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平成23年度微生物検査結果

京都府では、卵類や肉類、貝類等の畜水産物について、微生物汚染状況を検査により確認しています。検査によって微生物が検出された場合は、食中毒を予防することを目的に生産者や販売者等に対して衛生指導を行います。

サルモネラ属菌による食中毒事例は、卵類が原因食品となることがありますが、十分加熱調理することで防止することが可能です。府内で生産や流通する鶏卵や液卵等について、細菌検査を実施しています。

鶏肉や豚肉から、バンコマイシンという抗生物質に耐性のある腸球菌(いわゆるVRE)が検出されることがあります。人が食品とともに摂取することで健康被害が発生するおそれもあり、輸入品から検出されることがあるため、府内に流通する輸入品を中心に検査を実施しています。

京都府北部地域が面する日本海沿岸では、カキが採取されています。冬場に多く発生するノロウイルス食中毒事例は、カキをはじめとする二枚貝が関与することがあります。この二枚貝は、中腸腺と呼ばれる部位にノロウイルスを溜め込む性質があるため、この汚染状況を確認しています。

これらの検査結果については、下記のとおり、定期的に公表しています。

平成23年4月から6月実施分

・サルモネラ属菌

サルモネラ属菌について、府内産鶏卵の内部及び卵殻表面の検査を行いましたが、全ての検体で検出されませんでした。

検体の種類

検査部位

検体数

原産地

鶏卵

卵内部

10

府内産10

鶏卵

卵殻表面

10

府内産10

 

・サルモネラ属菌及び一般細菌数

サルモネラ属菌について、府内産鶏卵の内部及び卵殻表面の検査を行いましたが、全ての検体で検出されませんでした。また、鶏卵内部の一般細菌の数を確認しましたが、各検体とも、1gあたり30以下であり、食品衛生法上問題はありませんでした。

検体の種類

検査部位

検体数

原産地

鶏卵

卵内部

1

府内産1

鶏卵

卵殻表面

1

府内産1

 

サルモネラ属菌とその細菌数について、府内産液卵を検査しましたが、全ての検体でサルモネラ属菌は検出されませんでした。一般細菌数は下欄のとおりであり、細菌数は少ない結果でした。結果として、各検体は食鳥卵としての成分規格を満たしていることが確認されました。

検体の種類

検体数

原産地

一般細菌数

液卵(未殺菌卵白)

1

府内産

540(/g)

液卵(加糖卵黄)

1

府内産

30以下(/g)

液卵(殺菌全卵)

1

府内産

30以下(/g)

(参考)

食鳥卵の成分規格

殺菌液卵はサルモネラ属菌が検体25gにつき陰性でなければならない。

未殺菌液卵は細菌数が検体1gあたり1.000.000以下でなければならない。

 

・バンコマイシン耐性腸球菌

バンコマイシン耐性腸球菌について、府内産及び府内に流通する輸入鶏肉の検査を行いましたが、全ての検体で検出されませんでした。

 

検体の種類 検体数 原産地
鶏肉 10 府内産4、ブラジル産3、国内産3

 

平成23年7月から9月実施分

・一般細菌数及び大腸菌群

府内の製造施設や学校給食施設等で製造される弁当やそうざいの衛生状況について、道の駅等で製造販売される品目も含め確認しました。

弁当、そうざいの衛生規範で規定される菌数を超える一般細菌や大腸菌群が陽性の検体が複数あったため、製造施設に対して、施設及び従事者等の衛生指導を行い、再発防止及び衛生管理の向上に向けた取り組みを実施しました。

検体の種類 検体数 検査結果
(一般細菌数が衛生規範を超えた検体数)
検査結果
(大腸菌群陽性の検体数)
そうざい
(だし巻き、ハンバーグ、
煮物等)
67 2 15

 

