更新日:2026年5月25日

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落 美雪さん (平成26年度修了生)

 おち

温故知新

絵付け師新人の頃は「この作品の写しを描いて」とお手本を渡されたら、線の細さや強弱の付け方に至るまで可能な限り再現していました。

 昔から模写をするのが好きだったので、特に苦でもなく。大量に同じ絵を描くこともある絵付け師にとって長所だと思うのですが、残念ながら一生写しだけを描いて過ごせるということはありません。

 今の窯元は出戻りで現在合計6年目なのですが、最近はデザインから関わらせて頂く機会も増えてきました。

 これまではただただ指示通り既存の、あるいは用意されていた図案を描くということが多かったので、デザイン面ではとにかく試行錯誤。窯元らしさを出しつつ、簡略化したり書き込んだり。

 私個人の作品ではなくあくまでも窯元の作品なので、窯元の方と何度も何度も打ち合わせと修正を繰り返して、慣れないときはデザインに最長1ケ月かかっていました。

 そうしていってわかるのは、窯元の定番と言われる商品は改良や修正を繰り返して、今の図案になっていったのだということです。

 シンプルなデザインに見えても、余白の取り方や見る人の目線を考えられていたりと、写しだけをしていた時とは違った気付きがあります。

 これまでの窯元の作品を創ってきた方々に、改めて尊敬の念を抱きました。

 それとともに、自分自身十年絵付けをしててもまだまだ学ぶことの多さに驚きがあります。

 次の十年はこれまでより一層、見る人の心に残る作品を作れるよう、精進していきたいと思います。

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