成し、府も平成8年から桂川本川の改修に着手し、約40haの用地を取得し30万㎥を超える掘削を実施してきた。このような対策により、10年に1回の降雨でも堤防から水が溢れない条件が整ったため、都市計画審議会等、都市計画法の手続きを経て、3年前に亀岡駅北地区が市街化区域に編入された。その後、土地区画整理事業についても同様の手続きを経て、まもなく造成が完成する見込みである。このような状況の中、土地区画整理事業の治水上の安全性について改めて検証することは考えていないが、委員のご指摘のとおり、今回の意見募集でも、昨年11月に開催した地元説明会においても、治水に関する不安の声を聞いている。桂川の改修は、下流は国、上流は府で進めているが、未だ道半ばである。今後の河川整備の進め方について、今年度、河川整備計画を策定することとしており、この中で、地元の皆様に対しても丁寧に説明していきたいと考えている。河川整備が進めば、この程度治水安全度が上がるといったデータ等も示して河川整備計画の策定を進めていきたいと考えている。
(委員)
府が河川整備など真剣に取り組んでいることは重々承知しているが、亀岡駅北開発そのものが災害に備えられているのかということについて課題を抱えている。調書に150年に1回規模の降雨による洪水でも大丈夫との記述があるが、それを見た人はスタジアムをつくっても、今の整備で大丈夫と勘違いするのではないかとの意見も聞いている。治水上の影響の評価・検証に基づき、適切な対策を府がやっていくという姿勢を見える様にすることが大事である。遊水機能が失われているとの意見について、どう補完し整備していくのかというところを示さないと、地元の心配や疑問は解決しないのではないかと思う。地元にしっかりと説明し、対策を進めるようお願いする。
(委員長)
平成25年の洪水の記憶が生々しく残っているので、府民には丁寧に説明していただきたい。
[京都府]
前回の委員会で、スタジアムの建設場所の変更について議論いただき、区画整理区域内が望ましいとの結論をいただいた。委員の御質問でもお答えしたが、亀岡駅北地区土地区画整理区域については、都市計画手続の中で治水面を含めて議論をいただいたうえで市街化区域に編入され、今回、スタジアムがこの区域内に変更されたことで、調書では治水対策についての記述が少なくなっている。亀岡駅北地区の市街化は地元の悲願であったが、治水面の課題があり、まず平成19年の都市計画審議会で、条件が整った段階で市街化区域に編入する保留フレームに指定した。この条件とは10年に1回の降雨による洪水で浸水しない治水安全度の確保であり、昭和57年に210haの浸水被害があった雨に匹敵する規模である。その後、この条件が整い、平成26年に市街化区域に編入された。現在、保津峡上流には霞堤が存在するが、この霞堤をなくし堤防の中を洪水が流下させることが治水の将来目標であり、下流の嵐山との計画調整を進め、どのような手順で霞堤を埋めていくのか、地元の皆様に丁寧に説明していく必要があると考えている。その計画が河川整備計画であり、下流でこういう条件が整えば、上流でこのような河川整備を進めるという具体的な計画を今年度策定したいと考えている。今後とも、国と府が連携し、亀岡市にも十分協力をいただき、地域の治水対策を一歩ずつ進めてまいりたい。
(委員)
これまで①アユモドキへの影響、②種の保存に係る中長期的な対策、③生活環境における交通渋滞や駐車場の問題、④治水対策 について指摘してきた。
 区画整理事業地全体をあれだけ嵩上げし、治水上大丈夫か誰しもが思うこと。霞堤から河川水が入る構造となっており、遊水機能の低下に対し、高水敷を掘削する対応で大丈夫なのか、平成25年規模の洪水が起こった時に、事業地周辺が大丈夫なのか、疑問である。都市計画審議会の際の調書が添付されておらず、説明が不十分である。
 アユモドキへの影響については専門家会議の結論を受け止めたい。しかし、アユモドキの種の保存を今後どのように行うのか、手立てが不十分である。府のアユモドキ保全回復事業計画はこれから行うとのことだが、仕組みやシステムについて明確に記載されていない。今回3度目の指摘となるが、①調査研究する機能②保全活動の拠点機能③生態を学習できるような機能をもつことが必要であり、具体的な取り組みを明らかにすべき。 
