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更新日:2021年11月2日

第12回殿堂入り者

槌屋治紀
槌屋 治紀(つちや はるき)氏(1943年生、日本)
【京都エコエネルギー学院学院長、株式会社システム技術研究所所長】

1980年「エネルギー耕作型文明」を発表し、地下から化石燃料と核物質を掘り出す「狩猟型」から、地上で太陽・風力・水力・バイオマスなどを農業のように利用する「耕作型」への転換を提唱した。

システム技術研究所を設立・運営し、太陽光発電のコスト低下を学習曲線によって分析し、将来コストを予測(1989~2000)するなど、国内の再生可能エネルギーの大きな可能性を示す研究を行った。プリンストン大学とサンパウロ大学の「最終用途重視型エネルギーワークショップ」に参加し、第2次IPCC報告書の作成(1995)に協力した。

国立環境研究所「地球温暖化対策研究チーム」のアドバイザーを務め、WWFジャパンと「脱炭素社会へ向けた2050年エネルギーシナリオ」の作成を行うなど、効率向上と再生可能エネルギーによって二酸化炭素排出をゼロにするエネルギー政策を研究・提唱した。


マニュエルプルガールビダル※WWFのサイトより
マニュエル・プルガール・ビダル氏(1962年生、ペルー)
【WWF気候エネルギーリーダー、元ペルー環境大臣、COP20議長】

ペルー環境大臣であった当時、リマで行われたCOP20の議長として、国際交渉の場に国家以外の主体(ノンステートアクター)の参画を促し、現在の気候変動対策において大きなうねりを生んでいる非国家主体の活躍の礎を築き、その後の環境保全に関する国際交渉の進展に大きく貢献した。

2016年から、WWF気候エネルギーリーダーとして、国家や企業、そして市民団体等との連携により、気候変動対策の機運醸成と着実な進展に尽力している。その他、フランスのソブリングリーンボンドの評価評議会の議長を務めるなど、様々な団体において幅広く活躍している。

 

クリス・トンプキンス
クリス・トンプキンス氏(1950年生、アメリカ合衆国)
【元パタゴニアCEO】

クリス・トンプキンス氏は自然保護活動団体「トンプキンス・コンサベーション」の共同創始者であり、会長を務めている。また、パタゴニア社の元CEOでもあり、米国人自然保護活動家として活動している。30年近くにわたり自然の美しさや生物多様性の保全と再生に取り組み、そのために国立公園の設立や野生動物の再生に尽力したほか、積極的な自然保護活動を促進し、その地域の経済活性化にも貢献してきた。

故夫ダグラス・トンプキンス氏とともに、同団体はパートナー団体と連携し、チリとアルゼンチンで約1,470万エーカーの公園用地を保全するなど、夫妻は国立公園を対象とした慈善活動家として広く知られることになった。戦略的に重要なパートナーである「リワイルディング・アルヘンティーナ」や「リワイルディング・チリ」との緊密な連携により、両国において2つの国立海洋公園を含む15の国立公園の新設・拡大に貢献し、地域から姿を消した種(アルゼンチン北東部ではジャガー、ベニコンゴウインコ、オオカワウソなど、チリではダーウィンレアや絶滅の危機に瀕するゲルマジカなど)を復活させるための活動に力を注いできた。

また、彼女は個人としても、ナショナルジオグラフィック協会の「最後の楽園」キャンペーンの会長など、自然保護活動の国際的リーダーとして様々な役職も務めている。自然環境保護家としては初めてカーネギー博愛賞を受賞し、2018年には国連から保護地域に関するパトロンに任命された。2020年のTED Talkでの講演「世界に野生を取り戻そう」は、大きな反響があった。

問い合わせ

総合政策環境部脱炭素社会推進課

京都市上京区下立売通新町西入藪ノ内町

ファックス:075-414-4705

メールアドレス:datsutanso@pref.kyoto.lg.jp