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<平成26年第2週>平成26年1月6日〜平成26年1月12日

今週のコメント

 感染性胃腸炎の報告が続いています。全国でノロウイルスによる集団感染も報告されています。手洗いを徹底してください。また吐物などの処理の際にはガウン、マスク、手袋を使用し換気を十分行いながら、次亜塩素酸ナトリウムを用いて消毒を行い、二次感染を予防してください。
 インフルエンザの報告が急増しています。京都府において定点あたりの報告数が4.75件となりました。先週の約3倍になっています。丹後保健所管内では10.6件と10件を超えています。今後京都府内においてさらなる流行の拡大が予想されます。うがいや手洗いの励行、外出時のマスクの着用、十分な栄養と休養、ワクチンの接種、咳エチケットによる予防を行ってください。
 麻しんの報告が7件あり、先週の2件と併せて9件となりました。ワクチン未接種者や1回のみの接種者の感染です。現在、麻しん・風しん混合ワクチン(MRワクチン)として、1歳児、小学校就学前1年間の時期の2回、定期接種となっています。お子様の定期接種は忘れずに受けるようにしましょう。10〜20代の方で1回しかワクチン接種を受けていない場合、ワクチンによる予防は不十分です。追加接種について医師にご相談ください。
 麻しんウイルスは、空気感染、飛沫感染、接触感染で拡がり、その感染力は非常に強いと言われています。臨床症状としては、潜伏期10〜12日を経て発症し、38℃前後の発熱が2〜4日続き、上気道炎症状と結膜炎症状が増強する前駆期(カタル期)となります。さらに高熱が出るとともに特有の発しんが耳後部、頚部、前額部より出現しその後全身に広がる発しん期になります。発しん出現後3〜4日で解熱し、回復期となり、色素沈着やカタル症状も7〜10日後には回復します。診断には、IgM抗体検査に加えて、近年確定診断に遺伝子検査(RT-PCR法)を含めた精度の高い検査を行うことが推奨されています。麻しん患者の発症早期の検体を確保してください。また感染症法による5類感染症全数把握疾患として、最寄りの保健所(京都市の場合は保健センター)へ届出をお願いします。

全数報告の感染症

分 類 報 告
1類感染症 報告がありません
2類感染症 結核が12件報告されました
3類感染症 報告がありません
4類感染症 報告がありません
5類感染症 劇症型溶血性レンサ球菌感染症と侵襲性肺炎球菌感染症が各1件、麻しんが7件報告されました

定点把握の対象となる5類感染症

■京都府及び全国での定点当りの報告数が多い上位5疾患

感染症名 定点当たりの報告数
京都府 全国
1 感染性胃腸炎 8.30 10.96
2 インフルエンザ 4.75 5.51
3 水痘 1.60 2.17
4 流行性角結膜炎 1.44 0.85
5 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 0.86 1.62

■基幹定点

無菌性髄膜炎が4件、マイコプラズマ肺炎が1件報告されました

■眼科定点

急性出血性結膜炎が1件、流行性角結膜炎が26件報告されました

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■京都府での定点当りの報告数が多い上位5疾患の推移

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今週のインフルエンザ地図(京都府版)

地図
罹患数 定点当たり
丹後 53 10.60
中丹西 37 7.40
中丹東 19 2.38
南丹 37 4.11
乙訓 33 5.50
山城北 126 7.88
山城南 31 6.20
京都市 243 3.57
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