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第6回「明日の京都」ビジョン懇話会の概要

平成21年4月21日に開催した第6回「明日の京都」ビジョン懇話会の結果について、下記のとおり概要を報告します。

日時

平成21年4月21日(火曜)午後1時30分から3時30分

場所

平安会館 2階  白河の間

出席者

「明日の京都」ビジョン懇話会

安藤昌弘委員、池坊美佳委員、今井一雄委員、隂山英男委員、崔善今委員、ジェフ・バーグランド委員、新宮七郎委員、竹葉剛委員(座長)、中村京古委員、畑正高委員、藤本明美委員、村井杏侑美委員、山岸久一委員
(※ 欠席 浅岡美恵委員、植田和弘委員、千宗室委員、高木光委員、西岡正子委員、福井正興委員、堀場厚委員、丸毛静雄委員) 

京都府

高嶋政策企画部長、井上政策企画部企画監、山田政策企画部副部長、内藤政策企画部理事、畑村計画課長、吉岡調査統計課長、事務局ほか

議事概要

 「家庭や地域において、人々はどのようにつながるか?」「人々はどのような価値観で、地域とつながるか?」などの論点を示しながら、「つながる」をテーマに自由に議論いただいた。主な意見は次のとおり

テーマ「つながる」の論点資料(PDF:844KB) 

  •  家族の一人ひとりが誇りと志を持って、しっかりとした絆で結びつくことにより、人の役に立ち、社会貢献も果たすことができると思う。仕事においても、お客様のニーズに合わない時はおしかりを受けることもあるが、精神誠意尽くさせていただくと常連になっていただけることもある。つながる縁をいただきたいと思っても、一生懸命、陰の種をまき、徳を積まないことには、成るものも成ってこない。 
  •  地域の消防団活動に参加しているが、府外の学生は都会の京都に「地域の力」や「つながり」があることに驚いており、京都はこうした稀なケースだと思う。京都は地域の「つながり」の全国のモデルケースとして一歩先行く地域づくりを進め、京都に学ぶ学生たちがそうした地域づくりを学び、地元に持って帰ることにより、日本全体が活性化していくと思う。一歩先行くと言っても、革新的なものでなくとも良く、自治会の夜間パトロールのように昔からやってきたことを守っていくことも大事だと思う。
  •  「つながる」ことは「関わる」ことであり、能動的に関わらないと人任せではつながらない。 質のいい関わり方をお互いにできる社会を主体者として責任を持ってつくっていくことが必要。京都のように伝統的に地域社会の「つながり」がある地域でも、価値観の変化の中では、次の10年ぐらいが大きな節目になると感じており、「つながり」の中で維持してきた伝統文化とか祭のあり方も当事者が先取りをして変革をしていかないと機能しなくなる。
     京都は学生の街であり、京都に縁ができた方の縁を暖め続ける努力を京都人はもう少し責任を持って考えるべきと思う。 
  •  台風23号の時に田舎ですら自治会が崩壊しているのを感じた。広域圏になるほど小さな単位のコミュニティが必要となる。役所の下請けとしての自治会には参加するのを嫌がるが、「こういうまちづくりをやろう」と呼びかけると人が集まる。一生懸命やろうという気にさせる組織づくりを考えるべき。自分たちで考え行動しているところは、何かあった時に機能する。
     地域の自慢を見つけ家庭や地域で議論し、そこに子どもたちも参加させて自分たちの誇りをつくり、一緒に地域づくりをしたいという気にさせるシステムを再構築していくべき。 
  •  無意識的な「つながり」が大切だと思う。人間が一番つながっているのは「道」であり、道は大人が集い、子どもたちが遊ぶ一つの出会いの場だった。道を考える時に無意識的に出会える場、ベンチなどをつくることが大事である。意識的なつながりだけでなく、無意識的な「つながり」のバックアップも行政は行うべきではないか。
     消防団の消防訓練で地域を歩き、こうなったらいいなと言う話し合いが自然と生まれる。危機への体制づくり等がきっかけとなり、つながりが生まれ、自分が人のためになっていると思える。 
  •  外国人も社会の一員として様々な活動に参加し、暮らしやすい町ができればと思う。「関わる」ことは参加することであり、自治会や祭に参加していくことが大事だと思う。昔に比べると変わりつつあるが、外国人はお世話しなければならないと思わずに、普通にみんなと一緒に触れ合いながら、様々なことをやって、お互いに「つながり」を持つような環境を作っていけたら良いと思う。 
  •  周囲の人間関係が希薄になり話し相手が家族しかいない中で、家族ともしゃべらない、誰ともしゃべらないということが、最近の家庭内犯罪の根底にあるのではと思う。
     人はつながりを持ちたいと思っているからこそ、NPO等の新しい動きが出てきている。新しいコミュニティの必然性は都市部、地方部によって違うと思うが、経済的「自立」が一つの鍵であると感じる。
     週休二日制が広がる中、「地域の日」的なもののガイドラインを行政がつくるのも一つの知恵と思う。 
  •  「お互い様」の気持ちなどが薄れ、孤独な子育てをしている中で、イベントや祭などを通じて、つながるというのは楽しい、素敵なことであり、つながるから自分も子どもも生き生きできることを感じることが大事。住民参加のデザインをしないと希薄化した地域は活性化せず、共にまちづくりをしていくという視点が欲しい。   
     学校では受験の関係で、文化祭等子どもたちがつながりを作る体験ができなくなってきている。達成感を感じると人は成長するので、文化祭等を通して、大人が子どもの意見を実現できるようにしていくことが重要だと思う。
  •  「つながり」の形が変わってきている。自治会という国の政策を伝達するシステムが崩壊し、職場のつながりも崩れた。そんな中で、祭や子育てのつながり、共同購入、ボランティア活動等、様々な「つながり」が生まれており、それを大事にしていくことが21世紀型の「つながり」だと思う。何かをしたい人は多いが、きっかけがないので、様々な切り口で情報を出していくことにより、一人ひとりが自分のしたいことに取り組むことができる。人と人がつながる「場」づくりにより、一人ひとりのエネルギーがつながっていくと思う。
  •  人は人や社会とつながって生きたいと強く思っている。家族や子どもや社会に必要とされることが自分の存在価値であり、心の拠り所だと感じる。お花を生き甲斐としてがんばっている方も多く、そうした方は花を通して人や社会とつながって、生きる糧になっている。近隣やコミュニティにおいて「つながり」が持てない場合でも、入口は小さいかもしれないが、何かやり甲斐や生き甲斐を見つけると、「つながり」や自分の存在価値が見つけられると思う。 
  •  「つながる」ことは大きな喜びであるが、高齢化社会の中でいつか一人になる時に、そうした方々の「つながり」を提供する場が必要と感じている。一人になっても、病気になっても、生きていける「つながり」を持てる社会にしていくべきであり、そこに目を向ける必要があると最近感じている。京都府として国として考えていかなければならない時が来ていると思う。
  •  「がんばる地域づくり」として小麦を植え、パンを焼こうということを進めており、自治会の有志が立ち上げ、自治会に働きかけながら進めている状況だが、ほとんどの方が参加しており、だんだん夢が膨らんできている。今後はボランティアスタッフを募集して、お客さんではなく、一緒に楽しんでいけるものにしていきたい。地元で棚田の農業体験や酒米づくり、地酒配りをしており、定住者も増えているので、地域のためにまちづくりに関わっていきたいと思っている。 

お問い合わせ

総合政策環境部総合政策室

京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町

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