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平成23年度食品添加物検査結果

食品添加物は食品の製造・加工に不可欠ですが、使用方法を誤ると有害となる場合があります。食品衛生法によって、使用方法や製造等の基準が定められています。加工食品等の保存料や酸化防止剤等の検査を行い、食品添加物が適正に使用されているかを確認しています。また、定期的に検査結果を下記のとおり公表しています。

理化学的検査においては、検査機器や検査精度及びその分析法から、その物質を検出可能な最低濃度(値)が決まります。これを、定量下限値といいます。定量下限値未満であれば、当然基準値を下回るため食品衛生法に適合しており、安全性等に問題はありません。

平成23年4月から6月実施分

・魚肉練り製品

魚肉練り製品の保存料(ソルビン酸及びソルビン酸カリウム)について検査を行い、使用基準範囲内であること及び使用表示の無い食品は定量下限値未満であることを確認しました。

1検体について、使用基準を超えるソルビン酸が検出され、食品衛生法第11条第2項違反(食品に使用された添加物の使用基準超過)に該当するため、速やかに原因究明や再発防止対策など必要な措置を講じるとともに、保健所長は製造者に対して、当該ロット品の回収を命じました。なお、検出された含有量は、下記のとおりです。

検体数

原産地

検査結果
ソルビン酸としての含有量(g/kg)

5

府内産5

0.06

0.53

2.2

「魚肉練り製品の保存料使用基準(ソルビン酸及びソルビン酸カリウム)」

魚肉練り製品(魚肉すり身を除く)使用基準(ソルビン酸として)

2.0g/kg以下

 

・漬物、佃煮

漬物、佃煮の保存料(ソルビン酸及びソルビン酸カリウム)について検査を行い、使用基準範囲内であること及び使用表示の無い食品は定量下限値未満であることを確認しました。全ての検体について、使用基準未満であり、使用表示との整合性が確認されました。なお、検出された含有量は、下記のとおりです。

検体数

原産地

検査結果
ソルビン酸としての含有量(g/kg)

10

府内産8国内産2

0.27

0.37

0.38

0.56

「漬物佃煮の保存料使用基準(ソルビン酸及びソルビン酸カリウム)」

漬物の使用基準(ソルビン酸として)

1.0g/kg以下

 

・輸入果実(レモン・オレンジ・グレープフルーツ)

輸入果実の防かび剤(オルトフェニルフェノール、ジフェニル、チアベンダゾール、イマザリル)について検査を行い、下記表の使用基準の範囲内であること及び使用表示の無い食品は定量下限値未満であることを確認しました。全ての検体について、使用基準未満であることが確認されました。なお、検出された含有量は、下記のとおりです。

 

「防かび剤の使用基準」

防かび剤の種類 対象食品 使用基準(残存量)
オルトフェニルフェノール かんきつ類 0.010g/kg以下
ジフェニル

グレープフルーツ

レモン

オレンジ類

0.070g/kg未満
チアベンダゾール

かんきつ類

0.010g/kg以下

イマザリル かんきつ類 0.0050g/kg以下

 

・レモン

検体の種類

検体数

原産地

検査結果
(チアベンダゾール)g/kg

検査結果
(イマザリル)g/kg

レモン

5

米国産5

0.0011

0.0011

0.0014

0.0019

0.0004

0.0008

0.0011

0.0015

オルトフェニルフェノール及びジフェニルについては、定量下限値未満でした。

 

・オレンジ

検体の種類

検体数

原産地

検査結果
(チアベンダゾール)g/kg

検査結果
(イマザリル)
g/kg

オレンジ

5

米国産5

0.0003

0.0009

0.0016

0.0022

0.0033

0.0010

0.0011

0.0014

0.0017

0.0025

オルトフェニルフェノール及びジフェニルについては、定量下限値未満でした。

・グレープフルーツ

検体の種類

検体数

原産地

検査結果
(オルトフェニルフェノール)
g/kg

検査結果
(チアベンダゾール)
g/kg

検査結果
(イマザリル)
g/kg

グレープフルーツ

5

米国産5

0.0002

0.0006

0.0010

0.0003

0.0008

0.0014

0.0011

0.0013

ジフェニルについては、定量下限値未満でした。

平成23年7月から9月実施分

・輸入果実(バナナ)

輸入果実(バナナ)の防かび剤(チアベンダゾール、イマザリル)について検査を行い、下記表の使用基準の範囲内であること及び使用表示の無い食品は定量下限値未満であることを確認しました。すべての検体について、定量下限値未満でした。

検体数 原産国
5 フィリピン5

 

「防かび剤の使用基準」

防かび剤(物質名)

対象食品 使用基準(残存量)
チアベンダゾール バナナ 0.0030g/kg以下
チアベンダゾール バナナ(果肉) 0.0004g/kg以下
イマザリル バナナ 0.0020g/kg以下

