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NHK関西ラジオワイド放送原稿「パソコンの警告画面に気をつけて!」

平成29年5月30日放送「パソコンの警告画面に気をつけて!」

☆NHK
 きょうは、パソコンに警告画面を出しウイルス対策ソフトを契約させるという悪質な手口について、お話しいただきます。パソコンに警告画面が出たという経験がないのですが、どんな風になるのですか?

★相談員
 警告画面が出たという経験がない人には、想像がつかないかもしれませんが、パソコンを使用中に、突然画面に「エラーが発生した」「ウイルスに感染した」という警告表示が出るのです。中には画面が突然青くなったり、大音量のアラーム音が鳴ったというケースもあります。 

☆NHK
 突然画面が青くなったり、アラーム音が鳴ったりしたら、誰でもびっくりしてしまいますね。

★相談員
 そうなんです。誰もが慌ててしまい、画面に表示されている連絡先に電話をかけてしまいます。電話に出た相手は、パソコンのサポート会社と名乗り、ウイルス感染しているので、至急ウイルス対策ソフトを遠隔操作でインストールする必要があると説明し、代金をクレジット決済するように指示してきます。

☆NHK
 ウイルス対策ソフトを遠隔操作でインストールするのですか?パソコンに慣れていない人なら、手間が省けて助かると思うかもしれませんね。

★相談員
 そうですね。実際にプロバイダーの契約変更などを遠隔操作で行うことはあるので、遠隔操作でインストールするといわれても、特に違和感を感じなかったのかもしれません。
 ところが、事業者はウイルス対策ソフトをインストールすると説明しながら、消費者のパソコンに、遠隔操作ができるソフトをインストールしているのです。
 そして、支払い代金をクレジット決済させています。

☆NHK
 ウイルス対策ソフトの代金を請求しながら、インストールしていないなんて悪質ですね。では、消費者はどういったきっかけで相談してこられたのですか?

★相談員
 しばらくして、相談者の多くが、わざわざ遠隔操作でインストールしてもらう必要があったのかと思い始めます。そして、事業者について、ネットで検索してみると、「詐欺」「詐欺ソフト会社」などの書き込みが多くあることを知ります。そういえば、電話をかけたとき、たどたどしい日本語で説明された、メールで質問しても返事がなかったなど、不審点が多くあったことに気付き、消費生活センターに相談されるようです。

☆NHK
 センターはそのような相談を受けたとき、どのように対応されるのですか?

★相談員
 海外の事業者との契約であった場合、解約交渉は困難になります。相談者が、事業者に個人情報を伝えていることから、悪用されるおそれもあり、早急にクレジット会社に状況を説明し、クレジット番号の変更をするよう伝えています。
 また、遠隔操作のソフトをインストールしていることから、対応についてパソコンメーカーに問い合わせるよう助言しています。
 そのほか、海外の事業者であれば、越境消費者センターの助言を受けるよう案内します。そして、インターネット全般の相談窓口として情報処理推進機構、通称IPAを案内しています。

☆NHK
 ネットトラブルを解決することは大変ですね。他に何か注意点はありますか?

★相談員
 ネット相談に限らず、相談にはそれぞれ違いがあり、全く同じものはありません。相談の対応もケースバイケースです。一つ言えることは、相談は早ければ早いほど解決に繫がります。トラブルに遭ったかなと思ったら、悩まずにできるだけ早く相談してください。

☆NHK
 トラブルに遭ったかなと思ったら、できるだけ早く信頼できるところに相談することが大切だということですね。

★相談員
 その通りです。また、先週、京都府警は役所職員や金融機関職員をかたる「還付金等詐欺」の被害、同種手口による不審電話を多数認知しました。そこで、昨日5月29日(月曜)より6月4日(日曜)までの1週間、京都府内全域を対象に「特殊詐欺特別警報」を発令しています。他府県の皆さんも、注意していただきたいと思います。

お問い合わせ

文化生活部消費生活安全センター

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ファックス:075-671-0016

kyo-shohisen@pref.kyoto.lg.jp

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