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<平成25年第20週>平成25年5月13日〜平成25年5月19日

今週のコメント

 風しんの報告が多い状況が続いています。第20週、全国で571件の報告があり第1週から第20週の累計は7540件となりました。関東や関西地方での報告が多く、特に大阪府での報告件数が際だっています。京都府では18件の報告があり、今年の累計は101件となりました。
 また、麻しんの報告が1件ありました。麻しんの報告数は2006年〜2008年の流行後、減少傾向にあります。麻しんは2008年1月以降に全数報告となりましたが、全国の報告件数は、2008年に11015件、2009年には739件と激減し、以後2010年に457件、2011年434件、2012年297件となっています。2013年は第20週までに全国で133件の報告があり、京都府は3件です。報告は関東地方に多く、報告件数の上位を5位までを挙げると、順に東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、大阪府となっています。
 世界的には麻しんは子供の主な死亡原因の一つに挙げられ、WHOでは、麻しん排除のため世界的な取り組みを進めています。麻しんの流行を防ぐためには、定期接種で95%以上の接種率の維持が必要とされており、日本においても定期接種率を上げ、維持するための活動が各自治体で行われています。現在日本では、麻しん・風しん混合ワクチン(MRワクチン)として、1歳児、小学校就学前1年間の時期に2回定期接種しています。麻しんは1週間ほど発熱が続き体力を消耗しますし、免疫力が低下するため他の感染症にかかると悪化しやすくなります。
 また肺炎や中耳炎、脳炎などを合併することもある重症疾患です。麻しんウイルスに対する抗ウイルス薬はありませんが、ワクチンによる予防が可能な疾患ですので、お子様の定期接種は忘れずに受けるようにしましょう。
 なお海外では、麻しんの流行地域が多く残っています。麻しんも含め、海外旅行の際には渡航先で流行している疾患を事前に調べましょう。予防接種で予防可能な疾患もありますし、予防接種が無くても感染予防の方法を知っておくことが大切です。厚生労働省検疫所 FORTH外務省海外安全ホームページ MOFAをご参照下さい。

全数報告の感染症

分 類 報 告
1類感染症 報告がありません
2類感染症 結核が1件報告されました
3類感染症 報告がありません
4類感染症 報告がありません
5類感染症 風しんが18件、麻しんが1件報告されました

定点把握の対象となる5類感染症

■京都府及び全国での定点当りの報告数が多い上位5疾患

感染症名 定点当たりの報告数
京都府 全国
1 感染性胃腸炎 7.89 8.65
2 インフルエンザ 2.36 1.87
3 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 1.54 2.38
4 水痘 1.09 1.38
5 流行性角結膜炎 0.39 0.65

■基幹定点

報告がありません

■眼科定点

流行性角結膜炎が7件報告されました

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■京都府での定点当りの報告数が多い上位5疾患の推移

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今週の感染性胃腸炎地図(京都府版)

地図
罹患数 定点当たり
丹後 12 3.00
中丹西 14 4.67
中丹東 35 7.00
南丹 50 10.00
乙訓 37 12.33
山城北 79 7.90
山城南 1 0.33
京都市 356 8.68
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