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テアニンについて

1 旨味成分としてのテアニン

茶は旨味成分として遊離のアミノ酸を多く含みます。主なものはテアニン、グルタミン酸、グルタミン、アルギニン、アスパラギンなどでその含量は乾燥重量当たり2から5パーセントにも及びます。なかでもテアニンは全遊離アミノ酸の4割以上を占め茶の旨味成分として知られています。

2 被覆栽培とテアニン

テアニンは茶の根で合成され、それが葉に溜まります。日光を受けるとテアニンは渋味成分であるカテキンへ変化します。そこで被覆をするとカテキンへの変化が抑制され、旨味が多く渋味の少ない良質のお茶となります(下図参照)。

また、カテキンへの変化は温度にも関係し、温度の低い方が抑制されます。山間部などの冷涼な土地や朝霧の立つようなところが銘茶の産地といわれますが、被覆をすると日光を遮り、温度を下げる効果もあるのです。

3 機能性成分としてのテアニン

お茶を飲むと「ほっこりする」といいます。この「ほっこりする」という感覚には科学的な根拠があり、それにはテアニンが関わっていることがわかってきました。

テアニンを摂取すると脳波にα波が出現し、リラックス状態を示すことや、カフェインの興奮作用を抑制することが報告されています。また、記憶学習能力への影響やアルツハイマー型痴呆症予防にもその効果が期待されています。
これらのことから、テアニンは人の「脳」や「心」に作用する成分であるといえるでしょう。

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