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デジタル展覧会「京の鳥瞰図絵師 吉田初三郎」>鳥瞰図以外の資料
博覧会宣伝用に京都市が作成したものです。
『大礼記念京都大博覧会誌』は、京都市が刊行した京都大博覧会の報告書です。博覧会の宣伝の為、初三郎の京都図絵(No.4の資料)を、邦文22,000部、英文5,000部印刷し、広く海外にまで配布したことが記述されています。
洛東、洛西京名所交通図絵を、土産用の扇子に仕立てたものです。
橋北汽船は、宮津の市街と、股覗きで有名な笠松公園のある成相山の麓を結び、宮津湾を遊覧する観光汽船です。少し足を延ばして伊根湾を周遊するコースもありました。
裏面には、遊覧コースの解説や、京都~宮津までの所要時間3時間30分、汽車賃1円82銭という記載もあります。No.24の絵図と同じく「舞鶴要塞司令部検閲済」の記載があります。
京都市電の路線図です。
昭和29年に開通した白川線の銀閣寺道~天王町間が描かれ、同31年開通の河原町線の洛北高校~河原町今出川間が描かれていないことから、最晩年の昭和30年頃の作品と思われます。
御所紫宸殿での即位礼の絵図です。歴史学者の中村孝也が解説を執筆しています。
裏面は、大礼行事に関連する神宮、御陵等を案内する御大典拝観大地図となっています。
京都市繁栄策として叡山電気鉄道が、出町柳~八瀬間の平坦線、四明ケ岳に至る鋼索鉄道(ケーブルカー)、山上の架空索道(ロープウェイ)を敷き、叡山周辺の交通機関を整備しました。(ロープウェイは昭和3年10月に完成)
「山は叡山、川は鴨川」とたとえられるように、京都側から仰ぐ比叡山の勇姿が大きく、またケーブルカーとロープウェイとが小さな画面に誇らしげに描かれています。
易経の「国の光を観る」に由来する「観光」という言葉は、当時はおもに海外旅行を指していたのですが、初三郎は、自らが経営した印刷出版社を観光社と名付け、『観光』という雑誌を発行し、諡号を「観光院」と称する等、この言葉を好んで使用しました。
大正14年創刊の『観光』は、昭和3年4月に『旅と名所』と改題され、内容の一部であった『観光春秋』を、独立した雑誌として発行することになりました。これにより、初三郎や観光社同人の動静を伝えるとともに、頒布会の会報も掲載することになりました。
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