トップページ > 暮らし・環境・人権 > 地球温暖化対策推進計画

ここから本文です。

地球温暖化対策推進計画

地球温暖化対策推進計画

1 計画策定の趣旨等

 本計画は、京都府地球温暖化対策条例の改正により、新たに設定された温室効果ガス排出量の削減目標の達成を通じて、持続可能な社会を創造していくための方策を明らかにするために策定するものである。

 東日本大震災による未曾有の危機の中で、削減目標を達成していく道程はより厳しいものとならざるを得ない。今後の国のエネルギー政策等の動向を見極めつ、再生可能エネルギーの活用や省エネなどエネルギーの効率的利用に、これまで以上に強い決意を持って取り組むとともに、府民や企業の更なる取組を支え応援するための施策を推進する。

2 計画の期間

計画期間は平成23年度から平成32年度(目標年度)までの10年間とする。

3 計画の目標

 地球温暖化対策は、単に温室効果ガスの排出削減を目的とするものではなく、限りある資源を大量に消費しながら物質的な豊かさを追い求めてきた社会から、地域の自然や文化を基軸として生活の質や心の豊かさを大切にする社会への転換を目指していくための取組である。

 この考え方を基本としながら、京都府地球温暖化対策条例の当面の目標である『平成32年度までに府内における1年間の温室効果ガス排出量を平成2年度と比べて25%削減すること』を計画の目標とする。

4 京都府の地球温暖化対策の現状と課題

 (1) 家庭部門においては、日常生活における環境行動に加えて、省エネ機器の導入や住宅の断熱化などを促進することが必要

 (2) 産業部門や業務部門においては、中小企業による取組を促進するための支援や、大規模排出事業者における更なる取組を促進していくための対策が必要

 (3) 運輸部門においては、モーダルシフトの取組をまちづくりと一体的に進めるとともに、自動車の低炭素・高効率化を加速化していくことが必要

 (4) 府域の豊かな森林資源を活かし、森林吸収源対策や炭素固定対策を加速化していくことが必要

 (5) 省エネ技術や再生可能エネルギーの普及を持続的に展開していくため、それらの対策を環境関連産業の振興や雇用の創出に結びつけていくことが必要
     また、東日本大震災を踏まえ、再生可能エネルギーの活用やエネルギーの効率的利用の取組をもう一段推進することが必要

5 京都府内の温室効果ガス排出量の将来予測

 京都府内の温室効果ガスの排出量は、現状の趨勢のまま推移すると、平成32年度に1,378万t-CO2になると予測される。これは、基準年度である平成2年度の1,477万t-CO2と比べて7%減少した値であり、目標の25%削減(排出量1,107万t-CO2)を達成するためには、更に271万t-CO2の削減が必要と推計される。

図 京都府内の温室効果ガス排出量の将来予測

京都府内の温室効果ガス排出量の将来予測 

6 目標達成のために実施すべき対策

  府民生活や産業活動において、高い環境意識に基づく省エネ行動を徹底するとともに、次の視点に立って対策を進める。

(1) 将来の技術進歩を踏まえ、利用可能と考えられるエネルギー効率の高い技術を最大限に導入すること

(2) 公共交通機関の利用を促進するための基盤整備や、地域全体でエネルギーを融通し利用するスマートグリッドなどの新たな社会システムづくり

(3) 森林の保全・整備を地域ぐるみで推進すること

(4) 東日本大震災を踏まえ、電力需要のピーク低減や地域の自立的エネルギーとしての再生可能エネルギーを積極的に導入すること

7 施策の推進

施策群1:京都の知恵と文化を暮らしに活かそう

・DO YOU KYOTO?の心をつなぐ 
・エコライフの実践
・家庭での省エネルギー機器の普及 
・住宅の環境効率の向上
・家庭での創エネルギーの促進

施策群2:再生可能エネルギーを最大限に活用しよう

・再生可能エネルギーの戦略的な導入 
・太陽光・太陽熱の利用
・バイオマスの普及
・小水力・風力その他再生可能エネルギーの活用
・再生可能エネルギーの普及に向けた社会システムの構築

施策群3:環境産業を発展させよう

・大規模排出事業者のエネルギー効率改善(工場)
・大規模排出事業者のエネルギー効率改善(オフィス・店舗・運輸)
・中小企業等のエネルギー効率改善 
・農林水産業のエネルギー効率改善
・新たな環境産業の育成・振興    
・産業におけるエネルギーの高効率利用

施策群4:自立した持続可能な地域を創ろう

・エネルギーの効率的利用の促進   
・交通手段の転換(モーダルシフト)
・エコドライブの促進        
・次世代自動車の普及
・低炭素型の都市づくり       
・自然資源による農山漁村の再生
・持続可能社会に向けた制度・組織づくり

施策群5:森林を守り育てよう

・森林吸収源対策の推進 
・府内産木材利用による炭素固定の推進 

8 地域別施策の重点事項

 地域の特性に応じた地球温暖化対策の計画策定や取組を支援するとともに、市町村等と以下のような地域の課題を共有し、相互に連携して効果的な施策を展開

丹後地域

民宿・旅館などにおける省エネ行動や高効率機器の導入促進…等

中丹地域

工業団地等における温室効果ガス削減対策…等

南丹地域

間伐等による森林の適切な管理及びバイオマスの利用促進…等

京都都市圏

自動車から公共交通機関への転換促進…等

山城地域(山城中・東部地域)

アドバイザー派遣等による中小企業の対策強化…等

山城地域(学研都市地域)

最新技術を活かした「エコ・シティ」の整備…等

9 地球温暖化の影響に対する適応策の推進

 ・緑のカーテン、クールビズ、打ち水など温暖化に適応したライフスタルの普及
 ・地域特有の気候に対応する京都の知恵や文化の共有
 ・局所的集中豪雨、大型台風、高潮等の災害に強い安心安全なまちづくりの推進
 ・熱中症、感染症等の防止及び救急医療対策など健康を守る対策の推進
 ・地産地消など食の安全保障対策の推進

10 計画の進行管理

 ・市町村、関西広域連合、国等の施策・事業との連携
 ・京都府地球温暖化防止活動推進センターや市町村地球温暖化対策地域協議会とのネットワーク強化
 ・府民、企業、地域、NPOなど多様な主体との協働
 ・多岐の分野にわたる施策のつながり、整合性の確保
 ・今後の気候変動や景気動向、国のエネルギー施策の動きなど変動要素を踏まえた柔軟な施策展開

計画全文

府民意見募集結果と府の意見

計画(中間案)について平成23年3月14日から4月10日にかけて府民の皆様から御意見を募集いたしましたところ、たくさんの貴重な御意見をいただきありがとうございました。

お問い合わせ

総合政策環境部脱炭素社会推進課

京都市上京区下立売通新町西入藪ノ内町

ファックス:075-414-4705

datsutanso@pref.kyoto.lg.jp