(参考)弁当及びそうざいの衛生規範

製品は、次の1及び2に適合するものを使用及び製造するようにすることが望ましい。

1製品のうち、卵焼き、フライ等の加熱処理したものは、次の事項に適合すること。

ア細菌数(生菌数)は、検体1gにつき100,000以下であること。

イ冷凍食品の規格基準で定められたE.coliの試験法により、大腸菌は陰性であること。

ウ黄色ブドウ球菌は陰性であること。

2製品のうち、サラダ、生野菜等の未加熱処理のものは、検体1gにつき細菌数(生菌数)が1,000,000以下であること。

平成23年10月から12月実施分

・バンコマイシン耐性腸球菌

バンコマイシン耐性腸球菌について、府内産鶏肉及び府内に流通する輸入豚肉、鶏肉の検査を行いましたが、全ての検体で検出されませんでした。

検体の種類 検体数 原産地
豚肉 10 米国産10
鶏肉 15 府内産8、ブラジル産7

 

・サルモネラ属菌及び一般細菌数

サルモネラ属菌について、府内産鶏卵の内部及び卵殻表面の検査を行いましたが、全ての検体で検出されませんでした。また、鶏卵内部の一般細菌の数を確認しましたが、各検体とも、1gあたり30以下であり、食品衛生法上問題はありませんでした。

検体の種類 検査部位 検体数 原産地
鶏卵 卵内部 3 府内産3
鶏卵 鶏卵表面 3 府内産3

 

・一般細菌数及び大腸菌群

府内の製造施設や学校給食施設等で製造される弁当やそうざいの衛生状況について、道の駅等で製造販売される品目も含め確認しました。

弁当、そうざいの衛生規範で規定される菌数を超える一般細菌や大腸菌群が陽性の検体が複数あったため、製造施設に対して、施設及び従事者等の衛生指導を行い、再発防止及び衛生管理の向上に向けた取り組みを実施しました。

検体の種類 検体数 検査結果
(一般細菌数が衛生規範を超えた検体数)
検査結果
(大腸菌群陽性の検体数)
そうざい
(サラダ、卵焼き、煮物等)
41 3 10

 

(参考)弁当及びそうざいの衛生規範

製品は、次の1及び2に適合するものを使用及び製造するようにすることが望ましい。

1製品のうち、卵焼き、フライ等の加熱処理したものは、次の事項に適合すること。

ア細菌数(生菌数)は、検体1gにつき100,000以下であること。

イ冷凍食品の規格基準で定められたE.coliの試験法により、大腸菌は陰性であること。

ウ黄色ブドウ球菌は陰性であること。

2製品のうち、サラダ、生野菜等の未加熱処理のものは、検体1gにつき細菌数(生菌数)が1,000,000以下であること。

・ノロウイルス

府内で養殖されているマガキのノロウイルスを検査しました。2検体から、ノロウイルスを検出しました。カキのノロウイルスについては成分規格がありませんが、関係部局と十分に連携を図り、当該ロット品の生食用としての提供を避けることを指導するなど必要な措置を講じるとともに、被収去者等へ指導等を行いました。

検体の種類 採取海域 検査結果
マガキ4検体 久美浜湾

1検体でノロウイルス(G1)を検出

1検体でノロウイルス(G1及びG2)を検出

 

平成24年1月から3月実施分

・リステリア菌

府内で流通する輸入チーズ、生ハム及び国産生ハムについて、リステリア菌の検査を行いました。全ての検体において、リステリア・モノサイトゲネスは陰性でした。

検体の種類 検体数 原産地
ナチュラルチーズ 8 米国5、ギリシャ1、オランダ1,フランス1
生ハム 2 スペイン1、国産1

 

・ノロウイルス

府内で養殖されているマガキのノロウイルスを検査しました。3検体全てから、ノロウイルスを検出しました。カキのノロウイルスについては成分規格がありませんが、関係部局と十分に連携を図り、当該ロット品の生食用としての提供を避けることを指導するなど必要な措置を講じるとともに、被収去者等へ指導等を行いました。

検体の種類 採取海域 検査結果
マガキ4検体 舞鶴湾3、久美浜湾1 3検体で、ノロウイルス(G1及びG2)を検出

 

お問い合わせ

文化生活部生活衛生課

京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町

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