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平成15年度第5回京都府公共事業評価審査委員会の議事要旨

1 開催日時

平成16年3月10日(水曜日)午後1時30分から午後3時15分

2 場所

平安会館「平安の間」

3 出席者

【委員】
吉川和広委員長、青山咸康委員、西園寺周三委員、酒井公子委員(芝池義一委員、瀧静子委員は欠席)

【事務局】(土木建築部)部長、理事、担当課長ほか

【傍聴者】9名

4 委員会概要

(1)審査事業

事業種別 事業主体 対象事業 市町村名
土木事業 京都府





舞鶴港和田ふ頭多目的国際ターミナル整備事業
外環状線(第2工区)街路事業
牧川広域一般河川改修事業
犀(さい)川統合一級河川整備事業
伊佐津川統合二級河川整備事業
佐濃谷(さのたに)川統合二級河川整備事業
福田川広域基幹河川改修事業
舞鶴市
向日市
福知山市
綾部市
舞鶴市
久美浜町
網野町

(2)審査の結果

○ 今回審査した府の土木7事業の再評価は、いずれも、委員会に提出された資料、説明の範囲において、その手続きがおおむね適切に進められており、各事業主体から提出された対応方針案(外環状線(第2工区)街路事業は「中止」、その他は「継続」)のとおりでよいと判断される。

○ なお、舞鶴港和田ふ頭多目的国際ターミナル整備事業については、一層のコスト縮減に努めるとともに、事業の効果が舞鶴港全体のさらなる振興や、地域活性化につながるよう、既存施設の機能集約や港湾関連用地の土地利用の規制の見直しについて、十分な検討を行われたい。

(3)審査の状況

◆ 舞鶴港和田ふ頭多目的国際ターミナル整備事業の審査について

近年の物流形態の変化や、舞鶴港やその周辺の現状を踏まえ、事業の必要性、進捗の見込み、コスト縮減対策の実施及び費用対効果分析の結果などを参考に、京都府の対応方針案について審査された。

◆ 外環状線(第2工区)街路事業の審査について

周辺道路の整備状況と今後の見通し、事業を巡る社会状況の変化、今後の事業進捗の見込み、地元の意向などを参考に、京都府の対応方針案について審査された。

◆ 牧川広域一般河川改修事業

◆ 犀川統合一級河川整備事業

◆ 伊佐津川統合二級河川整備事業

◆ 佐濃谷川統合二級河川整備事業

◆ 福田川広域基幹河川改修事業

(5事業一括審査)の審査について

流域における想定氾濫区域内の被災状況、過去の被災状況、環境に配慮した整備など、事業を巡る社会情勢などを踏まえた必要性、費用対効果分析に基づく事業効果などを参考に、前回再評価以降の変化を考慮し京都府の対応方針案について審査された。

5 議事の内容と主な意見

 (1)舞鶴港和田ふ頭多目的国際ターミナル整備事業

・(委員)的確な説明で必要性について理解できた。早期に供用可能なところから優先的に完成を目指していただきたい。

・(委員)資料12ページの「日本海側地方港の整備状況」の中で、水深14mクラスの岸壁整備の完成予定が平成19年から20年に集中しているのに理由はあるのか。その中で境港では、平成15年度の完成だが、早い完成の理由は何か。

→(港湾課)各港により状況は異なるが、一般的には、港間競争が激化し、それに勝ち残るためにどの港も貨物のコンテナ化、船舶の大型化への対応を急速に進展させており、その結果たまたま同じような時期に完成が集中していると思われる。境港の整備時期が早いのは、着工時期が早かったということになると思う。

・(委員)舞鶴港の既設の水深12mの岸壁はどの部分か。

→(港湾課)資料7ページの図にある、舞鶴西港の喜多埠頭である。この喜多埠頭については、木材専用埠頭として整備してきた。和田埠頭でも木材は取り扱うが、大型船舶で運搬してくる場合を予定しており、従来から入港している小型船は喜多埠頭で扱うこととしている。

・(委員)そうするとこの和田埠頭と道路とが一体化しないと意味がないわけですね。

・(委員)説明を聞き、完成すれば大変重要な施設になるものと思う。工事の継続、早期の完成をお願いする。

・(委員)国土交通省施工の水深14m岸壁は完成したものの、背後の埋立工事が遅れ、岸壁の機能が発揮できていないとのことだが、その埋め立て工事にはこれから始まるトンネル工事の掘削残土を利用するとのことで、コスト縮減に配慮した工程となっていると思う。