交通渋滞や駐車場の問題については、甲子園球場や西武球場で1時間以内の輸送対策が講じられているように、1時間以内に輸送すべきである。
[京都府]
種の保存について、スタジアム整備を契機として具体的な保全対策を講じていきたいと考えている。考慮すべき基本方針Ver.2である程度は示しているが、今後Ver.3として環境保全専門家会議の指導・助言を踏まえ検討・実施していくこととしている。委員ご指摘のボランティア活動や野外センターなども議論しており、ラバーダムの修繕では具体的に調査検討も行っている。様々なことを速やかに示し進めていきたい。
[京都府]
JRの輸送能力について、2時間当たり8本の増発を検討しているが、意見を踏まえさらなる輸送増強について検討する。
(委員)
治水問題について、都市計画審議会の際に検討された資料は調書に添付すべきと思う。また、示さないと説得力にかける。
 アユモドキは国の天然記念物であり、府に課せられた課題である。
[京都府]
広域的なアユモドキ生息環境の改善について、様々な影響を考慮する必要がある。環境保全専門家会議において専門的な見地から計画の検討を行い、慎重に一歩ずつ着実に積み重ねていきたい。
また、この地域でアユモドキが保全されてきたのは、地元のたゆまない努力によるものであり、外来魚駆除やラバーダム起立に伴う救出活動など保全活動が行われてきた。10年ほど前から環境省や文化庁の補助金を受け、調査や保全対策も行っている。スタジアムを契機に一層保全活動に協力いただくことを地元から聞いており、ハード的なことも含めて着実に進めていきたいと考えている。
(委員長)
公共事業評価にはスコープ(対象領域)というものがあり、国でも制度として決められた範囲の中で行っている。治水問題について委員から懸念が出されたが、当地の治水対策は、スタジアム建設を遙かに超えた大きな問題である。府だけで対応できるわけではなく、国土交通省の淀川水系の河川整備が桂川上流でも展開され、さらに当地では平成25年の洪水時に内水でも被害を受けており、亀岡市が内水対策にどう取り組まれるのかという課題ともリンクしてくる。今日、スタジアムと関連する様々な問題の御意見をいただいたが、今回のスタジアム建設を契機に、行政の情報開示のあり方や住民説明のあり方、住民参加も含めたまちづくりのあり方等が改めて問われていると思う。今回で事業評価が終わったわけでなく、環境保全専門家会議の意見を踏まえて必要があれば、委員会を開く必要もある。蓄積された情報を府民、市民に見ていただける機会を提供できる場になるのではないかと思う。
アユモドキの保全については、地元が積極的に守ってきた背景があり、今後の保全の仕組みをどうつくるのかが課題。スタジアムの建設がきっかけとなり、積極的な保全へ大きな一つのスタートに立ったと評価できる。
交通問題については、まだ概算であり、実施設計を詰めて観客の動線が見えてくる。JRなどの協力がなければ前には進まず、協議を積み重ねていく必要がある。
(座長)
種の保存については、府が「京都府絶滅のおそれのある野生生物の保全に関する条例」を定めており、条例に定義される「生息地等保全地区」の指定について、評価調書の「広域的なアユモドキ生息環境の改善」に記載している。環境保全専門家会議の指導・助言を踏まえ、京都府と亀岡市が連携し、将来にわたるアユモドキの総合的な保全対策を検討・実施することとしており、実現していきたい。
(委員)
 交通事故を防止する対策はどのようなものか。
[京都府]
市街地内への観客車両の進入防止、不法駐車対策、車両動線の検討と情報提供などがある。しっかりと検討し、運営に反映するとともに、周辺住民に安心していただけるよう、丁寧に説明していきたい。
(委員)
亀岡市と府の事業が別々になると責任が曖昧となるため、府と市と一体となる事例として取り組んで欲しい。
<事務局>
 本日欠席の委員から意見をいただいている。①調査結果、沈下や非定常の流れの検討結果及び調査・モニタリング法については了解した、②工事着手については了解。工事は丁寧かつ安全に配慮して実施してほしい、③得られたデータの学術誌などへの公表も検討してほしい、という3点である。
(委員長)
前回の委員会で懸案となっていた環境影響の評価について、環境保全専門家会議として影響は軽微であること、アユモドキ等の保全に向けた議論が十分されていることが確認できた。
