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令和2年度第2回京都府公共事業評価に係る第三者委員会の概要について

令和3年3月29日

京都府建設交通部

指導検査課

075-414-5225

令和3年3月2日に開催された令和2年度第2回京都府公共事業評価に係る第三者委員会の概要は以下のとおりでしたのでお知らせします。

日時

令和3年3月2日(火曜日)午前10時から午前11時50分まで

場所

Web会議システム

出席者

  • 京都府公共事業評価に係る第三者委員会

    多々納裕一委員長、岸田潔委員、黒坂則子委員、三谷茂委員、山口靖弘委員
  • 京都府

    建設交通部部長、技監、理事、課長ほか

議事内容

対象事業と結果

一般国道163号(銭司~木屋)道路整備事業(評価調書(PDF:3,268KB)

評価種別;事前評価
施工箇所:木津川市、和束町
結果:「事業着手が妥当」との意見を得た。

(主な意見)

10年の事業期間は長期間地元に負担をかけることでもあり、安全には十分配慮した上で早期完成に努めていただきたい。可能であれば、一部完成区間の早期供用も検討いただきたい。

一般国道312号((仮称)大宮峰山インターアクセス道路)道路整備事業(評価調書(PDF:2,380KB)

評価種別;再評価
施工箇所:京丹後市
結果:「事業継続が妥当」との意見を得た。

(主な意見)

現道の渋滞状況から、必要性が認められる。また、事業費は増加するものの、周辺交通量の増加が見込まれており投資効果は大きく、効率性が確認できた。

一般国道478号京都縦貫自動車道(丹波綾部道路)道路整備事業(評価調書(PDF:8,691KB)

評価種別;事後評価
施工箇所:綾部市、京丹波町
結果:交通混雑の緩和や北中部地域の観光の活性化、企業立地の進展、災害時等における代替路の確保等の評価において理解を得た。

(主な意見)

引き続き4車線化の早期事業着手、利用促進の取組を強く進めるべき。

傍聴者

Web会議のためなし

(参考)委員会での主な意見

一般国道163号(銭司~木屋)道路整備事業

(委員)

本事業区間は、第一次緊急輸送道路であるが、異常気象時通行規制が設定されている。本事業により、異常気象時通行規制区間の短縮が見込まれることは、社会的な便益になる。この便益は、B/Cの算定に含まれているのか。

[京都府]

異常気象時通行規制区間の短縮にかかる便益はB/Cに含んでおりません。費用便益分析マニュアルに定める3つの便益(走行期間短縮便益、走行経費減少便益、交通事故減少便益)のみを計上しております。

(委員長)

費用便益分析マニュアルには、3便益以外にも、見込まれる便益は計上して良いとなっている。京都府では、3便益以外については計上していないということで良いか。

[京都府]

そのとおりです。

(委員長)

3便益以外の便益を計上しなくてもB/Cは2.0あり、十分効果があるものと言えるが、他の便益も計上すれば、さらに重要な事業であることがわかりやすくなるため、工夫して欲しい。

(委員)

事業期間が10年と設定されているが、長い印象を受ける。事業期間の短縮や、部分供用はできないか。早く供用することで、社会的な便益が増える。

また、維持管理のしやすさを考慮した案3のルートを選定しているため、「京都のみち2040」の施策「戦略的なアセットマネジメント」にも該当すると考えている。

[京都府]

事業期間については、B/C算出のため、仮に10年と設定しているもの。できるだけ早期に供用できるよう、努力していきたい。

(委員)

国道163号は事故の名所と言われるぐらいのところだった。残っている危険な区間については、頑張って改良して欲しい。

トンネルの耐用年数はどのように考えられているのか。

[京都府]

永久構造物として考えております。そのために、適切なアセットマネジメントを行います。

(委員長)

現道拡幅部の整備内容や現道の状況について、詳しく説明してほしい。

[京都府]

整備内容は、事業評価調書P.6のとおり、歩道2.5m、路肩含めて車道部を8.0mとするもの。現道は、路肩が狭く、車道は5.5~6.0m程度となっており、走行性の向上が見込まれます

(委員長)

最も優位な案である案3では、トンネルを除く事業区間内に、土砂災害のリスクがある斜面はないという理解で良いか。

[京都府]

そのとおりです。

(委員長)

地元としては、本区間の整備について理解を得られているのか。

[京都府]

地元、特に本区間が通行止めになると、生活に支障がでる和束町木屋地域から、整備の強い要望が出ております。

(委員)

トンネル工事で発生する残土については、他工事への流用または、土砂条例に基づいた適切な処理をして欲しい。

(委員長)

本事業については、案3のルートを前提に、必要性や効率性が確認できた。また、事業の進捗に関する懸案事項も多くないことを確認したため、本事業の新規着手は妥当と考える。

