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「地球温暖化対策プラン」第2回検討会議議事録

1 日時

平成18年8月22日(木曜)午後2時から午後4時

2 場所

オムロン研修センター 特別研修室

3 議事

平成18年度地球温暖化対策プランの中間案について
(内容については事務局から説明)

4 主な意見(・は検討メンバーの意見、→は事務局の回答等)

環境マネジメントシステムについて

  •  「WEBサイトを活用したKESの普及(簡易取得システムの検討等)」について。前回の検討会議では、広報・周知のツールとしてWEBを活用していくという話であったが、この書きぶりでは、取得プロセスそのものについてWEBを使うように解釈される。
    → 中小企業には「環境マネジメントシステムは手間がかかる」という先入観がある。まずは手軽にできることを知ってもらうための仕掛けが必要との考え方から、WEB上で簡単に体験してもらうようなことができないか検討中。書きぶりについては再度検討する。
  •  中小企業を対象とした環境マネジメントシステムについては、イギリス及びドイツの例が参考になる。そこで強調されているのはステップバイステップのアプローチである。簡易取得システムについては、得意分野から少しずつ取得できるようなステップバイステップのシステムにすることが必要。また、中小企業が重視するのはコストパフォーマンスであるため、コスト削減とともに環境負荷軽減が可能とアピールする工夫が必要であり、この点も含めて検討をお願いする。
  •  KESについては、「KES取得は建設業の入札においてポイントアップというメリットがある。しかし、その暁には一級の土木技師なり資格を取得しなければならない。そうなると入札時のメリットはあるが資格取得でかえってコストがかかる。」という声がある。入札におけるメリット以外に、実際のところどんなメリットがあるのか、明らかにしていく必要がある。
  •  京都市教育委員会は積極的に学校版KESを導入している。学校版KESはステップ1より簡単なものである。京のアジェンダ21が学校版KESの普及のために既に活動を開始しており、こうした動きと連携してほしい。  

環境家計簿の普及について

  •  環境家計簿を広めていくに当たり利用者の承諾が必要となるが、ラリー形式(競争形式)をとってポイントを付与することとし、ポイント付与の際に個人情報を登録してもらうのはどうか。ただ、さらに検討を要するのは、ポイントの還元方法である。エコポイントを府のサービス面で還元するのは難しいのではないか。(環境家計簿)
  •  府のインターネット環境家計簿に限らず、京都市や温暖化センターでやっている他の環境家計簿もあり、すべてが連携してやれればよい。
  • 環境家計簿にポイントを与えるべきである。
  •  インターネット家計簿は、まず、府の職員が率先して取り組むようにすべきである。京都市では幹部職員全員に取り組まさせるようにしている。

「住宅環境性能評価」

  •  省エネ法等では、住宅分野は規制されていない。何らかの褒美を用意して自主申請を促す仕掛けが必要と考える。
    → 民間事業者の取組として京都産木材を利用した「京都メカニズム住宅」が新聞に掲載されていた。京都産木材の利用を評価し公的に認証できればさらに幅広い取組につながる。
  •  環境省では、エコマークや環境報告書等について見直し作業を始めている。これらは自主的に取り組むものであるが、費用負担を伴うものもあり、「お金を出してまで」という思いがあってか、なかなか効果が上がらないということだ。環境に関する自主的取組を推進する上では、根本的に「お金を出してまで」という意識を「お金を出してでも」と変えていかなければならない。
  •  住宅環境性能評価制度の設計にあたっては、住宅供給事業者のヒアリングを行うべき。中には評価制度を販売促進ツールとして活用しようとする事業者もいると思われ、京都でのスタンダードがあれば、そこに一層レベルの高い競争が生まれることが期待できる。そうであるならば、事業者と一緒に開発していくことが望ましい。
     今回のプランでは「京都版」を先に出さない方がよいのではないか。順序としては、まずCASBEE自体を事業者とともに府内に普及させていき、そしてそれを魅力的な情報として表示する方法を事業者とともに考えていく、ということになるのではないか。