今後、モニタリング調査やアユモドキ保全に向けた取組を亀岡市、関係団体及び地域住民等と連携して進めるとともに、その内容や工事状況について情報開示をしっかり行い、PDCAサイクルを活用した手法で事業や保全活動を進めてほしい。
当地の治水対策はスタジアム建設を超えた大きな課題であり、府管理区間だけではなく、直轄区間の整備や亀岡市の内水対策等とも密接に関わる。河川整備計画の立案には丁寧な説明が必要である。
 公共交通機関を利用した観客の移動方法、駐車場の確保及び交通渋滞などの対策については、現時点での概略検討はできている。今後JRとの調整など詳細設計を踏まえ具体的な対策検討を進めてほしい。
 本日の審議では、スタジアム整備における自然環境の保全に向けた議論が環境保全専門家会議で十分されており、モニタリング調査などの対策がロードマップに示されていることが確認できたので、スタジアムの工事着手について、本委員会としても了承したいと考えているが、委員の皆様、それでよろしいか。(異議なし)

一般府道向島宇治線 地方道路交付金事業

 (委員)
前回の評価資料に付いていたJR奈良線の踏切遮断時間に関する調査表が今回付いていないのは、完全に踏切がなくなるからということでよいか。
[京都府]
いずれの計画でも、JRとは立体交差するため、踏切は無くなる。
(委員)
このような計画変更はよくあるのか。
[京都府]
前回は、交差点に近い位置で接続する計画とした。
 今回は、周辺交差点との信号機の連動や交差位置の変更、複雑な交差点を丁字路に分割し、信号パターンを簡略化する等、交通管理者と信号機も含めた調整も行った。
 よくあるというものではなく、状況に応じて最善を尽くした結果、今回計画に至ったものである。
(委員)
支障物件数が8件から18件になっているが、物件とは不動産のことか。
[京都府]
ルート変更により、住宅地に道路がかかるため、影響する住宅が増えている。
(委員)
景観について、宇治市と協議を進めるということであるが、具体的にイメージが湧いてこない。立体交差することと、景観にどのような関係があるのか。
[京都府]
宇治橋を視点場として、新しい道路がどのように見えるかも配慮すべき要素で、踏切撤去も1つのポイントと考えている。
 今回、交差点から道路が下っていく形になるため、影響は少ないと考えているが、道路上に構造物を計画する際は、景観等へ配慮する必要があると考えている。
(委員)
意見募集の中に、「一方的に決まり、押しつけられているように感じる」いう意見があるが、このような方へどのような対応をするのか。
[京都府]
計画変更に伴い住宅地に道路がかかるということで、事前に地域に説明をしている。
 まだ説明回数も少なく、今後も説明を重ね、十分意見を聞き、どのようなことを要望されているのかを、しっかり汲み取っていきたいと考えている。
(委員)
歩行者の安全性は大丈夫なのか気になる。
[京都府]
踏切撤去により、列車と接触する危険は無くなる。
 さらに、道路線形が前回より良くなり、通行者からの見通しが良くなることで、交通事故も減り、安全性が向上すると考えている。
<事務局>
本日欠席の委員から意見をいただいている。①計画変更については了解。道路の線形は良くなったと考える、②JR奈良線のアンダーパス部の対策工法について、新技術なども含めて可能な範囲でコスト縮減に努めてほしい、という2点である。
(委員長)
前回の事前評価では、交差点改良による渋滞の解消を図る案について、本委員会で了解した。
 しかし、詳細設計を進める中で、問題点があぶり出され、交差点改良という枠の中では、問題解決が図れないということが明らかになったため、前回よりレベルを上げ、道路の付け替えに近い、広範囲な視点で問題解決を図らざるを得なくなったと理解している。
 その結果、道路延長が若干伸び、関係物件が増えることになるが、今後、地元や関係者に対し誠実、慎重な対応をお願いしたいと考えている。
 この交差点の渋滞を、何とかしなければならないことは良く理解している。
(委員)
支障物件数が増えることが気になる。
 コスト縮減も大切だが、しっかりと情報提供をし、地元の方が納得できる形で進めて欲しい。
[京都府]
地域の方、お住まいの方には丁寧に、誠実に対応していきたいと考えている。

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