事業の実施にあたっては、事業期間をできるだけ短くして欲しいなどの意見があったので、今回ご指摘いただいたご意見を踏まえて事業を着手いただければと思う。

一般国道312号((仮称)大宮峰山インターアクセス道路)道路整備事業

委員長)

インターアクセス道路の整備に伴い、現国道312号の交通量や交通渋滞はどのように緩和されるか。

[京都府]

現国道312号の交通が、インターアクセス道路を経由し、高速道路に転換することで、現道の交通量は約17,000台から約11,000台となり交通渋滞が緩和されます。

(委員長)

事業区間内の交差点改良は本計画に含まれているのか。

[京都府]

本事業では必要事業区間内の交差点改良は実施します。例として、インターアクセス道路の接続道路である国道482号との交差部や、現国道312号との交差部の改良を実施します。

(委員)

当初計画に対し、埋蔵文化財調査の対象が追加になっているが、追加に伴い事業期間への影響はないか。

[京都府]

調査対象の追加に伴い、調査面積、費用が増加しているが、埋蔵文化財の調査作業はR3で完了見込みであり、全体工程の調整により、事業全体の工程には影響しない見込みです。

(委員)

盛土に必要な土について、流用の見込みはたっているか。

[京都府]

本事業では、現場発生土で賄えない土量約3万立方メートルの盛土材について、他現場から流用する予定です。

(委員長)

事業自体の継続については、当該地の逼迫状況や事業の効率性等、変更を含めた事業の必要性について確認できたため、事業を継続いただければと思う。

一般国道478号京都縦貫自動車道(丹波綾部道路)道路整備事業

(委員)

京都北部の振興にとっても、京都縦貫自動車道の全線開通は非常にありがたい。関係企業も大変喜んでいるが、評価が高い一方で、料金が高いのがネックと感じているところである。

また、令和5年4月のNEXCO移管は、既に確定しているのか。移管後の料金は、NEXCOが決めるのか。

[京都府]

ETC車限定にはなるが、朝夕の通勤時間帯には料金割引を行っているので、活用願いたいです。

また、NEXCO移管については、正式に決まった段階ではないが、令和元年12月に関係者で基本方針を確認し、移管に向けて準備を進めているところです。移管後はNEXCOの料金設定になるが、安くなる場合もあると思います。

(委員)

並行する道路の沿道施設の利用客が減るなど、地域振興にとっては全線開通で地元を素通りされる懸念があるのではないか。

[京都府]

PR不足とご指摘を受けるかもしれないが、公社管理区間は区間料金制であることから、一度高速道路から下りてもらっても料金は変わらないので、利用促進を図っていきます。

[京都府]

今後は、沿線市町とも上手く地域振興の連携をしていきたいと考えています。味夢の里やホテル進出などプラスの面もあるが、差し引きすると、現道にはマイナスの影響が出てしまっています。

(委員長)

今後は、このような状況を学びとして工夫いただきたい。産業会でも、料金が変わらないことをうまく捉えてPRして欲しい。地元に美味しい店があるとか、相乗効果を期待したい。モニタリング調査は、是非継続して欲しい。

(委員)

平成20年頃に舞鶴市で環日本海の国際物流に関するシンポジウムが開催された際、京都市へ繋がる高速道路がないことや、クルーズ船や企業誘致について議論されたことを思い出す。

高速道路が繋がったのは良かったが、舞鶴港を本気で整備していくのであれば、4車化は必要。

丹後出身なので京都縦貫自動車道はよく利用するが、観光シーズンを除くと利用者が少ないという印象がある。利用促進は知恵を絞って欲しい。

(委員長)

4車化は、今後の課題にも挙げてもらっているが災害対応の面でも必要性が高い。用地取得は完成4車形で行われているのか。初期投資は高かったかもしれないが、4車線化となれば、意外と効率的で早いかもしれない。災害の視点でも、復旧スピードが違う。

[京都府]

5筆ほど未買収地が残っていますが、基本的には完成4車形で買収しています。

(委員)

太陽光発電の利用や法面緑化にも取り組まれているようなので、特に意見はない。

(委員長)

今回ご指摘いただいたご意見を踏まえて、現状の課題解決に取り組んでいただければと思う。

京都府の定型文なのかもしれないが、総合評価の結論部分の表現は、今後、何もしなくても良いように聞こえて違和感がある。今後の課題で整理されているような点を反映できないか。

調書自体には問題はないので、結論部分の表現の修正については、委員長一任で良いか。

[京都府]

結論部分の書き方は形式的なので、表現を工夫します。(評価調書は既に修正済となっております。)

お問い合わせ

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京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町

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