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京都議定書の早期発効を要請するメッセージ 2001年

送付先

  • 気候変動枠組条約締約国(184カ国・1地域)
  • 国連事務総長
  • 条約事務局長
  • COP6議長

気候変動枠組条約締約国政府の皆様、(又は「個人肩書及び氏名様、」)

新しい世紀の幕開けに当たり、地球温暖化防止京都会議(UNFCCC-COP3)を開催した京都から地球温暖化防止に向けた「京都議定書」早期発効の願いを込めてメッセージを送付します。

昨年11月13日から25日まで、オランダのハーグで開催された気候変動枠組条約第6回締約国会議(UNFCCC-COP6)では、各国代表者による精力的な交渉が行われたにもかかわらず、「京都議定書」発効に向けての合意には至りませんでした。1997年のCOP3において、歴史的合意ともいえる「京都議定書」を生み出した開催地京都としては、COP6へ代表を派遣し、全体会合において、地域を代表して「京都議定書」の早期発効を、京都からの願いを込め、強く訴えたところでしたが、誠に残念です。

今日、大気中の二酸化炭素の濃度がかつてないレベルにまで高まり、地球上のいたるところで氷河が溶解し、異常気象が頻発するなど、気候変動が日を追うごとに確実に地球を覆いつつあります。人類と地球を存続させるため、一刻も早い地球温暖化防止のための根本的対策が求められており、私達はあらゆる手立てを講じて取組を進め、総力を結集して気候変動の課題に立ち向かっていかなければなりません。
私達の京都では、COP3以降、京都府、京都市そろって国を超える温室効果ガスの排出削減目標を設定し、住民、事業者、環境団体、行政等がパートナーシップを構築して様々な対策に懸命に取り組んでまいりました。

私達の取組は、地域が限られているとはいえ、地球温暖化の防止を目指す「京都議定書」が京都の名を冠していることに誇りと責任を感じ、「地域が率先して行動して地域を変えなければ地球温暖化問題は解決しない」との気概の下に、地域自らの積極的な取組を推進して参りたいと考えております。「京都議定書」に基づく国際ルールが確立すれば、私達の地域での取組にも一層の拍車が掛かり、地球温暖化防止に向けての取組の輪が地域内外に更に広がって行くことでしょう。

貴国(貴地域、貴職)におかれましては、私達京都の思いや願いを御斟酌いただき、将来世代に悔いを残さないためにも貴国(職)が気候変動の防止に向け一層の御努力をされることを期待いたします。また、今後継続される「京都議定書」を巡る交渉において、一刻も早い発効を実現するために各国の立場や主張の違いを超えて、地球温暖化の進行を確実にくい止められる内容で、各国が建設的かつ柔軟な姿勢で調整を行い、合意がなされるよう、格段のリーダーシップと御見識の発揮を強く望むものです。

結びに、貴国の安寧(貴職の御活躍)とますますの御発展を祈念いたしまして、21世紀の幕開けに京都からの新年の御挨拶とさせていただきます。

2001年1月1日

京都府知事 荒巻 禎一
京都市長 桝本 賴兼
京都商工会議所会頭 稲盛 和夫

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総合政策環境部脱炭素社会推進課

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