 

・食肉製品

ソーセージ等の食肉製品に含まれる保存料(ソルビン酸及びその塩類)発色剤(亜硝酸根)について検査を行い、下記表の使用基準の範囲内であること及び使用表示の無い食品は定量下限値未満であることを確認しました。全ての検体について、使用基準未満であることが確認されました。なお、検出された含有量については、下記のとおりです。

検体数 原産地

検査結果

保存料(ソルビン酸及びその塩類)

含有量(g/kg)(ソルビン酸として)

検査結果

発色剤(亜硝酸根)

含有量(g/kg)

10

ニュージーランド1

府内産6

国産3

0.16

0.94

0.004

0.005

0.006

0.006

0.008

0.023

0.024

0.027

0.059

 

「食肉製品の保存料及び発色剤の使用基準」

保存料(ソルビン酸及びその塩類) 2.0g/kg以下(ソルビン酸として)
発色剤(亜硝酸根) 0.070g/kg以下

 

平成23年10月から12月実施分

・清涼飲料水

清涼飲料水に使用される甘味料(アセスルファムカリウム)について、検査しました。下記表の使用基準の範囲内であること及び使用表示の無い食品は定量下限値未満であることを確認しました。すべての検体について、使用基準未満でした。なお、検出された含有量は、下記のとおりです。

検体数 原産地

検査結果

甘味料(アセスルファムカリウム)含有量(g/kg)

5 府内産5

0.15

0.16

 

甘味料(アセスルファムカリウム)の使用基準

検体の種類 使用基準
清涼飲料水 0.50g/kg

 

・漬物、佃煮

漬物等に使用される保存料(ソルビン酸及びその塩類)について、検査しました。下記表の使用基準の範囲内であること及び使用表示の無い食品は定量下限値未満であることを確認しました。すべての検体について、使用基準未満でした。なお、検出された含有量は、下記のとおりです。

検体数 原産地

検査結果

保存料(ソルビン酸及びその塩類)

含有量(g/kg)(ソルビン酸として)

10

府内産6

国産4

0.29

0.42

0.56

 

保存料(ソルビン酸及びその塩類)の使用基準

検体の種類 使用基準(ソルビン酸として)
漬物、たくあん漬、佃煮 1.0g/kg以下

 

平成24年1月から3月実施分

・植物性油脂

輸入されたオリーブ油等の植物性油脂について、使用してはならない指定外添加物である酸化防止剤【tert-ブチルヒドロキノン(TBHQ)】の検査を行いました。

全ての検体で、TBHQは検出限界値(1μg/g)未満を確認し、問題ありませんでした。

検体数 原産国
10

イタリア8

イタリア・スペイン1

トルコ共和国1

 

・魚介乾製品(煮干し)

酸化防止剤であるBHA(ブチルヒドロキシアニソール)及びBHT(ジブチルヒドロキシトルエン)について、府内産の煮干しを、下記表の使用基準の範囲内であること及び使用表示の無い食品は定量下限値未満であることを確認しました。全ての検体において、定量下限値未満であり、問題ありませんでした。

検体数 原産地
5 府内産5

 

酸化防止剤(BHA及びBHT)の使用基準

対象食品 使用基準
魚介乾製品

BHA:0.2g/kg以下

BHT:0.2g/kg以下

両物質併用の場合は、その合計量が0.2g/kg以下

 

・ワイン

ワインの酸化防止剤(亜硫酸塩)について、下記表の使用基準の範囲内であること及び使用表示の無い食品は定量下限値未満であることを確認しました。全ての検体において使用基準未満であり、使用表示についても問題ありませんでした。なお、検出された含有量は下記のとおりです。

検体数 原産地 検査結果
8

府内産5

イタリア1

チリ1

スペイン1

0.043(チリ)

0.044

0.080

0.082

0.087(スペイン)

0.11(イタリア)

0.20

 

酸化防止剤(亜硫酸塩)の使用基準

対象食品 使用基準(二酸化硫黄として)
ワイン 0.35g/kg未満

 

・乾燥果実、干しぶどう、甘納豆

乾燥果実等の漂白剤(二酸化硫黄及び亜硫酸塩類)について、下記表の使用基準の範囲内であること及び使用表示の無い食品は定量下限値未満であることを確認しました。全ての検体において定量下限値未満であり、問題ありませんでした。

検体数 原産地
10

府内産1

国産5

米国4

 

漂白剤(二酸化硫黄及び亜硫酸塩類)の使用基準

対象食品 使用基準(二酸化硫黄として)
乾燥果実(干しぶどうを除く) 2.0g/kg未満
干しぶどう 1.5g/kg未満
甘納豆 0.10g/kg未満

 

お問い合わせ

文化生活部生活衛生課

京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町

ファックス:075-414-4780

seikatsu@pref.kyoto.lg.jp