エコドライブの普及・啓発について

  •  山梨では、サンリオ社長の出身県であることから、エコドライブステッカーにサンリオのキャラクター(ハローキティ)を使用しており、特に子どもに喜ばれている。子どもが喜ぶイラストのステッカーであれば、親も車に貼ろうとするため、普及が進むのではないか。(京都であれば任天堂のポケットモンスターなんかどうかと思う。)
  •  「エコドライブ」はわかりにくい。「エコドライブ」という言葉をもう少しわかりやすくした方がよいのではないか。
  •  「エコドライブ」という言葉については啓発すればよい。今はアイドリング・ストップの自動装置もある。乗用車の場合15秒以上の停車であればエンジンを切った方がよいと言われている。現状では駐車場における駐停車についてのアイドリングストップを推進していくべき。また、運転免許講習で周知することが必要。
     ステッカーについては、見る限りほとんど普及していないようだ。喜んで貼ってもらえるようなステッカーなら良いだろう。
  •  エコドライブのステッカーは、実体験から言うと、「エコドライブしてます」だけじゃなくて「ゆっくり発進します」のように具体的な内容が掲げられると、周囲の理解も得られやすいと思う。

 
環境教育について

  •  教員への教育より、民間企業等外部講師を招くことの方が重要である。教員への教育を行うとしても、対象は新人の教員である。
  •  まず、学校が民間を受け入れやすい雰囲気づくりを始めなければならない。先生に教えて生徒に教えさせるだけでは効果は小さい。教育委員会の受け入れ体制を整備する必要がある。
  •  大阪ガスでは、今年から環境教育の推進体制を整えようとしており、講師対象者への研修を行うこととしている。講師は主にOBである。こういった企業の環境教育活動を学校現場でももっと活用していただきたい。
  •  島津製作所は伝統的に環境教育活動に熱心である。企業の中には、お金を出すから環境教育をしたいというところもあるのではないか。どんどん活用すべきである。
    →CSR(企業の社会的責任)の一環として環境教育に取り組んでいる企業はある。地球温暖化防止活動推進センターにおいて人材データベースを整備するなどの対応が必要となるのではないか。
  •  北陵高校は学校版KESを取得している。熱心な先生を中心に、食堂の生ゴミでミミズを飼って堆肥を作り、「KES通り」を作ってそこに花を植えたりしている。ケナフで壁面緑化もしており、来年度ゴーヤも取り入れるとのことである。こういう学校をモデルケースとして、府内に成功事例を作っていくことができたら良いのではないか。
  •  市内では商工会議所が中心となって企業と学校との連携による環境教育を行っているが、そこでは教育委員会が窓口になっている。人材リストを作るのであれば、センターと教育委員会が連携して行うのが適当である。また、府全体を網羅したものではなく、地域別のリストとしなければならない。
  •  学校のやる気を起こすインセンティブが必要である。例えば、特に府立高校について、環境教育の実施回数等に応じて予算面で優遇するなど。
  •  やはり小中学校がベースになるのではないか。府立大や教育大の熱心な先生のところに事例やノウハウが蓄積されており、それらを活用しながら教育委員会と連携して推進すべきと考える。

環境産業の育成について

  •  環境ベンチャーは、資金援助だけではなく、市場形成のネットワーク提供も求めている。
    → 府が率先して環境ベンチャーのサービス・製品等を使わせていただくのもインセンティブになると考えている。府で活用することで、宣伝効果も見込める。
  •  環境ベンチャーと地域等のニーズのマッチングについては京都産業21でも積極的に進めているようだが、そこにKES認証事業部も加わる形で一緒に推進してはどうか。
  •  企業同士のお見合いの場の設定については、北九州のエコテック、滋賀県のエコプロダクトの例があり、これらは毎年実施されている。経済産業局がこの取組に熱心であり、京都府としても近畿経済産業局との連携し、企業同士の商談の場をセッティングするとよいのではないか。環境フェスティバルに取り入れるのも一つの方法である。


地域の推進体制の充実・強化

  •  地球温暖化防止活動推進センターの北部拠点設置に大いに期待している。推進計画や実行計画については、地球温暖化対策法で掲げられている事項の他、グリーン購入やPDCAサイクル等を盛り込み、すぐにKES取得できるところまで指導いただきたい。
  •  宮津市でもPDCAサイクルがうまくいかない。排出量の把握にとどまっている。10%削減目標を掲げているが、地域ごとの排出量把握は難しい。何か統一した調査方法・評価方法を確立していただきたい。 
     

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