ここから本文です。
京都府丹後地域は、おいしい「コシヒカリ」の産地です。丹後産「コシヒカリ」は、財団法人日本穀物検定協会が実施する、米の食味ランキングで最高評価である「特A」を過去通算12回獲得しています。
夏の高温や日照不足など、近年、米作りには厳しい気象が続きますが、今後も「丹後産コシヒカリ」が「特A」を獲得できるよう、関係機関が一丸となって取り組んでいます。
近年夏季の高温傾向によって米の品質低下が顕在化しています。そこで、携帯カメラの画像から水稲の生育量を推定し、最適な施肥量を計測し、指導用データとして活用することが可能となりました(平成27年度)。
コシヒカリの理想的な生育相で収量、品質を兼ね備えた良食味米を実現するためには、初期生育を調節することが重要です。その管理ポイントは以下のとおりです。
ア移植時期を5月20~25日の遅植えとします。
イ地力に応じて基肥量を決めます。
ウ栽植密度は株間を25cm程度にします。
エ基肥に緩効性肥料を使用します。
オ幼穂形成期生育量(1平方メートルあたりの茎数×草丈×SPAD値/10000)が80前後であれば、前期穂肥は窒素成分で1~1.5kg/10a程度、100前後であれば1kg/10a程度、120以上であれば無施用が適当です(平成22年)。
「コシヒカリ」の食味向上を目的に、適正な穂肥施用量を判定するスマートフォンアプリを開発しました。さらに、中干し適期を判定するアプリの開発も検討しています。(平成30年)
「京の輝き」の栽培において、省力化や安定生産を目指して、基肥一発肥料を開発しました。一発肥料を用いても、不安定な気象等に対応して、収量や品質を確保するため、生育診断による追加穂肥量を判定するスマートフォンアプリを開発しました。(平成30年)
令和元年に取り組んでいる試験の概要
新除草剤などの効果、薬害、適用条件を検討し防除指針作成のための資料としています。
毎年、同じように栽培した水稲の生育状況を調査し、本年の気象要因との関係を解析しています。
地球温暖化の進行にも適応する早生、高品質良食味米の京都オリジナル品種の育成に取り組んでいます。
お問い合わせ
農林水産部京都府農林水産技術センター 丹後農業研究所
京丹後市弥栄町字黒部488
電話番号:0772-65-2401
ファックス:0772-65-3561