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<平成26年第5週>平成26年1月27日〜平成26年2月2日

今週のコメント

 インフルエンザの報告がさらに増加しています。京都府において定点あたりの報告数が、35.08件となり、府全域に「インフルエンザ警報」が発令されました。南丹保健所管内の54.11件に続き、乙訓、山城北保健所管内で30件以上となっています。京都市内では、南区の65.4件に続き、西京区、左京区、右京区、山科区、東山区、中京区で30件以上となっています。今後更なる流行が予想されます。うがいや手洗いの励行、外出時のマスク着用、十分な栄養と休養、ワクチンの接種、咳エチケットなどを徹底してください。
 直近の5週間(2014年第1週〜第5週)では、2009年に新型インフルエンザとして流行したAH1(N1)pdm09の検出割合が最も多く、次いでB型、AH3亜型(A香港型)の順となっています。オセルタミビル及びペラミビル耐性のAH1pdm09型が5道府県で全体の7%の割合で検出されています。一方、ザナミビル及びラニナミビルに耐性のAH1pdm09型は検出されていません。 また京都府ではこれまでのところ耐性菌の報告はありません。
 感染性胃腸炎の報告が先週と同水準で続いています。全国的にも京都府内においてもノロウイルスによる集団感染が報告されています。感染経路はほとんどが手指や食品を介した経口感染です。手洗いの徹底が予防には重要です。また便や吐物からの二次感染にも注意してください。
 マラリアの報告が1件ありました。マラリアはハマダラカの仲間によって媒介されたマラリア原虫によって起こる疾患で、熱帯熱マラリア、三日熱マラリア、四日熱マラリア、卵形マラリアがあります。症状としては、高熱が特徴で、マラリアの種類によって熱の出方に違いがあります。日本で報告される例は、現在では海外で感染したもので、熱帯熱マラリアや三日熱マラリアの頻度が多くなっています。診断にはマラリア流行地域への渡航歴の有無が重要な情報となります。マラリアに有効な予防接種の開発はされておらず、予防は蚊にさされないようにすることです。感染地域での薬剤耐性を考慮した抗マラリア薬で治療されます。

全数報告の感染症

分 類 報 告
1類感染症 報告がありません
2類感染症 結核が9件報告されました
3類感染症 報告がありません
4類感染症 マラリアが1件報告されました
5類感染症 アメーバ赤痢と麻しんが各1件報告されました

定点把握の対象となる5類感染症

■京都府及び全国での定点当りの報告数が多い上位5疾患

感染症名 定点当たりの報告数
京都府 全国
1 インフルエンザ 35.08 34.44
2 感染性胃腸炎 7.51 10.44
3 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 1.01 2.15
4 流行性角結膜炎 0.71 0.59
5 水痘 0.66 0.94

■基幹定点

無菌性髄膜炎と感染性胃腸炎(ロタウイルス)が各1件報告されました

■眼科定点

流行性角結膜炎が12件報告されました

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■京都府での定点当りの報告数が多い上位5疾患の推移

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今週のインフルエンザ地図(京都府版)

地図
罹患数 定点当たり
丹後 111 22.20
中丹西 149 29.80
中丹東 168 21.00
南丹 487 54.11
乙訓 243 40.50
山城北 505 31.56
山城南 105 21.00
京都市 2512 36.94
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