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投資詐欺に注意!

★NHK
株価が値上がりしているというニュースや新しいNISAが導入されたというニュースを聞いて、投資に関心をお持ちの方もいらっしゃると思います。

☆相談員
全国の消費生活センターには、FX取引など投資に関する相談が増加しています。特にシニア層からの相談が増えています。

★NHK
具体的にどのようなものがありますか。

☆相談員
SNSやインターネット上の広告を見て興味を持ち、情報を受け取るためにサイトに会員登録を行います。その後、投資や金融情報を共有するグループチャットに案内されます。チャット内では参加者からの成功体験を聞かされ、そしてFX取引に誘われるというものが多くなってきました。

★NHK
きっかけは自分から広告を見て登録するのですね。

☆相談員
日頃から投資などの情報をネットで見ていると、消費者の興味や関心を推測して配信される「ターゲティング広告」で投資関連の情報が多く表示される場合があります。

★NHK
興味がありそうな広告が表示されるのですね。私も同じような経験があります。なぜ私の興味がある事がわかるのだろうと思っていました。

☆相談員
すべてが詐欺につながるというものではありませんが、事実と異なる大げさな広告や、架空の広告を出しているケースもあります。また、有名人の名前を利用した広告もあります。

★NHK
有名な人が勧めていると聞くと、信用してしまいそうですね。

☆相談員
自分から登録するケースもありますが、突然SNSのグループに追加されていたというものや、ダイレクトメッセージが届き、その中で誘われるという事例もあります。

★NHK
突然見知らぬグループに追加されるのですか。防ぐ方法はあるのですか。

☆相談員
SNSによっては不特定多数の人を「友達」に追加できるものがあります。設定を変更することで自動的に追加されることを防ぐことができます。

★NHK
その後はどのように被害につながるのですか。

☆相談員
FX口座を開設したあと、投資グループ内での指示通りに、指定された個人名義の口座にお金を振り込みます。最初は利益が出たように見え、実際に出金要請をすると出金できるため、安心して高額を入金してしまいます。しかし、その後出金しようとすると税金等が必要だと言われ、支払っても最後はお金を引き出せなくなり、相手とも連絡が取れなくなります。

★NHK
様々な口実でお金を振り込ませるのですね。個人名義の口座に振り込むことでおかしいと思ってしまいそうですが。

☆相談員
FX取引は少額の資金で取引を始められ、証拠金取引と言うのですが、投資した金額に比べて大きな額の取引を行うことができます。しかし、証拠金以上の損失が生じるおそれがあり、元本も利益も保証されないリスクが大きい取引です。また、FX取引業者が取次、代理店など、媒介を業として行うためには株式会社として金融商品取引業者の登録が必要です。
個人口座への振り込みを指示するということは、この業者は無登録業者だと思われます。

★NHK
高リスクの取引なのですね。最初は利益が出て、出金できるので信用してしまうのですね。

☆相談員
オンライン上の画面では利益が出ているように見えても、画面自体が架空であり、実際の取引が行われていない場合があります。詐欺的な事業者は無登録事業者の可能性がありますので、金融庁のホームページなどで登録の有無を確認することなどが必要です。

★NHK
高齢者に被害が多いのですか。

☆相談員
「儲かる方法を教える」といった詐欺は高齢者の方の被害が多く報告されていますが、若者でも被害に遭う人は多くいます。これから進学などで新しい環境になり、そこで勧誘されるケースもあります。

★NHK
新学期が始まり、新しいサークルに登録する人もいるので、注意が必要ですね。

☆相談員
若者の場合は副業や投資に関する情報商材を購入後、高額なサポート契約を勧誘されて遠隔操作アプリを悪用して借金をさせられてしまう事例が報告されています。

★NHK
遠隔操作アプリですか?

☆相談員
「説明に必要」と言われて資料の共有のために遠隔操作アプリをインストールし、サポートプランを勧誘されて「お金がない」と断ると、貸金業者から借りるように言われて、画面共有をしたまま指示を受けて、オンラインで借金をさせられます。

★NHK
儲からず借金が残るということですね。「お金がない」と言って断ることができないのでしょうか。

☆相談員
遠隔操作アプリで画面を共有しているため、登録の際に入力した情報などが、事業者に閲覧されて利用されてしまいます。また、スマートフォン内の情報も勝手に閲覧されてしまう恐れもあります。

★NHK
その場合はどうすればよいのですか。

☆相談員
IDやパスワードが事業者にも知られてしまっている恐れがありますので、すぐにパスワードを変更してください。また、反対に事業者によって、IDやパスワードが変更されてしまう恐れもありますので、貸金業者に連絡を取って悪用されないようにしてください。信用情報機関の本人申告制度を利用することも検討してください。

★NHK
本人申告制度とは何ですか

☆相談員
個人信用情報機関には本人申告制度が設けられています。有料の制度ですが、健康保険証、免許証などの身分証明書や銀行のカードなどを紛失したり、盗難にあったりした場合に、その旨を本人申告情報として登録しておくことにより、第三者による悪用を未然に防ぐ効果が期待できます。

★NHK
まずは簡単に儲かる方法はない、と慎重になることが必要ですね。

☆相談員
最近では、被害を回復するためにインターネットで検索して見つけた弁護士に連絡を取ったところ、「回復できる」と言われて高額な着手金を請求される二次被害のような案件も発生しています。被害に遭ったのではないかと思ったら、まず消費生活センターに相談してください。

★NHK
大切なお金を詐欺の被害で失わないように気をつけたいですね。
消費生活に関するご相談は、消費者ホットラインを利用して最寄りの消費生活センターにご相談ください。電話番号は局番なしの188(いやや!)です。

お問い合わせ

文化生活部消費生活安全センター

京都市南区東九条下殿田町70 京都テルサ西館2階

ファックス:075-671-0016

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