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平成30年9月4日放送「消費生活相談の概要及び特徴について」

☆NHK
今日は、京都府の平成29年度相談概要にみる特徴について、お話しいただきます。
京都府の平成29年度の相談概要が7月に発表されたということですが、何か特徴はありましたか?

★相談員
はい、京都府の消費生活相談窓口で受け付けた相談件数は5,061件で、前年度より減っているものの、過去5年間は5千件台で推移しています。特に高齢者からの相談が多く全体の約3割を占めています。

☆NHK
やはり詐欺的な手口の相談というものも多いのでしょうか?

★相談員
はい、65歳以上の相談件数は、1456件で、このうち「架空請求」や「還付金詐欺」など、詐欺的な手口に関する相談は213件と前年度より31件増加しています。
また、最近は、インターネットなど情報通信に関する相談件数が多く、全体の約5分の1を占めています。相談内容別に見ると、アダルト情報サイトや出会い系サイトなどの「放送・コンテンツ等」が突出して多く、全体の13.5%を占めます。さらにトラブルになりやすい商法・手口では、身に覚えのない代金の請求などの「架空請求」が多くなっていますが、ワンクリック請求に関する相談は激減しました。

☆NHK
架空請求は多いのに「ワンクリック請求」の手口が激減した理由はどのようなことが考えられるのでしょうか?

★相談員
消費生活センターなどの啓発活動によって「不用意にアクセスしない・クリックしない・慌てて業者に連絡しない・利用料金の請求を受けても言われるままに支払わない」などの対処法が浸透してきたことなどが考えられます。しかし、全国的には公的機関を装った「ハガキによる料金の架空請求」は再び増加傾向にあります。国においても関係省庁が一体となって取り組んでいます。

☆NHK
公的機関を装ったハガキによる架空請求とは、具体的にはどのような内容でしょうか?

★相談員
例えば「民事訴訟管理センター」や「法務省所管支局」といった公的機関と勘違いさせるような機関から「総合消費料金未納分訴訟最終通知書」などと書かれた文面で読み手に民事訴訟の被告になったと勘違いさせるものです。主な相談事例としては「訴訟取り下げ」をするためには期日を示した上で至急、連絡するようにと書かれたハガキが届いたがどうすればよいか、といったものがあります。

☆NHK
公的機関と勘違いしそうですね、このようなハガキが届いたらどうすればよいのですか?

★相談員
連絡すると個人情報が相手に知られ、その情報を基にさらなる不当な要求をされることがあります。未納料金が請求されても身に覚えがない場合は連絡しないように注意しましょう。

☆NHK
不審な請求に対して、不用意に連絡をとらないことが大切なのですね。購入形態などでみると何か特色はありますか?

★相談員
購入形態としては、「通信販売」が最も多く全体の約3分の1を占め、その中でも「インターネット通販」が約7割となっています。中でも「絶対に儲かる、という仮想通貨を運用する情報商材を毎月購入したが、儲からないので解約したい」などの仮想通貨に関する相談が増加しました。また、「初回、無料お試し」と思い、お試しで注文したつもりなのに定期購入が条件の契約だったという相談も多く、健康食品だけでなく、化粧品などの商品へと対象が拡大しています。

☆NHK
「無料」や「簡単に儲かる」という言葉には要注意、ということですね。

★相談員
そうなんです。「通信販売」の場合は、クーリング・オフの対象外ですので、申し込む前に返品特約など記載内容を必ず確認しましょう。万一、おかしいなと、思ったら早めに最寄りの消費生活センターなどにご相談いただきたいと思います。相談は早ければ早いほど解決に繫がります。トラブルに気づいたら、できるだけ早く相談してください。

お問い合わせ

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