韓国、台湾、シンガポール、香港等では大水深岸壁は早くから整備済みとのことで、日本は非常に遅れているように思う。国際間・港間競争に勝ち残るには、こういった大水深の岸壁の整備が必要であるだろうと思うし、それについての理解が進んだために、近年日本海側の地方港が一斉に施設整備を行っているのではないかと想像できる。今後、舞鶴港においてもコスト縮減を図りながら、早期供用を目指して努力していただきたい。

(2)外環状線(第2工区)街路事業

・(委員)中止の提案だが、今までに投資した効果はどのように評価するのか。

→(都市計画課)一部用地買収を行っているが、地権者からの買収要望への対応のみであり、大半は用地交渉にも入っていない状況である。既に買収している用地については、地元向日市のまちづくりとも関連するため、市と十分に調整しながら対応を考えたい。既に投資しているのは11億円である。

・(委員)廃止に関する申入書や向日市議会に提出された請願が採択された経緯を踏まえて、中止は止むを得ないと思うが、これまで投入した経費を地元に活かせる方法を考えて欲しい。

市議会での請願採択のような地元の根強い反対にも関わらず継続しなければならなかった背景は何か。地元の要請が無いとこのような事業は難しいのではないか。もっと早く中止することはできなかったのかと思う。

・(委員)5年前の再評価時にも反対はあったのに継続の方針を出していながら、今回中止する理由は何か。

→(都市計画課)地元の反対運動は古くからあったが、当該路線は広域道路網の観点から重要な路線であり、また前回再評価の時点では周辺道路の整備の見通しが立っていなかったことから、大きな交通量を受け持つとともに災害時の輸送路としても位置付けられる路線であった。その後、外環状線の西側の道路について京都市により事業が進捗し、供用の目途が立ち代替機能も果たせることなどから、今回中止を提案するものである。

・(委員)当該区間の北側の国道9号までの区間の今後の見通しは。

→(都市計画課)その区間は事業化はされていないが、この第2工区も含めて都市計画道路として都市計画決定されていて、事業の実施に関わらず計画は残る。都市計画道路の長期未着手は全国的な課題であり、京都府でも平成15年度から都市計画道路網の見直しに着手しているところであり、当該地域についても早急に検討を進めていきたいと考えている。

・(委員)当該路線を中止しても、京都市には影響しないのか

→(都市計画課)事業面では京都市域は京都市になるが、都市計画上は同じ京都都市計画区域であり、向日市だけでは完結しないことから、道路網の見直しにあたっては京都市、向日市、長岡京市との一体的な調整が必要と考えている。

・(委員)残念な感もあり、疑問点もあるが、ここまでの反対があれば中止も止むを得ない。これまでの投資が長い目で見て良い方向に向かうことを望みたい。

・(委員)中止は止むを得ないということでまとまっていると思う。本委員会で事業の継続、中止について審議する一方、都市計画道路の決定、変更については、都市計画審議会で審議されるとのこと。本来ならば、同時に審議されるべき内容であると思うが、本路線の都市計画の変更等については、京都市をはじめとする他市との調整も必要であろうと思うので、今後十分協議していただきたい。

もし、都市計画がこのまま残って事業を再度開始することになっても、初めから手続きを踏まなければ再度の事業着手はできないと聞いているので、この委員会での中止の決定は非常に大きいと思う。

(3) 牧川広域一般河川改修事業

犀川統合一級河川整備事業
伊佐津川統合二級河川整備事業
佐濃谷川統合二級河川整備事業
福田川広域基幹河川改修事業
(5事業一括説明及び審議)

・(委員)牧川の岩端井堰はどういう井堰か。

→(河川課)農業用井堰である。

・(委員)現在も井堰として機能しているのか。今後撤去するのか。

→(河川課)この井堰は現在も機能しているが、河道の掘削を実施する上では撤去して改築する必要がある。改築の際の堰の形式などはまだ決まっていないが、井堰としての機能を確保する必要があり、今後井堰管理者と形式や費用等の調整が必要である。

・(委員)多くのところで暫定断面施工となっているが、将来はどうするのか。

→(河川課)暫定断面施工については、府域の河川事業について限られた予算の中で、早期に事業効果の発現を図るため、ステップを踏んだ対応が必要であることや、上下流の整備状況バランスの関係等を考慮する必要があることから、暫定的な施工を実施している。将来的には完成形で施工する。

・(委員)伊佐津川で巨石を使った魚道が施工されているが、魚類の遡上などに対して有効であるか。

→(河川課)河床勾配を緩くするために通常は段差(落差)を設けているが、段差が大きく魚類の遡上に影響がある。この箇所では、1段の落差を小さくし、全断面に水を流すことで魚類の遡上を図っている。実際にもオイカワ等の小魚が行き来している。

・(委員)魚道が有効であれば、虫や魚が住める川にしていただきたい。

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