中丹広域振興局

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冊子「中丹の古道」を作成しました

趣旨

 中丹広域振興局では、「由良川里山交流連携プロジェクト事業」を展開しており、その取組の一つとして、時代を超えて人・もの・情報が行き交う場であった古道と峠に注目し、大栗峠、宗峠、三郡山(大原越え)の調査を実施しました。
 今回、この調査結果を冊子にまとめましたので、地域活性化の取り組みを考える資料として、また、後世へつなぐ歴史的資料として活用されることを期待します。

概要

1 大栗峠

  • 調査日 第1回調査 平成23年11月29日(山田道) 
          第2回調査 平成23年12月6日(弓削道・志古田道)
  • 調査箇所 綾部市八津合町山田~大栗峠~京丹波町上粟野(約8km)
    大栗峠の綾部側に、山田道・弓削道・志古田道がある。
  • 調査結果概要
    (1)総論
     綾部から和知まで部分的な課題はあるが通行可能であり、道標や石仏など文化資源も豊富で、交流エリアとして有望である。今回調査した山田道は登り口に道標があり、下部は間伐作業道造成のため古道がわかりにくくなっているが、上部は広い古道があり、弓削道との合流点に大きな石標もある。
     (2)山田道~大栗峠~和知道
     山田から峠まで約2時間で、峠には道標と石仏があり、志古田道が合流している。峠から和知に下りる道は綾部側より急傾斜であるが道の状態はおおむね良好であり、途中には石仏もある。尾根の末端、林道に降り立つ地点のみは古道が失われている。なお、尾根末端の古道は、急傾斜と崩土、林道工事などの影響で失われていたが、痕跡らしきものがあった。長い林道歩きを経て上粟野に達すれば和知山の家がある。道中、トイレなし。綾部側・和知側とも、林道から峠道への取りつき付近には駐車場なし。
     (3)弓削道
     弓削道は、丹後(舞鶴)と大栗峠を結ぶ最短経路である。弓削からの古道は太く深い道で、一部分の崩落や倒木をさければ迷わず歩くことができる。標高550~600m付近で、北方の上林川や畑口川流域の展望がある。山田道との合流点に石標がある。 
     (4)大栗峠~志古田道
     峠から志古田におりる道は、峠の直下では、小さな尾根をくだる掘れた道であり、小さな谷々の合流点で谷を東にまたぐと、急斜面をくだる細い道となる。途中で部分的に北方の眺望がある。標高400~450mに崩落があり、古道が消失している。崩落のやや下から道は谷の左岸に移り、林道終点に至る。尾根道である弓削道に対して、志古田道は谷道であり、道は細く、崩落の影響もあって、通常の通行はやや困難と思われる。道中、トイレなし。峠道への取りつき付近には駐車場なし。
  • 交通アクセス
    ・綾部方面から 山田道は、あやバス「寺町」バス停から登山口まで2.0km、弓削道は、あやバス「弓削口」バス停から登山口まで1.4km、志古田道は、あやバス「長野」バス停から登山口(林道終点)まで2.0km
    ・和知方面から 京丹波町営バス「山の家前」バス停から登山口まで林道を2.7km

2 宗峠

  • 調査日 平成23年12月13日
  • 調査箇所 綾部市小畑町~宗峠~福知山市大江町奥山(約2km)
  • 調査結果概要
     小畑側は尾根道の部分が多く、通行可能である。若干、生え込みや倒木があるので整備すれば歩きやすくなる。一方で、大江町の側はほとんどが谷道で、浸食や植林により古道は判別しがたくなっている箇所が多い。道中、トイレなし。駐車場なし。道中、獣には出会わなかったが鹿の糞あり。小畑側と大江側両方に道標が残っている。
    小畑の側の古道を活用することは容易である。
  • 交通アクセス
    ・綾部方面から 小畑側は、あやバス「小畑中」バス停から小畑大池分岐まで0.5km、そこから峠まで1.5km(約50分)
    ・大江方面から 福知山市営バス「尾藤口」バス停から徒歩で尾藤、奥山を経て、とりつきまで5.0km、そこから峠まで1.0km(約50分)

3 三郡山(大原越え) 

  • 調査日 平成23年12月10日、平成24年2月14日、2月21日、2月28日、3月21日
  • 調査箇所 綾部市上原町~三郡山~福知山市三和町蛇ヶ谷(複数回に分けて調査)
  • 調査結果概要
    (1)総論
     この尾根一帯は「三郡」の名の通り、地域間交流に最適なエリアである。和木から三郡山へ、尾根道の整備が検討されていたこともある。山の上に人が住んでいた痕跡や、行者堂参り、大原神社詣などの交流資源が存在する。
    (2)三郡山の大原越え
     おおむね通行可能、一部分、倒木あり。交通については、山家駅を出発点にすることが可能。山家側(公園)にトイレ・駐車場あり。大原神社にトイレ・駐車場あり、ただし峠との距離は離れている。展望若干あり、道標・石仏多数あり。
    (3)周辺の資源
     寺社として行者堂(上原)、行者堂(和木)と大原神社(三和)あり。廃村として大成(1966年まで人が住んでいた)、長者ヶ成(伝承)あり。関連して、和木の大原峠は通行可能で、和木側は尾根道、大原側は谷道である。和木側に行者堂があり展望よし。
  • 交通アクセス
    ・綾部方面から 山家側はJR山家駅がある。そこから南にすぐ、行者堂へのとりつきがある。山家駅から三郡山頂まで3.0km
    ・三和方面から 福知山市営三和バス川合大原線「大原」バス停。そこから三郡山頂まで6.0km 

 


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